女性ライダーとNinja250

初代Ninja250Rのデビュー以来大人気のカワサキNinja250シリーズ。エンジンとシャーシが全面刷新された3代目となる現行モデル「Ninja250」を、女性ライダーがレンタルし、試乗してみた感想を女性目線でお伝えします。華やかで格好良いフォルムをはじめ、気になる足つきや操作感、女性が乗ってみてはじめてわかる不安に感じる点など、写真を交えて細かくレポートしています。女性ライダー必見!Ninja250が気になっているという方は、ぜひ参考にしてみてください。

Ninja250のプロフィール

  • 発売日:2020年12月1日
  • 車両タイプ:スーパースポーツ
  • サイズ(全長×全幅×全高):1,990×710mm×1,125mm
  • シート高:795mm
  • 車体重量:166kg
  • 燃料消費率:37.0km/L(国土交通省届出値:60km/h・定地燃費値、2名乗車時)
  • 燃料タンク容量:14L
  • 原動機種類:4ストローク
  • シリンダ配列:並列
  • 気筒数:2気筒
  • 冷却方式:水冷
  • 弁方式:DOHC 4バルブ
  • 排気量:248cc
  • エンジン始動方式:セルフスターター
  • 点火方式:バッテリ&コイル(トランジスタ点火)
  • 潤滑方式:ウェットサンプ
  • 変速機形式:常噛6段リターン
  • クラッチ形式:湿式多板
  • 変速機・操作方式:フットシフト
  • 価格(税込):Ninja 250 KRT EDITION:654,500円、Ninja 250:643,500円

【車両】Ninja250の人気の理由が伺えるフォルム

2021年モデルは前モデルに比べて、カラーとグラフィックが変更されたことが大きな特徴です。穏やかな前傾デザイン、自然なライディングポジションで安定の乗り心地が魅力の1つ。格好良さ&迫力のあるボリューミーな見かけに反して、またがってみると、意外とスリムなことに驚きます。では、カワサキNinjaの人気250ccシリーズの車両、Ninja250の外観や操作性について詳しくご紹介します。

Ninja250の外観

Ninja250の外観

「とにかくゴージャス!」というのが素直な感想です。写真のモデルは「Ninja250 KRT EDITION」。ライムグリーン×エボニーのカラーが目を引きます。スポーティーで格好良い外観なので、女性ライダーが颯爽と乗っていたら、つい見惚れてしまう人もおられるのではないでしょうか。旅先でバイカーに出会ったら、褒められること間違いなしでしょう。

ただし、見かけは大きく見えますが、いざまたがってみると、スッキリ乗れるスリムなデザインとなっています。セパレートハンドル採用でハンドル位置はやや高め、シャープなスタイリングと166kgの軽さでありながら、高いパフォーマンスを兼ね備えています。また、荷掛フックがテールランプ下とタンデムステップホルダーに備わっている上に、ヘルメットロックも装備されています。ツーリングだけではなく、街中での日常使いのことも考えて設計されているのも嬉しいポイントです。

スマートキーで起動可能

スマートキーで起動可能

スマートキーが採用されているNinja250はキー操作が不要。車体とスマートキーの間で相互認証を行い、メインスイッチを回すことで、キーシリンダーにキーを差し込まずにエンジンを始動させることが可能です。これなら、荷物で両手が塞がっている時も、片手を空けてキー操作をする必要がないため、スムーズかつ安全に乗り出しできますね。また、忙しく時間がない時も、煩わしい施錠動作をスキップしてバイクから離れることができますので、施錠をし忘れるなんてうっかりミスを防ぐことにも繋がります。

このように、走行中のみならず、バイク乗車前・乗車後、あらゆる場面でライダーをサポートしてくれるスマートキー。スマートキーは利便性が高いだけではなく、盗難抑制効果もあることで近年高く評価されています。

車体の色の特徴は緑

車体の色の特徴は緑

Ninja250の色は、Ninja250のメタリックカーボングレーと、Ninja250 KTR EDITIONのライムグリーン×エボニーの2色展開となっており、今回の試乗では、オーソドックスなKRT EDITIONの緑をチョイスしました。ブラックとのコントラストが美しい、スパイスの効いた差し色で、「Ninja250と言えばこの色をイメージする」という方も多いかもしれませんね。これは、スーパーバイク世界選手権に参加する、カワサキ・レーシング・チームのNinja ZX-10RRをイメージしたもので、よりスポーティーさが際立つデザインとなっています。

ちなみに、2020年モデルでは、メタリックスパークブラック×メタリックマットグラファイトグレーと、パールブリザードホワイト×メタリックスパークブラック、そしてKRT EDITIONの3色展開でした。Ninja 250はこれまで、パッションレッド×エボニーやキャンディプラズマブルーなど、Ninja250の2色とKRT EDITION合わせて3色展開が定着していましたが、ここへきてカラバリが2色と減ったことで、より洗練された印象を受けます。

カウル付き

カウル付き

Ninja250は、250ccクラスのフルカウルスポーツモデルとして人気があります。外観をよりスタイリッシュに魅せるだけではなく、機能性も抜群!カウルが付いていることで、空気抵抗を減らすことができる上に、ライダーが走行時に受ける風の負担や疲労を大きく軽減してくれます。また、雨天の走行時に身体が濡れるのを防いだり、虫からも守ってくれる大切なパーツです。特に、虫が多くなる夏は、女性にとって力強い味方と言えるでしょう。

バイク重量への影響が気になるところですが、Ninja250の車体重量は166kg、同じクラスのバイクに比べて軽量設計となっています。走行時の向かい風はライダーにとって物理的負担になるばかりか、体温も奪ってしまいますので、カウル付きだと走行する上での安心にも繋がりますよね。Ninja250は、思った以上にがっちりしたフルカウル設計となっているため、女性の身体にも程よくフィット、快適な走行をサポートしてくれます。

リアシートが外せる

カウル付き

Ninja250は、シートの前後が完全にセパレートになったスポーティーデザインで、クッションは少し堅いイメージがあります。リアシートは2段式が採用されており、リアシートを外すとその下にもう1段スペースが備わっています。容量はやや小さめながらも、別売りのシャックルロックやETC2.0車載器キット本体、自賠責や自動車検査証などの書類一式を収納することができて大変便利です。長距離ツーリングなどで荷物をたくさん積む場合は、バイク用のバックやサイドバックの利用がおすすめです。

リアシートを外し、右前にある輪っか状のワイヤーを引くと、フロントシートも外せるようになっていますので、下に装備されているバッテリーに簡単に繋ぐことが可能です。フロントシート下には車載用工具が充実していますので、安心感が違いますね。

メーターパネルが液晶ディスプレイ

Ninja250のメーターパネルには、多機能液晶スクリーンが搭載されたインストゥルメンタルパネルが採用されています。中央にアナログ仕様の大きなタコメーターを配置、その右側にギヤポジションインジケーターと液晶ディスプレイを装備、左側にはワーニングランプが組み合わさっており、おしゃれで見やすくなっています。多機能表示が可能で、ギアポジションも把握できるのが嬉しいポイントですね。

液晶スクリーン内には、燃料消費が少ない走行状態の際に知らせてくれるエコノミカルライディングインジケーターがあり、低燃費走行をアシスト。燃費の良い走りを目指す方にもおすすめのバイクです。ディスプレイだけではなく、ハンドル周りのハーネスやブラケット類の配置も工夫されていますので、シャープで使い勝手の良い高品質なコックピットに仕上がっています。

【試乗レポート】操作が楽しいNinja250

普段は、「イントルーダーLC250」というアメリカンタイプのバイクに乗っているのですが、今回は前から気になっていた、スポーツタイプで大人気の「カワサキ Ninja250」をレンタルしてみました。格好良いカワサキグリーン&レーサー仕様で男女を問わず幅広い世代で人気があり、1度は乗ってみたいと思っていたモデルです。「本当に250なの?」と疑うほどの大きさですが、実際に操作してみると車体重量は軽く、とても乗りやすそうな感触です。

いざ乗ってみると、加速も早く、ギアも入りやすい!タンク部分が大きめ設定なので、上半身を任せる形で走行できて、あまり疲れを感じなかったのも高ポイントですね。軽快で安定感のあるハンドリングで、上級者なら自由な操作性、初心者なら恐怖感を感じずにコントロールできそう。スポーティーな走りはもちろん、イージーな街乗りも快適に乗れるのではないでしょうか。

【女性目線】レンタルした時に不安だったこと

Ninja250をレンタルする際、女性ライダーの立場で気になる点、不安に感じた点がいくつかありました。せっかく試乗したのですから、正直な感想をお伝えしたいと思います。

足が地面につくか心配

250ccクラスのスーパースポーツタイプだと、今回試乗したNinja250はシート高が高い方になります。レンタル前は、そのシート高に足が地面に付くか不安でしたが、いざまたがってみると無事に両足付きました。シート部分がスリムな設計になっており、女性でもタンクをしっかり挟むことができ、ゆったりしたライディングポジションを取ることができました。

身長は158cmなのでベタ足とまではいきませんでしたが、つま先立ちくらいの状態で、普段停まる時は片足しか使いませんので、特に大きな問題はなかったです。Ninja250のシート高は795mmありますので、その数値だけを見て断念してしまう人もいるかもしれません。ですが、幅によって足つきが左右されますので、1度試乗されることをおすすめします。

安定性の面で心配

前モデルに比べてシート高が10mm高くなっていますので、Ninja250の安定性は低そうなイメージがあり、無事に足がついたとしても、立ちごけしないか不安に感じていました。ですが、実際に乗ってみると、シート形状の工夫に加えて、タンクが体に近い場所にあり、自然にニーグリップできて安定性抜群でした。

操作して感じたことは、まずスマートキーと液晶ディスプレイの多機能性に感動!また、操作感やマフラー音が普段乗っているバイクと異なり、ハンドル操作の機微がバイクにすぐ伝わるのも大きな発見でした。普段乗っているバイクがかからなすぎるのかもしれませんが、エンジンブレーキが結構かかることも大きな特徴だと感じました。パワーがありながら軽くて取り回ししやすく、市街地、高速を問わず、ツーリングを楽しめるでしょう。

まとめ

Ninja250を試乗してみて、そのスーパースポーツタイプの格好良い外観からは予測できなかった、自然なフィット感と快適な操作性に驚かされました。スマートキーやカウル付き、リアシートが外せるなどの便利な仕様に加えて、大きなタコメーターが魅力の液晶ディスプレイの多機能表示も便利だと思いました。Ninja250はシート高が高くなっているため、足つきや安定性の面を心配していましたが、試乗してみたところ、まったく問題がないことが判明。男女を問わず、初級者から上級者までおすすめしたいバイクです。