バイクでのツーリングが好きなかたにとっては、ナビの役割を果たすスマホはマストアイテムです。多くの人がハンドルにスマホホルダーを固定して、スマホを装着しているのではないでしょうか。しかし取り付けかたが誤っていたり装着を怠ったりすると走行中の落下を招きます。今回は実体験をもとにバイクでスマホを落としそうになった時の話をお伝えし、そんな状況に陥ったときの対処法についても紹介していきます。
目次
ツーリング中にスマホを落としそうになった話
8月のある日にツーリングに行こうという話になったのですが、メンバーは4人と1人をあわせて、タンデムで行くことにしました。ちなみにタンデムはバイクの2人乗りをすることで、1人で乗るよりもコミュニケーションがとれるのでバイクに乗るのが楽しいです。集合場所は、談合坂SAで時間は朝8時と早めでしたが、これからツーリングを楽しむなら時間確保は欠かせないですよね。
これから中央高速富士吉田線を河口湖方面に向かおうとするのですが、欠かせないのがナビ役のスマホです。ただ、バイクに乗りながらスマホを持てないので、スマホアームを使用することが欠かせません。早速、スマホ固定のためにスマホアームを使用して発進しようとしたら、アームが緩んでスマホが落ちそうになりました。
高速道路で落とし物をした時の対処法
もしスマホを落としそうになったのが高速道路の走行中で、実際に落としていたらと思うと、考えただけで冷や汗がとまりません。ましてやタンデムで二人乗りであったので一人の事故ではすまなかったかもしれないのです。ですがこういったスマホ落下に関するトラブルはバイクに乗っていると珍しい話ではなく、誰にでも起こりうるものです。
スマホスタンドにスマホをしっかり取りつけたと思っても、落としてしまう多くの場合は、取りつけたつもりが装着があまく、走行中の風や振動によって落ちるといった状況です。一般道ならまだしもスピードが出ている高速道路だと落としたことに気が付かない、また気が付いても急に対処できないことがほとんどですよね。万が一、そういった状況に遭遇したときは以下の方法で対処することが望ましいです。
まず落ち着きましょう。
スマホを落とした瞬間、反射的にブレーキをかけて急停車し引き返して取りに戻ろうとしてしまいます。急な出来事に気が動転し無理もないかと思うかもしれないですが、これは非常に危険な行為です。高速道路上の急ブレーキは、後続車から追突されるリスクがあります。また後続車がバイクを避けて二重事故を起こす可能性も否めません。焦って後戻りしたくなる気持ちも理解できますが、事故を防ぐためにもまずは落ち着いて、最寄りのPAもしくはSAに入り安全を確保しましょう。
非常電話・道路緊急ダイヤル(#9910)で道路管制センターに通報
PAに入ったら次にやるべきことは、非常電話・道路緊急ダイヤルを使い道路管制センター(NEXCO)に通報することです。非常電話は大抵の場合、料金は必要なく受話器を取ることでつながります。電話がつながったときは「どこでなにを落としたのか」を伝えます。そのため落とし物の特徴や落とした時の状況を整理しながら、詳細を説明しましょう。
落としたことを想定して、iPhoneユーザーは「iPhoneを探す」という機能を知っておくとあとあと便利です。この機能はiPhoneを紛失したときにGPSを頼りに他のパソコンやスマホから紛失位置を把握できる便利な機能です。機能をONに設定しておくと、どこで落としたか伝えやすくなります。警察に遺失届を提出する手間も省けるため、走行中は常にONにしておくことをお勧めします。
待機
電話したのが、PAやSAでなく近場の非常電話であった場合、近くの料金所に誘導されます。いづれにしても管制センターの指示に従って、安全なところで待機しましょう。間違っても焦る気持ちで捜しに行こうとするのは禁物です。管制センターは、電話の後に交通機動隊を派遣し紛失付近の捜索をおこないます。道路に黄色のパトカーのような車を目にしたことがないでしょうか。それが交通機動隊です。スマホが見つかれば、待機中のSAかPAもしくは料金所で、落とし物が本人のものかを確認し返却されます。
余談
ここで余談ですが、スマホを落とした身からするとどこで落としたのかにくわえて、壊れていないかということも気になりますよね。スマホを落とした場合は、落とした番号に電話をしてみて壊れているか確認できます。もし壊れている場合は決まったアナウンスが電話口から聞こえてくるはずです。携帯各社を例に上げると、
docomoの場合「おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません。」
auの場合「おかけになった電話は電波の届かない場所にあるか、電源が入っていないためかかりません。」
SoftBankの場合「おかけになった電話は、電波の届かない場所にいるか、電源が入っていません。」
ひとつ注意点として、ご利用の機種や設定状況により、一部異なるアナウンスが流れることもあります。スマホの状態が気になるかたは、管制センターから連絡が来るまでの待機中に友人の携帯、近くの公衆電話を使って確かめてみてください。
スマホホルダーは正しく装着しましょう
今回スマホを落としそうになった原因は、スマホホルダーに正しく装着していなかったことでした。固定するためのゴムバンドを使用せず、アームに挟んだだけであったので少しの段差でアームが緩んでしまったのだと考えられます。面倒くさがって取り付けを怠ったことで、あわや大惨事です。今後はスマホをしっかり固定すること、そして固定されているかの確認作業を心掛けようと強く考えました。
スマホホルダーの選びかた
可能な限り走行中のスマホの落下を防止するためには、スマホホルダーを正しく選ぶことも大切です。タイプとして主に2種類あり、プラスチックの爪で角を挟んで固定するタイプと、スマホのケースごと固定するタイプです。選ぶ基準として外せない要素であるのが「取り外しやすさ」「画面のみやすさ」「安全性」。そしてこの基準を満たしておりおすすめできるのが「UA」というブランドのスマホケース&ホルダーです。
種類が豊富であることが特徴でなかでも、便利さと衝撃吸収性にとくに優れています。専用のスマホホルダーは自由なサイズ調整ができますので、大きいサイズのiPhoneやandroidでもご利用いただけます。横向きでも縦向きでも好きな向きで設置でき、操作性も十分に確保できることも強みです。またEVA素材を使っているため衝撃を吸収する性能があり、落下防止にも貢献します。
レンタルバイクをよく使うかたにはクイックリリースマウントがおススメできます。こちらはねじで締めて固定するタイプですので、取り付けるハンドルサイズを気にせずに使うことができます。レインカバーを追加もでき雨の日でも防止機能を発揮しながら操作可能です。UAのクイックリリースマウントに対応するスマホホルダーとスマホケースを合わせて購入をしても1万円ほどですので、お買い求めやすいといえます。
気になるかたは以下のリンクより、詳細をご覧ください。
スマホホルダーの記事はこちら
スマホをと落とした時のための備え
スマホホルダーにしっかり固定したつもりでも、落とす可能性は0ではありません。
万が一スマホを落とした時のことを考えて、落ち着いて対処するためにもスマホケース以外の備えをしておくことも大事です。万一の備えとしてできることを紹介します。
小銭を持ち歩く
スマホを落とすといつ返ってくるかわからない状況が続きます。その間に家族や友人と連絡が取れないとなると、余計な不安を駆り立てることにもつながります。そのため小銭を携帯し公衆電話が使えるように準備しておきましょう。高速道路だけでなく人気のない山道でもコンビニで小銭が使えるため安心です。
スマホのバックアップ
スマホは定期的にバックアップをとっておくとよいでしょう。落として壊れていたとしてもデータを保管しておけば、心理的に安心感にもつながり落ち着いた行動がでできます。高速道路の場合、落とした衝撃による傷を逃れたとしても後からくる車に轢かれていることもしばしばです。落としてしまったらまず無傷ではすまないため、バックアップを取っておくと安心です。ちなみにバックアップはクラウドに保存しておくと、スマホが壊れてもデータをスムーズに移行できますよ。
バイク用のスマホを持つ
ライダーのなかにはバイク用にスマホを2台携帯しているかたも少なくありません。通話や地図が見られる最低限の機能を備えていれば十分ですので、格安SIMを使えば低コストで2台持ちは実現できます。2台目はバイク用と割り切っておけば、もし失くしたとしてもショックが大きくならないので、失くすことを気負いしなくてすみますし、何より1台目を使っていつでも連絡を取れる安心感があります。多少のコストはかかりますが、スマホを落とした時の修理代や手間を考えると安いものです。
おわりに
バイクで走行中にスマホを落とした話を聞いた直後の出来事だったので、本当にヒヤリとしました。ツーリング中にスマホを落としてしまうと、せっかくの楽しい気分が台無しになりかねず、また落とした時の準備をしていないと、スマホの端末代や新しいSIMの発行などの費用がかかり、お財布にも優しくありません。楽しく安全にバイクに乗るためにも、スマホはきちんと装着しましょう!みなさんも走行中に起こる万が一に備えて快適なバイクライフをお過ごしください。