バイクの所有者に義務付けられている自賠責保険。
更新日間近になって、どうしたらいいのか悩んでいませんか?
自賠責保険を更新していないまま公道を走行すると、最悪免許停止にもなりかねないのです。そもそも、バイク販売店で諸々の手続きと合わせて自賠責保険の加入手続きも同時に実行されるため、そもそも自賠責保険についてよくわからないということもあるかもしれません。
そこで今回は、自賠責保険とはどのようなものなのかについてわかりやすく説明します。どこで手続きできるのか、どのように手続きすればいいのかも解説しているので、参考にしてください。
目次
自賠責保険とは
バイクの所有者には自賠責保険(共済)の加入が義務付けられています。自賠責保険の正式名称は「自動車損害賠償責任保険」ですが、自動車だけでなく、原付を含むバイクも加入しなければいけません。自賠責保険未加入で走行した場合、6ヶ月の範囲内の免許停止、1年以下の懲役、または50万円以下の罰金などの罰則を受けることもあるのです。
自賠責保険の加入者には自賠責保険加入ステッカー(保険標章)が交付されます。所有しているバイクのナンバープレートの指定の位置に貼らなければいけません。ステッカー(保険標章)の上部には満期年、下部には満期月が記載されており、有効期限が確認できるようになっています。
なお、ステッカー(保険標章)には、赤色、黄色、黄緑色、緑色、青色、橙色、紫色の7色がありますが、これは満期年ごとに割り振られています。令和3年は黄緑色、令和4年は赤色です。
自賠責保険とは
自賠責保険(共済)とは、交通事故の加害者となったとき、加害者が負うべき対人賠償の負担を補填する救済制度です。なお、損害保険会社が取り扱っているものを「自賠責保険」、共済組合が取り扱っているものを「自賠責共済」といいますが、どちらも補償内容は同じです。いずれも、自動車損害賠償保障法によって、補償額、補償内容、保険料などが決められています。
自賠責保険の補償内容
自賠責保険は対人賠償が補償範囲となります。バイクでの走行中、他人にケガをさせたり、死亡させてしまったりしたときに補償されます。そのため、対物賠償には対応していません。例えば、バイクでの走行中に車にぶつかったり、建物にぶつかったりして、他人のものを壊してしまったなどが該当します。
また、バイクの運転手自身のケガ、同乗者(いわゆるニケツ)のケガ、バイクの修理代なども補償の範囲外です。対人賠償以外を補償するには、別途任意保険に加入しなければいけません。
自賠責保険の補償額は、ケガでは最高120万円、死亡では最高3,000万円となっており、被害者の状況によって支払限度額が設けられています。そのため、支払限度額以上の賠償額は、加害者が支払わなければいけません。また、交通事故の被害者となり加害者から賠償を受けられないとき、加害者の加入する損害保険会社や共済組合に損害賠償請求をすることも可能です
車検対象外のバイク所有者は要注意
車検対象となっている排気量250cc超のバイクは、車検時に自動車損害賠償責任保険(共済)証明書を提出しなければいけないうえ、自賠責保険の有効期限内でなければ車検証の交付ができないため、自賠責保険の更新忘れをしにくいといえます。
ですが、排気量250cc以下のバイクには車検がないため、排気量250cc以下のバイクの所有者が自賠責保険の更新を忘れてしまうことが起こりえるのです。
バイク自賠償保険の料金
自賠責保険の保険料は契約期間と排気量によって変わります。
契約期間は排気量250cc以下は1~5年、排気量250cc以下は12か月(1年)、24か月(2年)、36か月(3年)、48か月(4年)、60か月(5年)から、排気量250cc以上は12か月(1年)、24か月(2年)、36か月(3年)の他、13か月、25か月、37か月から選べます。
保険料は12か月(1年)の場合、排気量125cc以下は7,070円、排気量126~250ccは7,540円、250cc以上は7,270円です。24か月(2年)では、排気量125cc以下は8,850円、排気量126~250ccは9,770円、250cc以上は9,270円、36か月(3年)では、排気量125cc以下は10,590円、排気量126~250ccは11,960円、250cc以上は11,900円となっています。
また、48か月(4年)の場合、排気量125cc以下は12,300円、排気量126~250ccは14,110円、60か月(5年)の場合、排気量125cc以下は13,980円、排気量126~250ccは16,220円となっています。排気量250cc以上では、13か月の保険料は7,440円、25か月の保険料は9,440円、37か月の保険料は11,390円です。
以上から、契約期間が長期になるほど保険料が割安になることがわかります。排気量125cc以下では、12か月(1年)では7,070円ですが、24か月(2年)では1年あたり4,425円、36か月(3年)では1年あたり3,530円、48か月(4年)では1年あたり3,075円、60か月(5年)では1年あたり2,796円となっています。
また、保険料は本土(北海道・本州・四国・九州)、沖縄県、それ以外の離島地域によっても変わります。沖縄県の場合、排気量125cc以下は5,350円、排気量126~250ccは5,370円、250cc以上は5,330円、離島の場合、排気量125cc以下は5,350円、排気量126~250ccは5,570円、250cc以上は5,860円です。この保険料は、いずれも12か月(1年)となりますが、契約期間に関わらず、沖縄県と離島の自賠責保険の保険料は、本土と比較して1,000円~2,000円ほど安価となります。
~手続き方法~バイク自賠償保険の更新はコンビニでできる?!
バイクの自賠責保険の加入手続きや更新手続きは、コンビニ(セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート)でもできることをご存知でしょうか?24時間営業の店舗では、時間に関係なく手続きができて便利です。
また、最近では、コンビニでの自動車保険の加入手続きそのものが簡略化され、さらに利用しやすくなっています。ここでは、バイクの自賠責保険の手続き方法について説明します。
手続きできる場所
排気量250cc以下は自賠責保険はバイク販売店・修理工場、保険会社窓口の他、コンビニ、郵便局、インターネットでも加入手続きや更新手続きができます。しかし、排気量250cc以上では、コンビニ、郵便局、インターネットでは取扱いできません。
バイク販売店・修理工場、保険会社窓口の他、コンビニ、郵便局で加入手続きや更新手続きをすると、その場でステッカー(保険標章)と自賠責保険証明書が受け取れますが、インターネットからの手続きでは受け取るまでに数日間かかるので、更新日が近付いている場合、注意が必要です。
また、自賠責保険の加入・更新時には、排気量125cc以下の場合は「標識交付証明書」、排気量126~250ccの場合は「軽自動車届出済証」、排気量250㏄以上は「自動車検査証(車検証)」、さらに更新時には契約中の自賠責保険の契約書も必要となります。この他、氏名、郵便番号、住所の情報も必要です。
手続き方法
自賠責保険の手続き方法は、バイク販売店・修理工場、損害保険会社の支店・代理店、郵便局の保険窓口では、店頭で必要書類に記入をして保険料を支払うだけです。ただし、郵便局には自賠責保険に対応できない保険窓口もあるため注意が必要です。最寄りの郵便局で対応しているか確認しておくといいでしょう。
コンビニからの手続きは、セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートでできますが、コンビニごとに手続き方法が違います。なお、コンビニでの保険料の支払いは現金のみの対応がほとんどで、クレジットカード決済ができないので注意しましょう。
セブンイレブンでの手続き方法は以下のとおりです。セブンイレブン店舗のマルチコピー機、あるいはネットの事前予約で払込票番号(バーコード)を発行します。レジで払込票番号(バーコード)を提示して保険料を支払い、ステッカー(保険標章)と自賠責保険のしおり、払込票を受け取ります。最後に、マルチコピー機で自賠責保険証明書をプリントアウトすれば手続き完了です。
ローソンでの手続き方法は以下のとおりです。ローソン店舗のLoppiから申し込み手続きをします。Loppiから発券された申込み券をレジで提示して保険料を支払い、ステッカー(保険標章)と自賠責保険のしおりを受け取り、自賠責保険証明書を発行すれば完了となります。
ファミリーマートでの手続き方法は以下のとおりです。Famiポートで手続きをして申込券を発券、レジで提示します。ネットから事前に申込みをする場合は、ネット事前申し込み完了メールから表示できるバーコードをレジで提示します。レジで保険料を支払い、ステッカー(保険標章)と自賠責保険のしおりを受け取り、マルチコピー機で保険証明書プリントアウトすれば手続き完了です。
コンビニで自賠責保険に加入する場合、ステッカー(保険標章)と自賠責保険のしおり、それから自賠責保険証明書(自動車損害賠償責任保険証明書)を必ず受け取るようにしましょう。また、自賠責保険証明書の内容に間違いがないかどうかも確認しておくことをおすすめします。自賠責保険証明書の内容に間違いがあった場合は、コンビニのレジではなく、自賠責保険証明書に記載されている保険会社の電話番号に電話します。
インターネットからの加入手続きや更新手続きをする場合、クレジットカードでしか保険料を支払えないことがほとんどのため、クレジットカードの情報も控えておくようにしましょう。インターネットから必要情報を入力して申込みをすると、数日後にステッカー(保険標章)と自賠責保険証明書が郵送されます。
まとめ
自賠責保険はバイクの所有者の義務なので、バイクを購入したら忘れずに加入するようにしておきましょう。また、特に250cc以下のバイクの所有者は、車検がないので更新を忘れてしまうことがあるので要注意です。そのため、ステッカー(保険標章)を確認するようにしましょう。更新日が間近に迫っていたら、24時間更新手続きができて、即日でステッカー(保険標章)と自賠責保険証明書が受け取れるコンビニを活用するといいかもしれません。