小型バイクといえば、ホンダのモンキー、カブなど、コンパクトでかわいらしいモデルのイメージがあるのではないでしょうか?特に小柄な女性ライダーにとっては車体が軽いから起こしやすそうだし、足付きもよさそうだしと、気になっている方も多いかもしれません。

しかし、小型バイクでは街乗りだけでツーリングはできないのでは?などの疑問もあるはず。今回は、車体が小さいバイクのメリット・デメリットと合わせて魅力的なモデルをご紹介します。

MT車で排気量50ccを超えるコンパクトバイクの魅力とは

小型バイクは原付二種(排気量51~125cc)のバイクのことをいいます。原付という分類であるがゆえ、原付よりちょっと大きくてちょっとパワーがあるだけで、原付のように二段階右折や法定速度制限などの制限があるのではないかと思われるかもしれません。

ですが、原付と原付二種には大きな違いがあります。原付二種では二段階右折、法定速度制限などの制限はありません。さらにバイクのカスタムもできるのです。そのため、MT車ならではの楽しみかたをしたいというライダーにおすすめ。

ここではさらにコンパクトバイクの魅力に迫ります。

魅力をご紹介します!!

魅力その1.取り回しがラク

小型バイクでも車長や車幅はそれぞれですが、原付と同じくらいか原付より一回り大きいくらいなのでとてもコンパクトです。また、バイクのサイズと比例して重量も軽いのでとにかく取り回しがラクです。

ドライブでもツーリングでも道の駅の駐車場の看板を見落として、あわてて引き返したような経験はありませんか?小型バイクならすぐにUターンできるので取り回しの良さを実感できるはずです。

魅力その2.比較的カスタムパーツが豊富

ホンダのモンキーやカブなどの人気車種はカスタムパーツが豊富です。そのため、いじり倒すために購入するライダーも珍しくありません。フロントバスケットを装着してみたり、シートを変えてみたり、タンデムグリップを取り付けてみたりと世界でたったひとつの自慢の1台を作り上げる楽しさがあります。

魅力その3.経済的

小型バイクはとても経済的。バイクの免許を取得するだけでも20万円前後の費用がかかるので、できるだけ本体価格や維持費を抑えたいというライダーも少なくないはずです。小型バイクであれば本体価格は新車でも平均20万円前後、中古であれば10~15万円程度。

また、軽自動車税の2,400円のみで車検代も重量税もかかりません。さらに、400c以上の排気量のバイクと比較すると燃費が良いので燃料費も抑えられます。しかも、コンパクトボディで狭いスペースにも駐車できるので駐車場代も抑えられますね。

50ccを超えるコンパクトバイクのデメリット

魅力的な小型バイクですが小型バイクには注意しなければいけないことが3つあります。

1つ目は小型二輪免許が必要なこと、2つ目は排気量によっては通行できない道路があること、3つ目はパワー不足になりやすいことです。これらを理解した上で小型バイクを活用していきましょう。

小型二輪免許以上の免許取得が必要

原付は普通自動車免許でも乗ることができますが、小型バイクは小型二輪免許、あるいは普通二輪免許や大型二輪免許を取得していなければ乗れません。ですが、小型普通二輪免許であれば普通二輪免許や大型二輪免許より、免許取得にかかる費用を抑えることができます。

また、普通自動車免許を取得していれば数日程度で免許取得ができるので、まずは小型二輪免許を取得してバイクの運転に慣れたいというライダーにもおすすめです。

排気量によっては走行できない道がある

有料の高速道路や無料の自動車専用道路などは、125cc以下のバイクは通行できません。しかし、気が付かずに侵入してしまうこともあるようです。

そのため、ツーリングでは、あらかじめ通行する道路について調べておくことをおすすめします。坂道では登り切れないこともあるかもしれないので要注意です。

コンパクトバイクを紹介

原付二種といわれる小型バイクは道路交通法では普通自動二輪車に分類されるため、普通自動二輪車免許あるいは小型限定普通二輪免許がなければいけません。車両価格もお手頃で小型軽量で燃費も良く、車検不要で維持しやすいのがなんといってもコンパクトバイクの魅力です。

ここでは特におすすめしたい、定番から個性派までさまざまなコンパクトバイクをピックアップしますのでぜひ、ご購入の際の参考にしてくださいね。

ホンダ NSR80

ホンダの本格小型スポーツバイクのNSR80はNSR50とともに1987年に販売されて以来、現在でも人気のあるモデルのひとつであり、中古でも高値で取引されることは珍しくありません。小型バイクだからこその取り回しの良さに加え、特にコーナリングでの走行性能の高さが際立ちます。

スペック

  • 排気量:単気筒79cc
  • 最高出力:12.0PS[8.8kW]/10,000rpm
  • 最大トルク:0.97kgm[9.5Nm]/8,000rpm
  • 60kmh燃費:40.2km/L
  • 全長幅高:1,580mm/590mm/935mm
  • 面積&体積:0.932m²/0.872m³
  • 地上&座面:105mm/670mm
  • 車両重量:88kg
  • タイヤ:前 100/90R12、後 120/80R12
  • ブレーキ:前 ディスク、後 ディスク

ホンダ ベンリィ90S

人気モデルであるホンダのベンリィ90のスポーツモデルがベンリィ90Sです。特徴は、ダブルシートによる自由度の高いライディングポジションを確保できること、4ストロークエンジン搭載による燃費の良さでしょう。

性能もさることながら、シンプルかつレトロチックでありながらスポーティーな見た目は、タウンユースにもおすすめです。

スペック

  • 排気量:単気筒85cc
  • 最高出力:7.1PS[5.2kW]/7,500rpm
  • 最大トルク:0.75kgm[7.4Nm]/6,000rpm
  • 60kmh燃費:60.7km/L
  • 全長幅高:1,805mm/645mm/950mm
  • 面積&体積:1.164m²/1.106m³
  • 地上&座面:170mm/768mm
  • 車両重量:83kg
  • タイヤ:前 2.50-17、後 2.50-17
  • ブレーキ:前 ドラム、後 ドラム

スズキ ストリートマジック

スズキの小型バイクでも個性派といえるストリートマジック110は、見た目はネイキッドのようですが、実はスクーターに分類されます。

エンジンユニットはスクーターであり、ステップにはチェンジペダルなどはなく、左右のレバーでブレーキを操作します。小型バイクでありながらパワフルで、レーサーレプリカにも匹敵するスピードが持ち味です。

スペック

  • 排気量:単気筒113cc
  • 最高出力:10.0PS[7.4kW]/6,500rpm
  • 最大トルク:1.20kgm[11.8Nm]/6,000rpm
  • 60kmh燃費:40.1km/L
  • 全長幅高:1,700mm/710mm/975mm
  • 面積&体積:1.207m²/1.177m³
  • 地上&座面:125mm/710mm
  • 車両重量:91kg
  • タイヤ:前 120/70R12、後 130/70R12
  • ブレーキ:前 ディスク、後 ドラム

ホンダ スーパーカブ70

スーパーカブには派生モデルがいくつもありますが、そのうち排気量72ccのスーパーカブ70はスーパーカブ90と比較すると乗車時の振動が少なく、長時間の運転でも疲れにくいことが特徴です。

現在、スーパーカブは90モデルのみ販売されていますがその乗り心地の良さから、70モデルの人気は衰えることを知りません。

スペック

  • 排気量:単気筒72cc
  • 最高出力:6.0PS[4.4kW]/7,000rpm
  • 最大トルク:0.68kgm[6.7Nm]/5,000rpm
  • 60kmh燃費:60.6km/L
  • 全長幅高:1,835mm/660mm/1,030mm
  • 面積&体積:1.211m²/1.247m³
  • 地上&座面:130mm/735mm
  • 車両重量:82kg
  • タイヤ:前 2.25-17、後 2.50-17
  • ブレーキ:前 ドラム、後 ドラム

ホンダ エイプ100

ホンダの本格小型スポーツモデルとして、幅広い年齢層から支持されているエイプ100は、コンパクトで取り回しやすいのにも関わらず、4ストロークエンジンのパワフルさが特徴だといえるでしょう。

リターン式5速ミッションで、ギアチェンジの面白さも体感できる、乗り応えのある小型バイクです。

スペック

  • 排気量:単気筒99cc
  • 最高出力:6.9PS[5.1kW]/8,000rpm
  • 最大トルク:0.71kgm[7.0Nm]/6,500rpm
  • 60kmh燃費:53.2km/L
  • 全長幅高:1,715mm/770mm/970mm
  • 面積&体積:1.321m²/1.281m³
  • 地上&座面:160mm/715mm
  • 車両重量:87kg
  • タイヤ:前:120/80R12、後:120/80R12
  • ブレーキ:前 ドラム、後 ドラム

ホンダ グロム

ホンダの個性的な小型スポーツバイクであるグロムはトレンドを意識して開発された原付二種モデルです。小型バイクの醍醐味であるコンパクトなボディ、そして取り回しの良さはもちろん、前後ディスクブレーキなど大型スポーツモデルさながらの本格的な仕様が特徴です。

スペック

  • 排気量:単気筒124cc
  • 最高出力:9.8PS[7.2kW]/7,000rpm
  • 最大トルク:1.12kgm[11.0Nm]/5,250rpm
  • 60kmh燃費:63.2km/L
  • 全長幅高:1,760mm/755mm/1,010mm
  • 面積&体積:1.329m²/1.342m³
  • 地上&座面:160mm/750mm
  • 車両重量:102kg
  • タイヤ:前 120/70R12、後 130/70R12
  • ブレーキ:前 ディスク、後 ディスク

カワサキ Z125 PRO

スーパーネイキッドZシリーズを引き継ぐカワサキの小型スポーツモデルであるZ125 PRO。クラッチレバーのあるPROに対し、クラッチレバーのないモデルは、製造工場のあるタイで販売されていました。Zシリーズらしい迫力のあるルックス、さらにスポーツモデルとして申し分ない装備の本格派です。

スペック

  • 排気量:単気筒124cc
  • 最高出力:9.7PS[7.1kW]/8,000rpm
  • 最大トルク:0.98kgm[9.6Nm]/6,000rpm
  • 60kmh燃費:56.0km/L
  • 全長幅高:1,700mm/750mm/1005mm
  • 面積&体積:1.275m²/1.281m³
  • 地上&座面:155mm/780mm
  • 車両重量:102kg
  • タイヤ:前 100/90R12、後 120/70R12
  • ブレーキ:前 ディスク、後 ディスク

ホンダ モンキー125

ホンダのレジャーバイクの代表格といえるモンキー。元来の50ccからスケールアップした125ccは実用性とスポーツ性の両方を兼ね備え、モンキーらしい軽快な走りはそのまま、街乗りからツーリングまで幅広く乗り回せるモデルとなっています。モンキーはカスタマイズパーツが豊富なのでいじり倒したいライダーにもおすすめです。

スペック

  • 排気量:単気筒124cc
  • 最高出力:9.4PS[6.9kW]/7,000rpm
  • 最大トルク:1.10kgm[10.8Nm]/5,250rpm
  • 60kmh燃費:67.1km/L
  • 全長幅高:1,710mm/755mm/1,030mm
  • 面積&体積:1.291m²/1.330m³
  • 地上&座面:160mm/775mm
  • 車両重量:105kg
  • タイヤ:前 120/80R12、後 130/80R12
  • ブレーキ:前 ディスク、後 ディスク

まとめ

車体が小さいバイクはコンパクトで取り回しやすく購入経費や維持費もかからず、最近では多種多様なモデルがありますが、その反面、やはり高速道路の通行制限やパワー不足などが気になります。

モデルによっては、パワフルな小型バイクもあるので街乗りするのか、ツーリングするのか、のんびりと走りたいのか、風を切って疾走したいのかなどを考えたうえで理想のバイクライフにマッチした小型バイクを見つけましょう。

きっと、経済的な負担を抑えながらバイクライフを楽しめるはず。今回ご紹介したおすすめの小型バイクも参考にしてぜひ検討してみてくださいね。