法人で使うならどんなビジネスバイクが最適なのか。車種ごとの特徴

バイクは主に日常的や趣味で使うイメージがありますが、実用性が注目されてビジネスシーンでも用いられています。バイクをビジネスに使うのであれば実用性の高い業務用のバイクがおすすめですが、どんなバイクを購入したらいいかわからない事もあるでしょう。

この記事では、社用バイクとして活用できるビジネスバイクを排気別や種類別に分けて紹介しますので参考にしてみてください。

排気量別にビジネスバイクを紹介

ビジネスバイクと言えばピザの宅配やラーメンなどのデリバリーサービス。そして、街中を走り回る郵便局のバイクではないでしょうか。それぞれに業務用にカスタマイズされているので、どんな車種が使われているのかわかりにくいかもしれません。

そこで、ここからは排気量別に王道のビジネスバイクをご紹介します。

ホンダ/スーパーカブ50

日本が世界に誇る原付バイク「スーパーカブ」。シンプルなデザインで実用性が高く業務用バイクとして多くの企業が利用しています。1958年に発売されてから2017年に1億台突破するまで、世界中でたくさんの人に愛されてきました。

スペック・特徴

スーパーカブは女性でも簡単に乗れるアンダーボーンフレームが特徴的です。また、低燃費で耐久性がある4ストロークエンジン。クラッチ操作が不要ということもあり、運転が非常に簡単でレッグシールドを装備し水はねしにくいなど細部にまで気配りがあるのが魅力です。

2019年公開の映画「天気の子」ではサマーピンクのスーパーカブが登場し話題にもなりました。

  • 全長×全幅×全高(mm):1,860×695×1,040
  • シート高(mm):735
  • 車両重量(kg):96
  • 排気量(㏄):49

使っているところ:新聞配達や郵便局

ひと昔は自転車が定番だった新聞配達も最近は業務用のバイクがメインになりました。また、真っ赤なバイクが目につく郵便局もスーパーカブを使っています。どちらも毎日長距離を走らなければいけないので燃費のよいバイクが必要です。

配達業務に使うスーパーカブは低燃費で丈夫、倒れにくいですし転倒しても壊れにくくできています。郵便配達や新聞配達は全国で行われていることを考えると経済性があり長く使えるバイクが業務向けです。

クラッチ操作が必要ありませんのでバイクに慣れていない人でも運転しやすく耐久性があるのも魅力です。左手がフリーでも運転できるのが、業務をスムーズに進められる社用バイクとして支持される理由なのです。

ホンダ/ジャイロキャノピー

三輪バイクの代表であるジャイロキャノピーはデリバリーなどの業務用バイクとして使われています。屋根付きなので荷物が濡れることなく、安全に運べるという事で業務用に向いているデザインです。

スペック・特徴

ワイパー効果で視認性も抜群ですので雨の日の業務に差し支えることはありません。屋根つきですので運転もしやすく安全性も十分です。荷物は大型トランクを使えば濡れたり落としたりすることもありません。トランクの入り口も大きく荷物が入れやすくなっています。

見た目はスーパーカブより大きく、小回りの面で不安を感じるかもしれませんがハンドルのキレが素晴らしく十分に小回りが利きます。元々、狭い路地を走ることを想定した作りなので業務用バイクとして素晴らしい活躍をしてくれるのです。

  • 全長×全幅×全高(mm):1,895×660×1,690
  • シート高(mm):700
  • 車両重量(kg):139
  • 排気量(㏄):49

使っているところ:ピザ・寿司などのデリバリー系

デリバリーのバイクはこのジャイロキャノピーをカスタマイズしたものがあります。ペイントはもちろんですが自分達の運ぶ荷物に合わせたデザインにすることでより早く配達できるように考えられているのです。

こちらはヘルメットなしで走っていることが多いのは三輪という特徴を活かしてミニカー登録しているからです。重量はありますが、安定感があり倒れにくいのも業務用バイクとして優れている点なのです。

ホンダ/ベンリィ

カゴが特徴の業務用バイク「ホンダ/ベンリィ」。実用性が高いデザインは買い物にも便利なことから日常的に見かけるデザインです。

スペック・特徴

荷物の積載能力が高く、低中速を重視した新設計エンジンで燃料タンクが大きく燃費の面でも優れていることからことからもビジネスモデルに特化したデザインになっています。
フロントヘッドランプとリアデッキが低く、カゴに荷物を乗せて運べるデザインが特徴的です。

スタートがスムーズで加速してからもスピードが落ちることはありません。ビジネスバイクとしてだけでなく、普段使いとしても高く評価されています。

  • 全長×全幅×全高(mm):1845×755×10351035
  • シート高(mm):710
  • 車両重量(kg):110
  • 排気量(㏄):49

使っているところ:郵便局・新聞配達

郵便局の業務用バイクはホンダのスーパーカブがメインでしたが、環境問題を考えた電動バイクを導入することになりました。搭載力にすぐれていることや維持費用も安く、業務用バイクとしてピッタリです。

走りも静かで環境に優しいバイクは今後の需要が高くなっていくことは間違いないでしょう。

ヤマハ/ギア

1994年にビジネスバイクとして発売されてから宅配専用のバイクとしてピザや新聞配達に使われています。

スペック・特徴

機能的なだけでなくパワーもあり環境性能にも特化しています。新聞配達のように短距離を頻繁に走行停止する業務用バイクには荷物が多く重くても簡単にスタンドがかけられるものが適しています。

  • 全長×全幅×全高(mm):1,850×680×1,025
  • シート高(mm):715
  • 車両重量(kg):98
  • 排気量(㏄):49

使っているところ:そば屋などのデリバリー系

昔ながらのそば屋はスーパーカブが現役ですが最近ではヤマハギアのようなスクーターを利用している宅配が増えています。スパーカブは燃費に優れていますが、ギアはさらにその上をいく低燃費。

マニュアル車に慣れている若者や主婦には足でギアチェンジが必要なスーパーカブよりもスクータータイプのギアの方が乗りこなしやすいもの主流になっている要因です。

あまり見かけない?ビジネスバイク

ビジネスバイクはいろんな職種に対応できる柔軟性を持った機能やデザインが主流です。宅配サービスがメインのように思えますが、その他にも色んなビジネスバイクがあるのはご存知でしょうか。見たことはあっても記憶にない、見逃しているケースもありますのでここで簡単にご説明いたします。

消防活動二輪車(クイックアタッカー)

消防活動及びレスキュー活動と言えば、大きく赤い消防車です。子どもにも人気が高く、危険な消火活動や人命救助に働くヒーローの車をイメージしますね。実はこの消防活動にもバイクが活躍するようになりました。それがクイックアタッカーです。

1995年の阪神淡路大震災の教訓から生まれた機動活動のためのバイクで、車では対応できない場所への消防活動の為に働きます。ヤマハセロー250がベースとなるバイクで、山道などの困難な場所にもいち早く到着し、救急車や消防車が到着するまでの救護活動や消火活動をします。

東京消防庁では都内10箇所の消防署にクイックアタッカーを配置しています。これからは日本全国でその雄姿を見ることができるでしょう。

警察車両

警察の業務用バイクといえば「白バイ」ですよね。交通機動隊が運用していることから、パレードやマラソンの先導で見かけることが多いと思います。そして、白バイ以外にも、赤バイ、青バイ、黄バイがあることはご存知でしょうか?ここからは警察車両として使われる各色のバイクについて紹介していきます。

白バイ

日本の交通機動隊のバイクは元々が赤だったそうですがヨーロッパやアメリカの機動隊に習って「白バイ」に変更したそうです。白のバイクは非常に目立つことや「正義と平和」を象徴する白バイにすることで、交通事故のない世の中にしたいとの思いもあったそうです。

昭和34年初代の「メグロ」から「カワサキメグロ」、昭和43年に「ホンダCBR350」になってからは排気量が大きくなり、昭和47年頃には750㏄の白バイが登場します。ホンダCBR・スズキGT・ホンダVFR・ヤマハFZと日本を代表するバイクメーカーが白バイを生産しています。

赤バイ

「赤バイ」は、先ほどご紹介した消防活動に従事するバイクの事です。こちらは2台一組で行動するようになっており、それぞれに持ち物が違います。消火器や簡易的な救急器具をオフロードバイクで運ぶので、すぐれた運転技術が求められ運転技能審査はもちろんですが訓練鍛錬にも余念がありません。

青バイ

大阪府警察のひったくり犯を取り締まるバイクの専門部隊「大阪ブルースカイ隊」は颯爽と「青バイ」を操り街を走ります。路地に逃げ込むひったくり犯を現行犯逮捕するために機動力の高い250㏄が採用されています。現在はひったくり犯の検挙だけでなく、交通違反者の検挙にも従事しています。

黄バイ

首都高パトロールには「黄バイ」というパトロールバイクが存在します。主に山手トンネル内において火災や重大事故発生時に現場に急行して避難誘導したり、通行止め措置などの対応が仕事です。できれば会わないことを祈りたいバイクの色ですね。

まとめ

さて、ビジネスバイクについて紹介してきましたがご理解いただけましたでしょうか。ビジネスバイクは低燃費で信頼性が高く安全であることがわかります。宅配サービスの場合、機動性の面では車よりもバイクの方が便利です。

ビジネスバイクを取り入れれば、回転率を高めてスピーディーなサービスを提供できるようになりますし、繁忙期などは特に業務用バイクが役立ちます。初期費用が心配な方も業務用レンタルバイクもありますので、初期費用を抑えてビジネスに導入でき安心です。

是非とも、一度ビジネスバイクの運用を検討してみてください。