大人気「スーパーカブ」シリーズの種類|カスタムや限定モデル・コラボも見逃せない

ホンダの代表作「スーパーカブ」。年齢性別問わず近年はとにかく人気が高く、街中はもちろん、ツーリングライダーも見かけるようになりました。スーパーカブは排気量50cc超〜125cc以下のバイク原付二種にあたります。排気量50cc以下の原付一種と同様、原動機付自転車ではあるものの、小型限定普通二輪免許及び普通免許がないと運転はできません。「気軽に乗りたい」のであれば、学科試験のみで取得できる原付一種に乗ることができる原付免許のほうがハードルは低いはず。

ただ、通勤通学で見かける原付バイク(50㏄)とは違い、見た目もスマートでおしゃれな上に種類が多いです。そして、公道を走るうえでの規制が原付バイク(50㏄)より少なく利用しやすいことが魅力の1つとなっています。今回は、人気のスーパーカブの種類や人気モデルを解説します。是非お気に入りのスーパーカブを見つけてください。

スーパーカブの種類について

2021年アニメ「スーパーカブ」では、「何も持たない少女」高校2年生の小熊が、中古のスーパーカブを買ったことで生活を一変させる様子が描かれました。ホンダが協力・監修し製作されたことで話題を呼び、アニメには定番のスーパーカブ110・クロスカブ110スーパーカブC125・CT125・ハンターカブなどが登場しています。

排気量50cc超〜125cc以下のバイク、原付二種とはいっても「街乗り」だけでなく風を切ってツーリングに出かけるに相応しいラインナップが揃っています。

スーパーカブC125

ホンダバイクの原点でもあるスーパーカブは、日本の風景に馴染みやすいフォルムと走りやすさにスポットを当ててきました。日本らしい古風なデザインに抜群の燃費にもかかわらず、スポークホイールやLEDライト、液晶パネルなどハイテクノロジーを融合させるなど進化し続けています。

カテゴリに分類すればネオクラシカルになるでしょうが、C125の美しさはその言葉に収まりません。2021年モデルからはエンジンが改良され、燃費性能がより高くなりました。トルク型のエンジンなので高回転は伸びが感じられませんが、街乗りやツーリングでは特に問題はありません。タンクが小さいなどの指摘もありますが125㏄なのでロングツーリングにはやや不向き。

それでも、休日にふらりと出かけるには丁度いいバイクです。

  • 排気量:124cc
  • 最高出力:9.7ps/7,500rpm
  • 最大トルク:10Nm/5,000rpm
  • フロントタイヤ:70/90-17
  • リアタイヤ:80/90-17
  • 価格:39万9600円

クロスカブ

カブの中でもヨーロピアン風のボディが魅力のクロスカブ110は「空冷4ストロークOHC2バルブ単気筒」エンジンです。低中速トルクが魅力で発進加速がスムーズになっているのはクロスオーバー仕様を意識しているからです。

オーストラリアの郵政仕様と同じシートを採用し、着座位置が高めに設置されているので背筋がしゃんと伸びたようになるのもクロスカブの特徴です。ハンドルも高めでウインカースイッチは左側にセット。

クロスカブ50はシート高が低く抑えられているので女性も扱いやすいライディングポジション。スーパーカブ50・110プロと共通ハンドルが採用され、クロスカブ110とは反対にウインカースイッチは右側に配置されています。

  • 排気量:109cc
  • 最高出力:8.0ps/7,500rpm
  • 最大トルク:8.5Nm/5,500rpm
  • フロントタイヤ:80/90-17
  • リアタイヤ:80/90-17
  • 価格:33万4800円

スーパーカブ50

ホンダ原付バイクのロングセラーで、アニメの影響からか「街乗り」としてじわじわと人気があるのがタイヤが細くスッキリしたデザインのスーパーカブ50。最高出力3.7馬力の50cc単気筒エンジン、メーター部分は速度計と燃料計のみと非常にシンプル。原付1種なので簡単に乗り回せそうですが、ギアチェンジが必要なのでバイク初心者は説明書をしっかりチェックしましょう。

  • 排気量:49cc
  • 最高出力:3.7ps/7,500rpm
  • 最大トルク:3.8Nm/5,500rpm
  • フロントタイヤ:60/100-17
  • リアタイヤ:60/100-17
  • 価格:23万2200円

スーパーカブ110

令和2年排出ガス規制に対応した新型エンジンを搭載。チューブレスタイヤを新採用し、フロントにはディスクブレーキとABSを導入しました。最高出力は8.0ps/7,500rpmと変化はありませんが、最大トルクが8.5Nm/5,500rpmから8.8Nm/5,500rpmになっています。タイヤ幅は前後で異なるのが大きな特徴で、リヤタイヤはフロントよりも10mm太くなっています。

  • 排気量:109cc
  • 最高出力:8.0ps/7,500rpm
  • 最大トルク:8.5Nm/5,500rpm
  • フロントタイヤ:70/90-17
  • リアタイヤ:80/90-17
  • 価格:27万5400円

スーパーカブ50・110プロ

スーパーカブプロは営業車に特化した仕様になっており、フロントタイヤを小さくすることで大きなフロントバスケットが装着できるようになっています。身長に関係なく、足つきが抜群。操作性を高め運転に集中できるようにアクセル・ブレーキ・ウインカーはすべて右手で操作するようになっています。

  • 排気量:49cc
  • 最高出力:3.7ps/7,500rpm
  • 最大トルク:3.8Nm/5,500rpm
  • フロントタイヤ:60/100-17
  • リアタイヤ:60/100-17
  • 価格:23万2200円

CT125・ハンターカブ

C125をベースとしたオフロード仕様のCT125・ハンターカブ。低回転・高トルク型にチューニングされたエンジンはロングツーリングにも対応した、5.3Lの大容量ガソリンタンク。ライディングポジションもゆったりとしているのでロングライドでも疲れ知らずです。

  • 排気量:124cc
  • 最高出力:8.8ps/7,000rpm
  • 最大トルク:11Nm/4,500rpm
  • フロントタイヤ:80/90-17
  • リアタイヤ:80/90-17
  • 価格:44万円

限定モデルのスーパーカブ

生誕してから60年を迎えるスーパーカブ。これまでには限定モデルや記念モデルが発売されてきました。歴代のモデルから幾つかのモデルをご紹介します。

30周年記念特別仕様車

車体色は深みのあるパールブルーを採用し、プレミアムに相応しいデザインとなりました。
30周年記念エンブレムがサイドカバーに装着。リアキャリアに、マットを装備するなど原付バイクとは思えないような豪華な仕様です。フロントトップカバーにはゴールド、記念マーク入りのスペシャルキーと特別感が満載です。

2000年スペシャルモデル

一部にスケルトン素材を採用した、ホワイトベースのリトルカブが限定3,000台発売されました。サイドカバーにはメッキを施し、サイドカバーマークも専用デザインになりました。スピードメーターはボディに馴染むグレー、シートはブラック×ホワイトのツートーンカラーです。

50周年スペシャル

日本を代表するスーパーカブはシックなカラーと和風ないでたちが魅力。スーパーカブの誕生50周年を記念したバイクは今までにない特別なカラーリングを施しました。ボディカラーには漆黒のグラファイトブラック、シートにはロイヤルブラウンを採用したことで高級感のある装いになりました。また、フロントトップカバーにゴールドのオーナメント、「50th ANNIVERSARY」の記念エンブレムをサイドカバーに採用しています。

55周年スペシャル

車体色はブラックとファイティングレッドの2種類、前後ホイールリムはレッド塗装、前後ブレーキはブラック塗装。左右のサイドカバーはクロムメッキ処理に誕生55周年の記念ステッカーをあしらっています。シートは格子柄の専用デザインで特別仕様車らしくなっています。

60周年記念アニバーサリーモデル

赤と白のツートンカラーで北米輸出仕様「CA100」がモチーフ。シートはレッグシールドに合わせたアイボリーとのツートンカラー。パイピング仕様で「HONDA」の赤いロゴもCA100をイメージしています。

コラボ限定モデル

ここからは、企業や映画などとホンダスーパーカブがコラボした限定モデルをご紹介します。

天気の子×「スーパーカブ50」「スーパーカブ110」

新海 誠監督の大ヒット作「天気の子」で、ヒロインの夏美が、主人公「森嶋帆高」を乗せて走ったピンクのスーパーカブがモデルになりました。女の子らしいピンクのスーパーカブは、2020年4月にサービスを開始した「HondaGO BIKE RENTAL」で人気だったために実現したそうです。

ゆるキャラ(くまモン)×「クロスカブ50」「クロスカブ110」

熊本のご当地キャラとしてだけでなく、日本を代表するキャラクターとしても大人気。くまモンをイメージしたボディはブラック、シートには赤いパイピングやくまモンのイラストをあしらったエンブレムなど、カッコ可愛いデザインになっています。

鉄腕アトム×マフラーメーカー(HOTLAP)×「CT125ハンターカブ用マフラー」

日本を代表する漫画家「手塚治虫」の代表作、「鉄腕アトム」との夢のコラボが実現しました。10万馬力のパワーを持っているアトムと、バイクマフラーメーカーのHOTLAPがタッグを組んだCT125ハンターカブの登場です。ヒートガードに鉄腕アトムのキャラクターが白黒でデザイン。ボディの赤によく映えたマニアックな仕上がりです。

まとめ

日常的な乗り物として、休日のライディングの仲間としても活躍するスーパーカブ。ホンダの技術を盛り込んだバイクは、燃費の良さだけが魅力ではありません。独特な操作感や原付とは思えないスポーツライディングが実現できる、底なしの魅力がまだまだ隠されているようです。スーパーカブの名前だけは知っている人、これからスーパーカブに乗りたい人も、もっとスーパーカブの魅力を肌で感じましょう。