東京にも聞こえはじめる、秋の足音。ライダーの皆さんも「紅葉ツーリング、どこに行こうかな?」とうきうきしているのではないでしょうか。
東京の紅葉の見頃は、例年11月下旬から12月上旬にかけて。東京をぐるりと、寄り道しながら紅葉ツーリングしませんか?ロングツーリングと比較すると、寄り道をしながらのんびりと過ぎ行く秋を楽しめます。
今回は、首都圏のライダーの皆さんに向けて、紅葉ツーリングスポット〜東京編~と題し、寄り道スポットをご紹介したいと思います。
目次
東京都内の紅葉スポットを紹介
それではさっそく、東京都の紅葉スポットをご紹介します。都心の街乗りツーリングにぴったりのスポットから、郊外の長距離ツーリングにぴったりのスポットまで、幅広くピックアップ。周辺のおすすめ飲食店も合わせてご紹介するので、ぜひ、立ち寄ってみてください。
国営昭和記念公園
国営昭和記念公園は昭和天皇御在位50年を記念して米軍の立川飛行場跡地に整備された国営公園です。特に、紅葉シーズンには「かたらいのイチョウ並木」は黄金色に色付くイチョウの葉のトンネルができあがるフォトスポットとして知られています。
紅葉の見頃になると「黄葉・紅葉まつり」が開催される他、期間中には「秋の夜散歩」というライトアップイベントも行われるので、ナイトツーリングにもおすすめです。
また、国営昭和記念公園の駐車場にはバイクの駐車もできるので、ライダーにとっては足を運びやすい紅葉スポットだといえるでしょう。
レイクサイドレストラン
国営昭和記念公園の西立川口すぐそばの「レイクサイドレストラン」は水鳥の池を見渡せるレイクビューレストランです。御前、定食はもちろん、カレーライス・うどん・そば・ラーメンから、サイドメニュー、スイーツまで、さまざまなメニューが揃っています。
営業時間は以下なので、ランチタイムに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
- 3〜10月:11:00〜16:00 ※4月~9月の土日祝は17:00まで
- 11〜2月:11:00〜15:30
高尾山
首都圏の人気紅葉スポットとして知られている高雄山。イロハモミジ、イタヤカエデ、カジカエデなど、多種多様な木々の葉のみせるグラデーションを楽しむことができます。
高尾山のケーブルカーは、ふもとの清滝駅から山頂駅まで、紅葉に色付く山々を360度、一望することができるので、こちらもおすすめです。風の穏やかな日にはリフトでもいいかもしれません。
高尾山口駅には高架下にバイク駐車場があります。排気量125cc以下に限られますが、無料で駐車できます。排気量125cc以上のバイクは、周辺の有料駐車場を利用しましょう。
紅葉屋本店
明治27年創業、高尾山の老舗蕎麦屋「紅葉屋本店」は、ちょうどケーブルカーの清滝駅の目の前にあります。イチオシはうずら卵付きのとろろそば。数量限定の手作りおにぎり弁当も自慢の一品となっています。
営業時間は以下の通りです。
- 営業時間:10:00〜16:00位
- 休業日:毎週火曜日(臨時休業あり)
六義園
六義園は日本庭園で紅葉を鑑賞できるスポットです。特に、つつじ茶屋、山陰橋などは、非常に趣があります。江戸時代には小石川庭園と並んで江戸の大庭園と呼ばれた日本庭園で静かに秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。
また、六義園には専用駐車場はないので、駒込駅周辺のバイク駐車場を利用してください。
オリエント・カフェ
東洋文庫にあるオリエント・カフェは六義園から徒歩5分程にある小岩井農場の運営するカフェです。
ランチタイムにはランチセット、スウィーツタイムには、デザートプレートをはじめとしたスウィーツ、アラカルトタイムには小岩井ゴーダチーズなどの単品料理、そしてディナータイムには本格的なコース料理がいただけます。
- ランチタイム:11:30~14:30
- スウィーツタイム:11:30~17:00
- アラカルトタイム:14:30~17:00
- ディナータイム:17:00~21:30
奥多摩
首都圏のツーリングスポットとして知られる奥多摩。特に、紅葉の見頃をむかえると、雲取山、三頭山、御前山などが色付き、奥多摩湖の湖畔、奥多摩湖周遊道路などから、秋にしか見られない景色を眺めることができます。
特に、ライダーにおすすめなのは、奥多摩周遊道路の月夜見第一駐車場からの紅葉です。長距離ツーリングでバイクを走らせながら紅葉を楽しみたいライダーには、やはり奥多摩はおすすめスポットだといえます。
よりみち茶屋 とおまわり
奥多摩の「よりみち茶屋 とおまわり」は看板猫のうずらが出迎えてくれる古民家カフェです。窓からは奥多摩湖を見渡すことができます。名物は奥多摩ネコわさび丼。ネコ型ごはんのねこまんまです。
ドリンクもスイーツも品揃え豊富なので、ランチはもちろん、ちょっとコーヒーを飲みながら、パフェを食べながら休憩しに立ち寄るのにもおすすめです。
営業時間は以下となっています。基本的に平日は休業日なので、お気を付けください。
- 営業時間:11:00〜18:00
- 休業日:月曜日〜金曜日
御岳山
古来より山岳信仰の対象とされてきた御岳山。特に、紅葉の見頃をむかえると、秋の景色を楽しもうと、たくさんの人々でにぎわいます。ケーブルカーで山頂に向かいながら山一面の紅葉を眺めたり、ロックガーデンハイキングコースを歩きながら紅葉狩りをしたりするのがおすすめです。
ケーブルカーの滝本駅の駐車場にバイクを駐車できますが、紅葉シーズンには満車となっていることもあります。周辺にも駐車場がありますので、事前に確認しておくといいかもしれません。
紅葉屋
御岳山山頂にある御獄神社の門前にある「紅葉屋」では、手打ちそばを堪能できます。おすすめはくるみそば。つけ汁にくるみが入っているのが特徴です。また、夏場にはかき氷も提供しており、登山客に人気があります。
営業時間は10:00〜17:00、不定休となっているので事前に営業日を確認しておくことをおすすめします。
- 営業時間:10:00〜17:00
- 休業日:不定休
紅葉にまつわる豆知識
これから迎える紅葉シーズン。せっかくなので、もっと紅葉を楽しめるよう、紅葉にまつわる豆知識を解説したいと思います。
紅葉の由来
「秋の夕日に照る山もみじ」の歌い出しはあまりに有名ですよね。童謡の「紅葉」に歌われるとおり、日本では秋になると真っ赤に色付く「紅葉」を「もみじ」といいますが、まったく同じような見た目の「楓(かえで)」もあります。
どちらもカエデ科カエデ属の列記とした「楓(かえで)」、同じ植物に分類されます。英語では楓(かえで)をmaple、紅葉(もみじ)をJapanese mapleと、どちらも同じ「楓=maple」といっていることからも、やはり植物分類上は同じ植物であることは疑いの余地がありません。
では、どうして日本では、紅葉といったり楓といったりするのでしょうか。ここでそれぞれの言葉の由来をみてみましょう。「楓(かえで)」の由来は「カエルの手」、紅葉(もみじ)の由来は「もみず(秋に草木が赤や黄に色付くこと)」にあります。
もともとは、現代では楓といわれたり紅葉といわれたりしているものは、カエルの手のように深い切れ込みがみられるので、すべて「かへるで」、転じて「かえで」といわれていました。その後、特にはっきりと濃く色づくものが、「もみず」、転じて「もみじ」といわれるようになったと考えられているのです。
紅葉する樹木
紅葉といえば、カエデ、イチョウあたりをイメージするのではないでしょうか。カエデは赤色、イチョウは黄色と、変化する色もさまざまですが、紅葉する樹木は、主に落葉樹といわれるもの。
赤色に変化するのはカエデ、ケヤキ、ナナカマドなど、黄色に変化するのはイチョウ、ポプラなど、さらに赤褐色に変化するブナなどもあります。
もちろん、紅葉する樹木があれば紅葉しない樹木もあります。例えば、マツ、ヒノキ、クスノキなどは、秋から冬にかけて、葉の色が変わることも、葉を落とすこともありません。
紅葉することもないため「常緑樹」といわれていますが、実際には古い葉は若干、色が変化しますが遠目からみたら紅葉している葉があることはわかりません。
どうして紅葉になるのか
夏が過ぎ去り秋が訪れ冬が近付くと、当たり前のように落葉樹は紅葉します。あまり、意識をしたことがないかもしれませんが、どうして紅葉するのでしょうか。
最低気温8度前後の日が続くと同時に、日が短くなるにつれ、落葉樹の色に変化がみられるようになります。夏の差し込むような日差しは秋になるとやわらかいものになります。秋の日差しでは樹木は活発に光合成ができなくなり、葉に栄養を行き渡らせ緑色に維持することができなくなります。
さらに、気温が低下していくと、これからの冬を乗り切るため、幹や枝に栄養を蓄える為、葉にはいっさい、栄養が行き渡らなくなるのです。
紅葉になる仕組み
樹木の光合成ができなくなると、葉にはどのような変化があるのでしょうか。まず、光合成に必要とされる葉緑素が分解されていきます。学生時代に光合成、葉緑素などを勉強した記憶もあるかもしれません。
葉緑素が分解され「カロチノイド」が残ると黄色く、さらに「アントシアニン」が増えると赤色に変わり、最後は落葉して「落葉」になります。
より紅葉が綺麗になる条件
それでは最後に、紅葉がより綺麗に色付く条件についてご紹介したいと思います。
まず、昼と夜の寒暖差が大きいこと、樹木全体に直射日光が当たること、適度な湿度があり葉が枯れないこと、この3つの条件があげられます。
まとめ
今回は、紅葉ツーリングスポット〜東京編〜と題して、途中で寄り道したいスポットと合わせてご紹介しました。皆さん、行ってみたいスポットは見つかりましたか?
東京で紅葉の見頃をむかえる11月下旬から12月上旬にかけては、夏のように気温も高くなく、ツーリングをするのにも気持ちのいいシーズンであるといえます。特に、山間は冷え込みやすいので、目的地によっては防寒対策も万全にしましょう。
東京都だけでも、都心から郊外まで、これだけ魅力的な紅葉スポットがあるのです。週末には道路沿いの紅葉にも目を向けながら、のんびりとバイクを走らせてみてはいかがでしょうか。
以下の記事では紅葉狩りに最適な装備や服装について解説していますので、是非ご覧ください。