【125㏄超の排気量編】バイクの燃費ランキング

排気量125cc超のバイクになると、気になるのはやはり「燃費」ではないでしょうか。原付をはじめとした排気量125cc以下の小型バイクと比較すると、やはり中型〜大型バイクはガソリンを「食い」やすく燃費が良いとはいえません。だからこそ、できるだけ燃費の良い中〜大型バイクを選びたいもの。

そこで今回は、「排気量125cc超」に限定したバイクの燃費ランキングをご紹介します。気になるあのバイクはランクインしているでしょうか?

ぜひ、バイクの購入時にも参考にしていただければと思います。ぜひ、バイクの購入時にも参考にしていただければと思います。

燃費とは

バイクだけでなく、大型トラックでも、乗用車でも「燃費」は重要視されます。低燃費であれば低燃費であるほどガソリンを食わないのでいいと、皆さんも認識するところではないでしょうか。テレビコマーシャルでも低燃費をアピールしているものは数多くあります。

では、具体的に燃費とはなんなのでしょうか。

燃費とは「燃料消費率」のこと。1Lのガソリンでどのくらいの距離を走ることができるのか、数値として表したものです。簡単にいうと、同じガソリンの量でも、燃費の良いバイクは燃費の悪いバイクより、長距離を走れるということになります。

燃料消費率は、バイクのカタログにも記載があります。カタログのスペックを見てみると、燃料消費率の項目があるはずです。ここで、燃料消費率の項目がひとつではなくふたつあることに気が付くでしょう。これが定地燃費値WMTCモード値です。

燃費消費率は定地燃費値、WMTCモード値ともに、数値が高ければ高いほど燃費が良く、低ければ低いほど燃費が悪いということになります。ここで、燃料消費率の定地燃費値とWMTCモード値について、さらにくわしく説明します。

国交省届出の定地燃費値

燃料消費率の「定地燃費値」は、平坦かつ直線の舗装路を60㎞/hで走行し続けた場合の数値です。したがって、公道のような発進・加速・停止による影響はいっさい受けていない、ある意味、純粋な数値であるといえます。

現実的な数値ではないですが、バイクメーカーは新車を販売するにあたって届出をする際に、この定地燃費値で届出することになっています。

WMTCモード値

ライダーにとって定地燃費値よりもWMTCモード値の方が、燃費の良し悪しを測るうえでは参考になるはずです。WMTCモード値を測定するときは、シャシダイナモ(自動車、二輪車などの燃費値などを測定するための装置)で発進・加速・停止などのパターンを組み込んだ、より実際の行動走行に近い状況ではじき出された数値になります。

バイクの燃費ランキング 排気量別TOP3

この記事では、排気量125cc超のバイクの燃費について、排気量別にトップ3をご紹介していきたいと思います。それぞれのバイクには、基本的なスペックとあわせて定地燃費値とWMTCモード値を記載しているので、そちらをご確認ください。

125㏄超~250㏄

排気量125cc以上250cc未満の中型バイクのランキングからみていきましょう。

スズキ ジクサー

Suzuki Gixxer

RajRaghu, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
スズキ ジクサー

スズキでランクインしたのはこちら、ロードスポーツモデルのジクサー250です。特徴は、新世代油冷エンジンを搭載していること。スズキの技術力を注ぎ込んだエンジンの生み出す軽快な走りを体感できます。

気になる排気量ですが、排気量150ccモデルも含めて、ジクサーはとにかく燃費が良いことでも知られています。ジクサー250の燃費は定地燃費値で45.0km/L、WMTCモード値で37.7km/Lとなっており、同排気量車両と比較すると、目に見えてわかるほど燃費が良いです。

軽二輪クラスのスポーツバイクで燃費を重視したいのであれば、スズキのジクサー250はとてもおすすめだといえます。

  • 排気量:249cc
  • 車両サイズ:全長2,010mm・全幅805mm・全高1,035mm
  • 燃料タンク容量:12L
  • 定地燃費値:45.0km/L
  • WMTCモード値:37.7km/L

ホンダ PCX160

2021 Honda PCX 160 ABS (New Color)

Chanokchon, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ホンダ PCX160 ABS

ホンダの軽二輪スクーターとしてお馴染みのPCX160もランクインしています。人気モデルだったPCX(原付2種)の軽二輪版として登場したPCX150は、2021年のモデルチェンジでエンジンを一新、排気量も150ccクラスから160ccクラスに増え、名称もPCX160となりました。

もともとが通勤通学利用を目的としていたPCX。軽二輪となって高速道路の走行も可能となりツーリングなど、さまざまなシーンに活躍するモデルに生まれ変わっています。
燃費はというと、定地燃費値は53.5km/LWMTCモード値は45.2km/Lと低燃費を実現しています。

  • 排気量:156cc
  • 車両サイズ:全長1,935mm・全幅740mm・全高1,105mm
  • 燃料タンク容量:8.1L
  • 定地燃費値:53.5km/L
  • WMTCモード値:45.2km/L

ヤマハ NMAX155

NMAX155

Yama kujira, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ヤマハ NMAX155

ホンダのPCX160に続き、ヤマハの軽二輪スクーターNMAX155もランクインしています。スリムでコンパクトな車体ながら、ゆとりのあるライディングポジションを確保、取り回しも良いので、男性から女性まで幅広く乗りやすいモデルだといえるでしょう。

移動のしやすさを重視したNMAX155の燃費は、定地燃費値は50.1km/L、WMTCモード値は44.6km/Lとなっており、PCX160と比較しても遜色ありません。

  • 排気量:155cc
  • 車両サイズ:全長1,935mm・全幅740mm・全高1,160mm
  • 燃料タンク容量:7.1L
  • 定地燃費値:50.1km/L
  • WMTCモード値:44.6km/L

250㏄超~400㏄

さて、いよいよ排気量250cc超の中型バイクのランキングです。排気量400ccを超えてくると、ガソリンの消費も気になってきます。はたして、どのモデルがランクインしているのでしょうか。気になるランキングはこちらです。

ヤマハ SR400

YAMAHA SR400 20070304-01

Kure, CC BY-SA 2.5, via Wikimedia Commons
ヤマハ SR400

ヤマハの正統派ネイキッドともいえるSR400が堂々のランクイン。SRのデビューは1978年のこと。以来、2021年モデルまで、大幅なスタイルの変更をしないまま、オールドルックスを貫いていることも人気の理由だといえるでしょう。生産台数が多いため、2021年モデルで生産終了していますが、入手のしやすさもポイントです。

意外かもしれませんが、SR400は車体重量が軽い単気筒バイクであるがゆえ、長年にわたり燃費の良い排気量400ccクラスのバイクと位置付けられており、定地燃費値は40.7km/L、WMTCモード値は29.7km/Lと、排気量400ccではずば抜けた燃費の良さとなっています。

  • 排気量:399cc
  • 車両サイズ:全長2,085mm・全幅750mm・全高1,110mm
  • 燃料タンク容量:12L
  • 定地燃費値:40.7km/L
  • WMTCモード値:29.7km/L

ホンダ CBR400R

CBR400F

mekadon3xvtzr, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
ホンダ CBR400R

続いてランクインしたのは、ホンダのスポーツバイクの代表格ともいえるCBR400Rです。初代のレーサーレプリカにはじまり、現在では、フルカウルスポーツながら男性、女性に関わらず、さまざまなライダーにとって乗りやすいモデルに進化しています。

燃費も定地燃費値41.0km/L、WMTCモード値27.9km/Lと優れているので、排気量400ccクラスのスポーツバイクを燃費重視で選びたいライダーにおすすめです。

  • 排気量:399cc
  • 車両サイズ:全長2,080mm・全幅760mm・全高1,145mm
  • 燃料タンク容量:17L
  • 定地燃費値:41.0km/L
  • WMTCモード値:27.9km/L

ホンダ 400X

HONDA 400X 2013

ja:User:ウェルワィ, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
ホンダ 400X

ホンダのツーリングモデルとして人気のある400Xもランクインしています。アップライトなポジショニングで長距離にも適しているモデルです。 

燃費性能はヤマハのSR400と同程度。単気筒のSR400に対して、2気筒でありながら、ホンダ400Xは定地燃費値41.0km/L、WMTCモード値27.9km/Lという低燃費を実現しています。

  • 排気量:399cc
  • 車両サイズ:全長2,140mm・全幅830mm・全高1,380mm
  • 燃料タンク容量:17L
  • 定地燃費値:41.0km/L
  • WMTCモード値:27.9km/L

400㏄超

ついに排気量400cc超、ビッククラスのランキングです。大型バイクだからこそ、燃費は重要となってきます。気になるランキングをみていきましょう。

ホンダ NC750X/NC750S

ホンダの排気量750ccクラスのアドベンチャーバイクとスポーツバイクの要素を持ち合わせたクロスオーバーモデルのNC750X、そしてNC750S。アドベンチャータイプとしては、コンパクトなボディとなっており、その扱いやすさも人気の理由だといえるでしょう。

NC700Xの燃費の良さを受け継いだNC750XとNC750Sは、大型バイクとは思えない低燃費を実現。NC750Xは定地燃費値は43.0km/L、WMTCモード値は28.6km/L、NC750Sは定地燃費値は42.5km/L、WMTCモード値は28.3km/Lという数値をたたき出しています。

Nc750x

ウェルワィ, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
ホンダ NC750X
■NC750X
  • 排気量:745cc
  • 車両サイズ:全長2,210mm・全幅845mm・全高1,330mm
  • 燃料タンク容量:14L
  • 定地燃費値:43.0km/L
  • WMTCモード値:28.6km/L
Nc750s

ウェルワィ, CC BY 3.0, via Wikimedia Commons
ホンダ NC750S
■NC750S
  • 排気量:745cc
  • 車両サイズ:全長2,215m・全幅775mm・全高1,130mm
  • 燃料タンク容量:14L
  • 定地燃費値:42.5km/L
  • WMTCモード値:28.3km/L

ホンダ X-ADV

Honda X-ADV In Solofra

Corvettec6r, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ホンダ X-ADV

ホンダのX-ADVはスクーターのルックスながらもオフロードにまで対応する、まさにクロスオーバーモデルとして話題となりました。トランスミッションはオートマのみ。DCT搭載モデルはAT限定条件付き大型二輪免許でも運転可能となっています。

ホンダのバイクでもかなりキャラクター性の強いモデルであるといえるのではないでしょうか。実は、日本だけでなく海外でも人気となっていることも特徴です。

気になる燃費ですが、定地燃費値42.5km/L、WMTCモード値27.7km/Lと、排気量750ccモデルとしては極めて優秀です。

  • 排気量:745cc
  • 車両サイズ:全長2,200mm・全幅940mm・全高1,340mm
  • 燃料タンク容量:13L
  • 定地燃費値:42.5km/L
  • WMTCモード値:27.7km/L

ホンダ レブル500

Honda Rebel 500 (2BL-PC60) front

Tokumeigakarinoaoshima, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ホンダ レブル500

最後にランクインしたのは、女性からも人気のある、ホンダのアメリカンクルーザー、レブル500です。レブルはよく「足つきの良さ」を取り上げます。それゆえに、女性に人気のあるモデルでもあります。

排気量500ccクラスでも、シート高は700㎜以下、ボディはコンパクトで女性であっても安心感があることは間違いありません。

さて、このレブル500、実は燃費の良いモデルでもあるのです。レブル500の定地燃費値は40.2km/L、WMTCモード値は27.0km/Lと、同排気量では低燃費の部類となっています。

  • 排気量:471cc
  • 車両サイズ:全長2,205mm・全幅820mm・全高1,090mm
  • 燃料タンク容量:11L
  • 定地燃費値:40.2km/L
  • WMTCモード値:27.0km/L

まとめ

今回は、「125㏄超の排気量編」と題して、バイクの燃費ランキングをご紹介しました。

低燃費バイクとして知られているモデルだけでなく、低燃費のイメージのないモデルまで、幅広くランクインしているといったところでしょうか。大型バイクでも中型バイクに匹敵するほどの燃費の良さのモデルも少なくありません。

中型〜大型バイクの購入を検討しているライダーの皆さん、ぜひ、燃費消費率を見比べながら、今回のランキングを参考に燃費の良いバイクを選んでいただければと思います。