オフロードバイクで悪路を走り抜ける。ライダーにとっての憧れではないでしょうか。普段、オフロードバイクに乗らなくても、一度や二度は、思ったことがあるはずです。

しかし、ネイキッド、ストリート、アメリカン、スポーツなどのバイクで公道を走ったことしかないと、オフロードバイクとはいえ、本当にあの悪路を走行できるのか不安に思うかもしれません。

そこで今回は、悪路をスタンディングで走行するコツと合わせて、おすすめのバイクの車種についてご紹介します。

バイクで悪路を走行するときのポイント

オフロードといわれるコンクリート、またはアスファルトなどで舗装されていない草地、礫地、砂地などの悪路をバイクで走行するとき、普段のライディングでは必要ないようなポイントがあります。

オフロードレーサーのようなライディングなんてできるわけがないなんて思っていませんか?ライダーとしてバイクを乗りこなしていれば、簡単に取り入れられるオフロードのライディングがあるので、心配はありません。

慣れてしまえば、路面の状況を見極め、スタンディングしたりシッティングしたりすることができるようになるので、オフロードビギナーでも悪路をぐんぐん進んでいくことができるでしょう。

まずは、オフロードについて改めて説明してから、ポイントについて解説したいと思います。

悪路とは

オフロード、つまり悪路とは、公道のようにコンクリート、またはアスファルトで舗装されていない道路のことをいいます。例えば、草地、礫地、砂地など。他にも、泥濘地、岩場など、歩くだけでも足を取られるようなぬかるんだ地面も含まれます。

普段は走ることがない、走ろうとさえ思わない悪路を突き進んでいく、これこそがオフロードの魅力だといえるでしょう。

悪路を走るときのポイント

オフロード経験者でなくても、普段からバイクを乗りこなしているライダーなら、いつものバイクでいつものようにライディングして悪路を走行することは、非常に難しいものであると想像できるでしょう。

ここで、悪路を走るときのポイントをご紹介したいと思います。オフロードライディングの基本中の基本ともいえるスタンディングです。オフロードレーサーのよくしているスタンディングは、すぐに頭に思い浮かぶはずです。

日本語にすると立ち乗りですが、スタンディングすることで、地面の凹凸による臀部の衝撃を緩和することができるランディングなのです。

悪路でシートに着座したままでは、直接、臀部に振動を受けるため臀部が痛くなってしまいます。特に、長時間、オフロードを走行するのであれば、どれだけ臀部に負担をかけないかということも重要だといえるでしょう。

また、ライディングポジションを維持するために太腿などの筋肉を酷使するため筋肉疲労にもつながりかねません。

スタンディングするときは、両足のくるぶしでバイクを挟み込むようにすること。まずは、バイクの車体、そしてライダーの安定感を確保することが重要です。このくるぶしグリップを取り入れるだけで、安定感は雲泥の差です。悪路でもバイクの車体とライダーの体が大きく揺れることがなくなるでしょう。

あとは、スタンディングしたりシッティングしたりをできるだけ繰り返さず、スタンディングをするのであればスタンディングをした状態を維持して、体力の消耗を抑えることも意識しましょう。

オフロードを走りたい!

皆さんも「オフロードを走りたい!」という気持ちが高まったのではないでしょうか?

次にしなければならないことは、オフロードバイク、つまり未舗装路を走行するためのバイクを選ぶこと。オフロードにも対応するクロスオーバーバイクもありますが、基本的には、オフロードバイクをおすすめします。

オフロードバイクについてあまりくわしくないというライダーもいらっしゃるかもしれません。ここで、オフロードバイクについての説明と合わせて、おすすめの車種についても解説していきたいと思います。

オフロードバイクとは

オフロードバイクとはオフロード(未舗装地)を走行するためのバイクです。特徴は、軽量、細身、単気筒、大径のスポークホイール、高めのシート高といった点があげられます。

留意しておくべきは、公道走行ができるモデルとできないモデル(基本的には競技用)とがあることです。オフロードレースではなく、あくまでオフロードの走行を楽しみたいというオフロードライダーには公道走行できるモデルを推奨します。

オフロードバイクを快適に乗りこなすには

オフロード未経験のライダーにとって、オフロードバイクを快適に乗りこなすためには、ある程度の時間がかかるものです。スタンディングなど、オフロードライディングの基本を身に付けながら、無理のない範囲でオフロード走行を楽しむようにしましょう。

オフロードに対して不安があるのであれば、オフロード走行レッスンなどに参加することもおすすめです。

悪路に強いオフロードバイクをシート高とともに紹介

それでは、おすすめのオフロードバイクをシート高とあわせてご紹介していきます。オフロードバイクは初めてというライダーの皆さん、ぜひご参考にしてください。

125㏄

コンパクトで取り回しが良く、オフロードデビューにもおすすめの排気量125ccクラスのオフロードバイク。ハンターカブなど、公道での走行にも優れた実用性の高いモデルがそろっています。原付2種なので車両価格も割りと安価、さらに維持費も最低限ですむので、2台目のバイクとしても最適ではないでしょうか。

ホンダ CT125ハンターカブ

原付2種のCT125 ハンターカブ。ホンダの代表的なレジャーバイクだといえるでしょう。「カブ」と付いていることからもわかるとおりカブファミリーであり、オフロードの走破性に配慮しながらも、スーパーカブの実用性の高さを受け継いだモデルとなっています。

  • 全長:1,960mm
  • 全幅:805mm
  • 全高:1,085mm
  • 最低地上高:165mm
  • シート高:800mm
  • 車両重量:120kg

カワサキ KSR110

カワサキグリーンに目を引かれるKSR110は、日本国内のみならず海外でも根強い人気のあるカワサキの小型スーパーモタードです。実は、小型AT免許限定でも乗ることができるモデルでもあり、初心者にも乗りこなしやすいといえるでしょう。

  • 全長:1,725mm
  • 全幅:725mm
  • 全高:1,020mm
  • 最低地上高:225mm
  • シート高:750mm
  • 車両重量:95kg

ヤマハ XTZ125E

海外市場向けのオフロードモデルとしてデビューしたヤマハのXTZ125Eは、逆輸入モデルとして販売されている本格的なオフロードモデルです。海外市場向けとあって、アナログ表示と速度計、オド/トリップだけの潔さにも魅力があります。

  • 全長:2,090mm
  • 全幅:810mm
  • 全高:1,125mm
  • シート高:840mm
  • 車両重量:114kg

アプリリア RX125

欧州で販売開始されたアプリリアのオフロードモデルRX125。現在では、日本でも販売されており、原付2種として取り扱われています。国内モデルにはないレーサーレプリカなデザインもポイントだといえるでしょう。

  • 全長:2,145mm
  • 全幅:820mm
  • 全高:1,180mm
  • シート高:905mm
  • 車両重量:134kg

250㏄以上

ここまでは排気量125ccクラスのバイクをピックアップしてきましたが、ここからは、排気量250ccクラスのオフロードバイクの登場です。

排気量250ccクラスは、小さすぎず大きすぎず扱いやすいので、排気量125cc以上同様、オフロード初心者におすすめです。また、排気量400cc超の中〜大型モデルは小型オフロードバイクにはないパワフルなライディングを楽しめるので、バイクに乗り慣れているライダーに挑戦していただきたいです。

それではさっそく、排気量250cc以上のオフロードバイクをご紹介していきましょう。

ホンダ FTR223

レトロレーサーレプリカチックなデザインが特徴的なホンダのFTR223。レーサーレプリカブームにあって販売されたFTR250からイメージを受け継いだモデルです。販売開始後、カスタムベースとして重宝されたことでも知られています。

  • 全長:2,080mm
  • 全幅:910mm
  • 全高:1,115mm
  • 最低地上高:175mm
  • シート高:780mm
  • 車両重量:128kg

カワサキ DトラッカーX

カワサキのDトラッカーXは、オフロードだけでなくストリートでの走行性にも優れているモデルです。足付きがよく取り回しもいいため、女性にもおすすめのモータードだといえるでしょう。

  • 全長:2,130mm
  • 全幅:795mm
  • 全高:1,125mm
  • 最低地上高:225mm
  • シート高:860mm
  • 車両重量:138kg

ヤマハ セロー250

ヤマハのオフロードバイクの金字塔ともいえるセロー225の後継モデルであるセロー250は、セロー225の高い走破性を受け継ぎながら、現代らしいスタイリッシュなデザインから人気を得ています。

  • 全長:2,100mm
  • 全幅:805mm
  • 全高:1,160mm
  • 最低地上高:285mm
  • シート高:830mm
  • 車両重量:133kg

ホンダ CRF1000L Afrilca Twin

本格的なオフロードを堪能できる排気量1000ccクラスからは、ホンダのCRF1000L Afrilca Twinをおすすめします。アフリカツイン(排気量750cc)から排気量1000ccにアップグレードされるとともに、モデルチェンジによってアドベンチャーモデルとして進化を遂げたモデルです。

  • 全長:2,330mm
  • 全幅:930mm
  • 全高:1,475mm
  • 最低地上高:250mm
  • シート高:870mm
  • 車両重量:240kg

スズキ V-ストローム1050XT

スズキのV-ストローム1050XTは大排気量ながらもハンドリングのしやすいアドベンチャー要素を持つバイクです。公道でのスポーティーなライディングも楽しめるので、大型バイクでツーリングからオフロードまで楽しみたいというライダーにおすすめだといえるでしょう。

  • 全長:2,265mm
  • 全幅:940mm
  • 全高:1,465mm
  • 最低地上高:160mm
  • シート高:850mm
  • 車両重量:247kg

BMW F750GS

さて、最後にご紹介するのはBMWのF750GSです。オフロードアドベンチャーモデルというだけあって、公道から悪路まで一気通貫で走り抜けることができる、クロスオーバーなモデルであるといえるでしょう。オフロード感を抑えたスポーティーなルックスもポイントです。

  • 全長:2,255mm
  • 全幅:922mm
  • 全高:1,225mm
  • シート高:815mm
  • 車両重量:227kg

まとめ

今回は、ライダーにとって憧れともいえる、オフロードにフォーカスして、オフロードについてとおすすめのモデルについてご紹介しました。ライダーの皆さん、オフロードに対する興味も高まったのではないでしょうか?

初めてのオフロードバイク、選ぶのにもどれがいいのだろうと悩むはずです。今回のご紹介した内容を参考に、オフロードを共にする愛車を見つけていただければと思います。