デスクワークで長時間座っていると疲労感を感じるように、バイクも長距離を走り続けていると疲れるようになります。どちらも適度な休憩時間を設けているにも関わらず、腰が痛くなったり膝ががくがくしてしまいますね。
「年のせいかな…」なんて軽く考えていると、立ちゴケしやすくなったり、バイクを支えられなくなる!なんてことにもなりかねません。体がしんどいからバイクは卒業しよう…とならないように、バイクで疲れる原因を知って疲れ知らずの体を手に入れましょう!
目次
ロングツーリングでの疲労、実は筋力不足が原因かも?
バイクの運転は好きだし、多少疲れることはあっても苦にはなりません。ですが、「ロングツーリングになるとすごく疲れる」「姿勢が安定せず、疲れるとぐらつく」と思うことはありませんか?
これが続いてしまうと、バイクに乗るのが辛くなってしまい距離を置くようになってしまいますよね。バイクは風の抵抗もありますし、同じ姿勢でいることで体が固くなりがちです。
また、変な緊張や力の入れ方が原因で、ツーリングで疲れたり上手く運転できなくなります。
バイクを上手に乗りこなすには、下半身の安定感と上半身をリラックスさせることが重要です。
体に無駄な力を入れないようにするためには、正しいライディングポジションを取ること!
そのためには、疲れにくい体作り・筋力アップを始めましょう。
ダラーんと緩んでしまった筋力不足の体では、ニーグリップが効きませんしバランスが悪く、良いライディングスタイルが取れません。
筋トレで全身の筋肉を目覚めさせることができれば、ライダーのお手本になる美しいライディングポジションになります。運転が上手くなれば、疲れにくくもなりますし、体のバランスが整うことで立ちゴケもしにくくなるに違いありません!
「備えあれば患いなし」!万が一の立ちゴケ予防にも、ライダーの筋トレに損はありません。
難しい筋トレを始めるのではなく、自分にできる簡単なことから始めましょう。
バイカーにオススメの筋トレはこれだ!目的別にオススメの筋トレをご紹介!
筋トレと聞くと「キツイ」「辛い」といったイメージがありますが、ピンポイントで筋肉を動かすことで、驚くほどに体の動きが違ってきます。
バイカーがしっかり鍛えたい筋肉は「見せる筋肉」ではなく、体のバランスを整えるための軸となる筋肉です。
体の軸をしっかり鍛えると、姿勢の崩れがなくなりバランスも取りやすく、踏ん張りが効くようになります。いつまでも元気でバイクに乗りたい、ロングツーリングをもっと楽しみたいなら、しっかり体を鍛えましょう。
全般に効く
バイクを運転するには体幹トレーニングが一番重要になります。
立ちゴケするのも、体幹がぶれているために体が左右どちらかに傾き過ぎてしまいバランスが取れなくなるのが原因です。
トレーニングを始める前に、壁に頭・背中とお尻、かかとをつけて真っすぐ立ってみましょう。
壁から30cm程度前に、真っすぐ立ってそのまま壁に下がりあごを引いて、真っすぐ前を見ます。
- 頭や背中や腰が壁にぴったりつく→姿勢がいい
- 背中が先に壁についてしまい、頭と腰と壁の間に隙間ができる→ストレートネックで猫背
- 壁と腰に隙間があるだけでなく、お腹が前に出ている→反り腰
猫背と反り腰のまま、バイクの運転を続けるとロングツーリングでは「腰痛」「肩こり」にからだ全体が重く感じるようになります。自分の体の歪みを知ることで、筋トレの順番やきかせ方が違ってくるので「無理をしない」「辛い時はやらない」をモットーにトレーニングしましょう。
日常生活でのトレーニング
体調が悪い、疲れている時に筋トレをすると乳酸がでてしまい逆効果です。
日常生活の中で、姿勢を意識するだけで体幹を鍛えることができるので、頑張ってみましょう。
歩くときは顎を引き、頭は天井へ伸び、足はしっかり大地を踏みしめるイメージをもってください。
顎を引いて、丹田(おへその下)に力を入れると、自然と体の重心が真っすぐになります。肩に力を入れると、反り腰になるので肩の力は抜いてリラックスしましょう。
最初は難しいですが、深呼吸して整えてやると自然にできるようになり、体も軽くなっていきます。デスクワークの時はお尻の骨である「仙骨」を立てるようにして、頭は天井に、足は大地を踏むように座ると疲れにくくなります。
これを、毎日の生活で注意するだけで体幹トレーニングになるので、急な筋トレは自信がない人や気軽に始めたいならチャレンジしてください。
体幹トレーニング(プランク)
スペースが必要ないので簡単にできます。呼吸をしっかりすること、10〜20秒程度で休みを入れて3回までにします。
インナーマッスルを鍛えられるだけでなく、お腹周り全体に効果が期待できます。また、腕や背中など全身の筋肉を刺激できるので筋トレ初心者にもおすすめします。
姿勢維持
日本人は猫背が多いだけでなく、スマホの普及でストレートネックも増えています。
そのために、どんどん背筋が弱くなっているのが現状です。背筋を鍛えると、正しい姿勢を維持できるだけでなくお腹周りの引き締め・ヒップアップにも期待大です。
お尻から太ももまでを同時に鍛えられるので、下半身が安定し腰痛の予防ができます。
また、長時間のツーリングで疲れる・足腰ががくがくして立ちゴケしやすくなる人も、継続することで改善していくのでおすすめです。
スーパーマン(背筋を鍛える)
腰痛がある人は無理にやらないこと、毎日やらずに週に2回程度でじわじわ効かせます。
ニーグリップが苦手な人向け
内ももは、意識しないと筋肉がつきにくい場所です。
年齢と共に弱りやすく、脚の形が崩れてきたり下半身がぐらつくようにもなるので注意しましょう。
ツーリングで足腰が疲れやすくなった、カーブが曲がり切れないなど取り回しに問題がある人におすすめです。太もも内側の筋肉強化で車体が挟み込みやすくなれば、取り回しもしやすくなり運転で疲れることがなくなります。
ワイドスクワット
体はゆっくり戻した方が、太もも内側に効きます。
腰痛やひざ痛がある人は、普通のスクワットをゆっくりやりましょう。もしスクワットが辛いのであれば、椅子に浅めに腰掛け背筋を伸ばし、太ももの間に枕を挟んでグっと押し付けましょう。
これだけでも、内もものトレーニングになります!
疲労回復
クラッチレバーやブレーキ操作で疲れるのが手首から腕です。食事をしたり仕事でパソコンを使ったりと、生活の中でも色々な動きをするので運転に悪影響を与えてしまうこともあるのです。
ロングツーリングでは操作回数も多くなるので、疲れが蓄積されやすくなりますし、背中や肩こりも手首や腕の疲れが原因で起こっているんです。
普段から手のマッサージを行ったり、ストレッチして腕の疲れを軽くしておきましょう。そして、無駄な力を入れずにスムーズに操作ができるように、筋トレもやっておくといいですね。
握力トレーニング
握力は、手首から肘までに付いている筋肉を鍛えないと強くはなりません。
クラッシュ・ピンチ・ホールドという3つの力は、すべて握力から生まれます。クラッシュ力はハンドルを握る力、ピンチ力とホールド力は、ハンドルを握った状態を維持し、クラッチやブレーキの操作をなめらかにします。
ロングツーリングで疲れるのは、前腕筋群の力が弱っているからなので鍛えておくといいです。
女性は軟式テニスボールを握ったり、100均グッズなどでトレーニングするといいですよ。
ツーリング後の疲労回復にはストレッチもオススメ!固まった体をほぐそう!
ツーリング前にストレッチするのは、ケガの予防やパフォーマンス向上のためです。
しっかりストレッチすれば、バイクで疲れることもありません。筋トレで、体幹を鍛えたからといってバイカーの体が鋼のようになるわけではありませんから疲労感は残ります。
翌日に疲労を持ち込まないためにも、ツーリング後のストレッチで疲れた筋肉をほぐしておきましょう。
二の腕ストレッチ
胸を張り、肋骨がしっかり開いていくのを意識します。上手くできない人は腕を真っすぐに上げて、肩甲骨から腕が伸びるようにしてみましょう。
肋骨が開くように伸ばすと気持ちがいいですよ。休憩スポットでできる簡単なストレッチで、腕だけから肩、背中までも楽になるのでおすすめです。
首のストレッチ
ヘルメットによって、バイクの運転で首にかかる負担をストレッチで解消します。
特にストレートネック気味の人は、運転で首から肩までの筋肉が固くなりやすいので、ヘルメットを脱いだらしっかりストレッチしましょう。
股関節のストレッチ
バイクのニーグリップで疲れた内腿に効くストレッチです。
入浴後に行うと、体の固い人でも無理なくしっかりストレッチできますし、お尻も一緒に伸びて気持ちいいです!上半身を意識すれば、疲れた背筋や脇腹、腕も同時にストレッチできるので頑張ってみると良いでしょう。
アキレス腱のストレッチ
外側も内側も、筋肉はバイクの運転で疲れていますので、入浴後に行うのがおすすめです。
第二の心臓であるふくらはぎをしっかり伸ばすことで、疲労や筋肉痛予防に役立ちます。
このストレッチを行う前に、足首をしっかり回しておくとふくらはぎが柔らかくなり伸ばしやすくなりますし、疲れも取れやすいです。椅子に座って、足首をしっかり回してからストレッチしましょう。
これでもスッキリしない…そんな人は、フォームローラーで脚全体をストレッチしましょう。
フォームローラーがあれば、脇腹からお尻、腿からふくらはぎまでのコリをスッキリ解消できますよ。
まとめ
疲れをためない、持ち越さないようにするには、普段からできることをコツコツやっておくことが大切です。筋トレで正しい姿勢をキープできるようにしたり、運転前のストレッチでリラックスして走るようにするのもいいでしょう。
それだけでなく、適度な休憩をこまめに取ったり、運転中はリラックスできるように自分のリラックス法を見つけるなど工夫次第で軽減することができます。
バイカーにとっての筋トレやストレッチは、安全運転にも繋がるので習慣にしながらバイクを楽しんでいきましょう!
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