バイク初心者でも参加できる!アマチュア向けの「草レース」を楽しもう!

バイク好きなら「一度はサーキットで走ってみたい」と憧れますね。プロになるには、厳しい練習やテストがあるので簡単にはいかない…と諦めるのは少々早いですよ。
実はライダーの夢を叶えてくれるアマチュアレース「草レース」があるのです!

今回は、草レースでどんなことができるのか、その特徴やどんなバイクでも走れるのか、初心者でも参加できる?ルールや参加方法は?について詳しく解説していきます。

制限なしでもっと走りたい!ツーリング以外の楽しみを見つけたい!

「風を切るバイクは、どこまでも自由に走れる」そんなイメージを持って、バイクの世界に入ってくる人も多いと思います。

ところが、公道を走ると横道から人が飛び出してくる、信号を守らずに危険運転する車やトラック、最近ではマナーの悪い自転車も増えたことで走りにくさを感じていませんか?

バイクを思いっきり走らせることができる・爽快感を感じられるのは、サーキットでのレースです。観戦するだけでも気分が晴れるレースですが、参加できればもっと楽しくなります!

ソロや仲間で走る楽しさを知るからこそ、新しいバイクの世界を体験したい!!そんな人達に、おすすめしたいのがバイクの草レースです。

そもそも、草レースって何?普通のレースと何が違うの?

草野球は知っている人もいるでしょうが、「バイクの草レースってなんだ?」と首を傾げる人の方が多いと思います。公式レースとは違い、バイクメーカーや元プロ監修の元に行われるアマチュアレースのことです。

アマチュアレースとはいっても、中にはセミプロのような走りを見せる人もいるので「初心者がレースに参加するのは難しい」と感じてしまうかもしてません。ところが、初心者でも参加し「バイクって楽しい」「ツーリングとは違った喜びを感じられる」ような取り組みを行っているレースが増えています。

バイクは楽しく走るものなので、タイムを競うだけでなく「安定して長く走る」スタミナや「安定感」を重視するレースもあるんです。

ツーリングのように、仲間と走ったり先々でバイカー同士の交流を深めたりするのも楽しいですが、レースというスタイルで走る新たな楽しさやワクワク感が得られるのがレースなんです。フルマラソンと同じで、勝敗を競うのではなく「安全に完走する」「走ることを楽しむ」レースも増えています。

初心者はもちろんですがバイクから遠ざかっていた人も、バイクの楽しさを再認識できるように、レースの形式を取っているだけの「なんちゃって」なレースもあるんです。

バイクが好きなら、一度はレースというスタイルで思いっきり走ってみたくなるはず。
憧れのレーサー気分で、草レースに参加してみませんか?

これ1台買えばOK!?草レースでよく使われる車種をご紹介

ツーリングだけでは満足できない!だったら草レースしかないでしょうと思ったライダーの皆さん。レースそのものは自由な感じなので「楽しく走りたい」ライダーにはもってこいのイベントなんですが、レースという限りは向いているバイクがあるわけです。

ロードレースのように「スーパースポーツ」でなければ走れないわけではありませんが、そこそこ楽しんで競うことを考えるとレース専用のバイクが欲しくなりますよね。筆者も何種類かの草レースに参加経験があるので、レースによって向いている・向いていないバイクがあることがわかっています。

「このバイクじゃなきゃ参加できません」というわけではありませんが、ある程度は車種を限定することで参加者の安全を守っていることもあると思います。

草レースでよく使われる車種を排気量別に紹介をしていきますが、各草レースで取り決めが違うので、自分が出たいレースをピックアップして詳細を確認しておきましょう。
ルール変更があると、今回紹介した車種で参加できないこともあるので注意してください。

125cc

税金・保険料が安いだけでなく、燃費の面でも非常に優秀なのが125ccバイクです。
また、各自治体管轄の原付二種はご当地ナンバープレートを選べるなど、遊びの部分も1つの魅力です。

カスタムやレストアを楽しんだり、レースで遊ぶなど、ツーリング以外の楽しみ方を広げられる相棒になります。

ホンダ グロム

軽くて低燃費、タイヤも小さくて「街乗りにいいかな」くらいの印象ですが、エンジンをかけるとこれがまたすごい走りを見せてくれます。見た目は「SPY×FAMILY」のアーニャなのに、走り出したら鋭い加速にびっくり仰天すること間違いなし。

街乗りとしては、足つきも抜群でふわっとした加速が気持ちいいのですが、コーナーに入る前にはブレーキでフロント荷重を作れば進入もスムーズ。草レース初心者は、このクラスでも十分楽しめますし安定感が半端ないです。ホンダの技術力を感じる125ccバイクです。

カワサキ Z125 PRO

大型二輪にはない魅力があるのが、小径ホイールモデル・原付二種と呼ばれる125ccのバイクです。ライディングスキルが低い初心者も気軽に取り回しできるのはもちろん、技術力向上にも優秀な排気量だと思います。

低速でも力強く、立ち上がりの加速も十分なので、草レースでぼっちになるどころか先陣を切って走ることもできるパワーがあります。なだらかなシートは、走行中の乗車位置や移動のストレスにもならず自然体です。

ブレーキングの安定性や車体の軽さは、草レースにおいてメリットにしかならず、バンクもテンポよくレースを心から楽しめること間違いなし!

250cc

250ccクラスは車検の必要がなく、250cc以上のクラスよりも維持費が安くなるメリットがあります。
400cc以上と比較すると、本体価格も安く種類も多く燃費も良し!店頭にも多く並ぶので、比較しやすく選びやすいです。

ただ、車検は必要なくても定期的なメンテナンスが必要ですし、中古ともなれば専門的な知識がないとメンテナンスが難しく、プロに任せると費用がかかります。

ホンダ CBR250R

「ばくおん!」佐倉羽音の愛車でもお馴染み、スーパースポーツの名残を残しつつ乗りやすさ抜群のホンダ CBR250Rです。

最近では、直線の加速が早い大型バイクの人気が高くなっていますが、アクセルを大きく開いたりコーナーリングが心地よくバイクと一体感をより強く感じるのは250ccクラスだと思っています。早く走るだけでなく、丁寧な操作こそがバイクの楽しさを底上げしてくれるはずです。

ややスポーツ寄りのライディングポジションですが、低速走行からギアチェンジもスムーズで加速も単気筒らしくエンジン音と合わせて楽しめます。

カワサキ Ninja 250

Ninja ZX-10Rの流れを汲むデザインからよりスポーティになったNinja 250。
カワサキバイクの中でも圧倒的な人気の車種で、見た目の迫力に反し軽量で取り回しやすいのが特徴です。

シャープでスポーティーなデザインであることはもちろん、車体がスリムでニーグリップの感覚もよく、さらに足つきも良いため安定感もあります。スロットルも軽いので、握力の弱い女性でも非常に運転しやすく、レース中のスピードコントロールもしやすいです。

ヤマハ YZF−R25

ヤマハらしいシャープで、スタイリッシュなロードスポーツバイクです。
スポーツバイクに乗ってみたいけれど、慣れない運転に自信がない人も乗りやすい足つきの良さと軽さが魅力です。

また、軽さと丈夫さを兼ね備えた「ダイヤモンドフレーム」を採用し、低中速の扱いやすさ、アクセル全開にしてからの加速もスムーズなエンジンを搭載しています。現行モデルでは、ABSを標準装備したモデルもあるので、より安全に乗りたい人にもおすすめです。

有名な草レースをご紹介!自分のバイクがなくても参加できるレースもあります!

ここからは、有名な草レースをご紹介します。
開催地や内容も違うので、自分が出れそう・出たい!と思う草レースをチェックしてください。

Let’s レン耐

レンタル耐久レースを略して「レン耐」と呼ぶミニバイクの耐久レースです。
レースに参加するには、バイク以外にもツナギやブーツなどウェアも用意しなければいけません。
バイクからウェアまでがレンタルできるので、身軽に参加できるのが魅力なんです!

もちろん、自分のバイク(125ccクラス)やツナギ・ブーツの持ち込みも可能なので、好きなスタイルで参加してください。

全国各地で開催されているので、レース初心者も気軽に参加できて楽しめます。
バイクもメンテナンス済みですし、初めての参加者に優しいルールになっているので(レース慣れしている人が、接触してコケさせたら失格等)仲間や友達を誘って参加しましょう。

もて耐

「モテたい!」ではなく、栃木のもてぎサーキットで開催される耐久レースが「もて耐」です。

115cc以上250cc以下のバイクで参戦可能なオープンクラスやプロのレーサーが参加するNEO STANDARDクラスもあります。初心者は、土曜日に開催される3時間決勝レースから始めるといいでしょう。

「耐久レースに不安がある」初心者ライダーが安心して参加できるような初心者講習会やアドバイザー制度、公開練習会や車検相談会など、初めてのレースに不安を感じずに参加できるような配慮が行き届いています。

テイスト・オブ・ツクバ

「日本最大級の草レース」がテイスト・オブ・ツクバです。
メジャーレースさながらの熱気で、総参加者は約250名に達し、観客も多く国内では最も熱い草レースとなっています。

アマチュアレースですが、参加者の技量がめちゃくちゃハイレベルで、カスタムマシンがバンバン走るのを目の前で見るだけでも楽しめますよ。

土曜日にはモンスタークラス、日曜日は水冷車中心のレースが行われていますが、2022年には「ストリートファイター」によるレースが開催されハイスペック&ネオクラシックのマシンが熱いレースを繰り広げました。

レースに参加しなくても、カスタムパーツメーカーやショップによるブース出展があり、担当者から使用感やカスタムに関する相談ができるのも嬉しいポイントです。

まとめ

草レースに参加する人は、性別も年齢も関係なく「バイクが好き」って気持ちだけで走っています。参加費は必要だし、賞金が出るわけでもない、ただ走りたい気持ちがあれば誰でもサーキットで走れるのはこの上なく嬉しいですよね。

バイク仲間がいない・レースに参加してみたい、理由はなんでもいいです。とにかく一度は参加してみてください、世界が変わりますよ、間違いなく。

うわー!早い!と思って挨拶しにいったら、ロマンスグレーの男性だったり、えぐいくらいにバンクして走るのが小柄な女性だったりと、先入観だけでバイクは走っちゃダメだなと思うはずです。
通勤だけではつまらない、ツーリングも飽きた!そんな人はぜひ、参加してみてください。