ライディング中に体を支え、安定した運転を行うために大切なバイクのシート。日光や雨などにさらされることもあり、ちょっとしたことで穴が開いてしまいます。
破れたシートを張替えるのにバイクショップを利用すると、時間もお金もかかってもったいない!と思うなら修理や張替えはDIYをしてみましょう。
これから、今すぐできるバイクのシートの修理や張替えのDIYについて紹介しますので参考にしてください。
目次
バイクのシートが破れた!自分で補修できる?
バイクのシートは合皮やレザーが使われており、それぞれに適したメンテナンスを行えば長持ちさせられます。
合皮は耐水性があり汚れに強いのが特徴ですが、熱に弱いので炎天下にさらされると破れやすくなってしまいます。
レザーは高級バイクに使われることが多く、定期的にメンテナンスすることで長持ちします。
ただし水には弱く、雨に濡れてシミになるのがデメリットです。
一般的なバイクのシートは合皮が使われてますので、炎天下で水分が蒸発すると、ちょっとした刺激で破れやすくなります。
面倒なメンテナンスは必要ありませんが、ジーンズのリベットで穴が開いたり、座った衝撃で裂けてしまうのは防ぎようがありません。
「運転には問題ないから」と放置してしまいがちですが、シートに穴が開いた状態では雨が染みてカビが生えてしまいます。
見た目にも衛生面でも良くありませんので、早めの修理やメンテナンスが必要です。
私の場合、新品のジーンズを履いてバイクに乗ったとき、小さな穴にリベットが入り込んでしまい、シートを破ってしまいました。
自動販売機でコーヒーを買おうと止まったのはいいのですが、勢いよくシートから下りた瞬間に裂けましたね……。
張替えのタイミングだったとは思いますが、すごく恥ずかしかった記憶が残っています。
そこで、今回はバイクのシートを簡単に修理する方法、誰でもできる!DIYによるシートの張替えについて解説します。
小さな穴も放置せず、早めに手当てしてあげましょう!
初歩の応急処置!補修テープを貼ろう
小さな穴は修理テープを使えば比較的簡単に直せますが、あくまでも応急処置なので早めに張替えをしてください。
布用補修テープは100円ショップやホームセンターなどで購入できますが、運動性の高いバイクのシートに適したものはありません。
バイクのシートはお尻の下になるので、できるだけ粘着性が高いものを選びましょう。
接着剤を穴にねじこむ人がいるようですが、絶対にやめてください。
簡単!補修テープで破れたシートをDIY
シート本体はウレタンフォームのクッション材です。接着剤で固まり傷んでしまうと、まるごと交換することになります。
どんなに見た目がきれいでも応急処置ですから、時間を見つけてシートの張替えをDIYで対応しましょう。
- 合皮の粘着シートをホームセンターやバイクショップで購入します。
- シートはあらかじめ汚れをふき取って、粘着テープが貼りやすい状態にしてください。
- シートの穴や、裂けた部分が隠れる大きさにシートをカットしましょう。
- 四角形でカットをすると端からめくれてしまうので、丸みのある感じにカットして馴染みやすくしましょう。
- 粘着テープを穴や破れに合わせて貼り付けたら完成です!
かぶせてしまえばOK?シートカバーで雨を防ぐ!
シートが破れる原因は、雨に濡れることと、炎天下での劣化によるものです。直接雨などに濡れるのを防ぐのであれば、シートカバーを利用しましょう。
車種によっては専用シートカバーもありますが、人気機種しかない事が多いので汎用性のあるシートカバーをおすすめします。
値段も安く、汚れや破れを予防できるので便利ですよ。
ただし、バイクの機種によってはサイズが大きすぎる、小さくカバーがピッタリすぎるので確認しましょう。あくまでも、雨よけ・日よけとして使うものなので「これを使えば破れない」わけではありませんのであしからず。
ツーリング先で炎天下からバイクのシートを守りたいのであれば、タオルをかけておく・日よけカバーをかけておくなどが効果的です。
傷がひどいときは、シートの張替え!実はDIYでもできちゃうんです
バイクのシートは経年劣化によって、傷や穴ができます。
破れたままにしておくと雨や紫外線によって傷が大きくなり、スポンジまで劣化すると専門店での修理が必要です。
自然に裂けてしまったのはもちろんですが、いたずらされてシートが切られてしまった……そんな時は、思い切ってシートを張替えましょう。
もちろん小さな穴や破れも早めにシートを張替えて、大切なバイクの見た目もスッキリさせてください。
バイクのシートはDIYで張替えられる?
「DIYで直せるのかな?」と、不安に思う方もいるのではないでしょうか。複雑なデザインでなければ、バイクのシートの張替えも難しくはありません。
コツをつかんで、作業を丁寧に行なえば完成度も高く、満足感の高い仕上がりになります。
道具はホームセンターだけでなく、100均でも簡単に手に入りますので、気軽にチャレンジしてみましょう。
DIYでのシートの張替え方法
バイクのシートの張替えに必要な道具は、以下のとおりです。
- 張替え用シート
- タッカー・ステープル(針)
- ステープルリムーバー(針抜き)
- 防水ビニール(大判ごみ袋)
- ラジオペンチ(あれば、マイナスドライバー)
- ハサミ
ステープルリムーバーは、タッカーやステープルについているケースもあるのでついていれば用意は不要です。
張替え用のバイクのシートですが、「車種名・バイクシート・皮 」で検索すると販売している通販サイトがわかります。
ない場合には、形状が近いものを選べば代用できるので焦らず探してみましょう。
シートを取り外す
バイクのカバーは固定されているので、ステープルリムーバーで引き抜いていきます。なければ、マイナスドライバーで浮かせてペンチで引き抜いてください。
ステープルリムーバーやマイナスドライバーで引き抜けない場合には、ミニバールが使えます。スポンジに傷をつけないようにカバーを優しく取り外していきましょう。
この時、スポンジに水分が残っていないのかをチェックし、できれば少し天日干し後に張替えるのがベストです。
シートのスポンジに防水ビニールをかぶせる
水が染み込んで下地の布がぬれないように、防水ビニールでスポンジを覆います。
摩擦を減らす役割もあるので、初めてのDIYでもシートの張替えがしやすくなりますし、防水力もアップするのでおすすめです。
仮留めする
シートカバーを被せたら、仮留めして大体の位置を決めてしまいます。
引っ張りすぎず、たるまない程度に数か所にタッカーで留めたら、全体的なバランスをチェックしましょう。
仮留めのコツは中心を合わせる!です。中心部がずれてしまうと全体的に大きくズレができるので要チェックです。
ずれていたら、ステープルを外して正しい位置にセットします。
焦らずにゆっくりやれば、大きなズレも起きませんしスムーズにできます。
タッカー留めをする
シートの位置決めができたら、タッカーで本留めしていきます。
シートカバーにシワができないように、引っ張りながら留めていくのが失敗しないコツです。
ステープルはまっすぐ刺さるように留めると固定されるので、丁寧に行いましょう。
シートの角は引っ張りながら折りたたんでタッカーを打ち込んでいくと、シワができにくく仕上がりもキレイになります。
余ったシートをカット
余ったシートカバーと防水ビニールをハサミでカットして張替えは完了です。あとは付属品を元に戻せば、いつでもバイクに乗れる状態になりますよ。
慣れてしまえば、シートのスポンジを自分が座りやすいようにカスタムできます。シートのDIYはカスタムへの第一歩として、ぜひチャレンジしましょう。
豆知識:どうしてシートの補修に接着剤を使っちゃいけないの?
バイクのシートの修復技として「接着剤を利用する」人がいますが、シートをダメにしてしまうのでオススメできません。
将来的にスポンジも含めてDIYをするか、修理に出す意気込みであれば止めませんが……。
時間も費用もかかりますから、接着剤はやめておきましょう。
バイクのシートは乗り心地を左右する
古いバイクの多くは、シートベースの上にPP成形パーツであるスポンジが載せられています。
快適性ではやや劣りますが、運転するには特に問題はありません。最近ではウレタンフォームを用いて快適性を高めているので、長時間でも疲れにくくなりました。
このようにバイクのシートは、シートベース・PP成形パーツ・バイクのシートの3層でできています。シートに穴が開いたり裂けてしまうと、そこから空気と一緒に湿気も入り込みます。そのために劣化も早くなり、乗り心地が悪くなっていきます。
ここに接着剤を入れてしまうとどうなるのでしょうか?
最悪の場合、スポンジの取り換えが必要に!
スポンジ同士でも、柔軟性はそのままに使える接着剤もあります。
DIYではよく使われますから「じゃ、バイクのシートの穴をふさぐのに使えるのでは?」と思うかもしれません。
スポンジやウレタンに接着剤をつけると、その部分は硬化し固まってしまいます。バイクのシートを張替える時には、硬化部分をカットしなければなりません。
古いシートに貼り付いていた場合にはスポンジごと取り換えが必要です。
「接着剤を塗って貼り付けておけば、見た目にはわからない」と思うかもしれませんが、後で後悔するのでやめましょう。
まとめ
バイクは長く乗っていれば部品の交換なども必要です。
それと同じように、バイクのシートも経年劣化で傷んできますので、定期的に穴や破れがないかチェックしておきましょう。
表面にひび割れや亀裂が入っていたら、そろそろシートの交換時期です。早めにDIYの準備をしておけば焦らずに、スムーズな張替えができます。
傷が大きくなるほどに、中のスポンジのダメージも大きくなります。
適切なタイミングでバイクのシートの交換を済ませてしまえば、ダメージを最小限にしてバイクを守れますよ。
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