バイクのハンドサイン、あなたはいくつ分かる?手信号もマスターしよう!

バイクのハンドサイン、あなたはいくつ分かる?

皆さんは「この間のツーリングで向こうのバイクが手を振ってきたけど、あれって何だったんだろう?」と思ったことはありませんか?

実はバイク乗りの間では「ありがとう」や「速度落とせ」などを伝えるハンドサインがあるんです。中には「路面注意」などの危険を伝えてくれるものもありますので、バイクに乗る前に軽く勉強しておくのがオススメです。

というわけで、今回はツーリング中に便利なハンドサインについてご紹介します。基礎となる手信号についても解説しますので、「手信号なんて教習所以来だ~!」という方も、最後まで読んでいってくださいね。

まずは基礎の手信号をマスター!

定期的に点検をしていても、ツーリング中に電球が切れたり、電装系のトラブルが発生することもありますよね。そんな緊急事態に備えて基本的なハンドサインを覚えておくと、周囲への意思表示や安全確保に役立ちます。

教習時や免許更新の際に一度学んだという方も、復習してみてくださいね。
※バイクは右腕でアクセルやブレーキ操作をするので基本的に合図は左腕ですると良いでしょう。

右左折の場合

二輪の場合、方向指示の手信号は左腕で合図します。左折時または左車線に進路変更する時は左腕を水平に伸ばします。右折や右側への車線変更の時は左腕を直角にあげます。

手信号を出すタイミングはウィンカーを出すタイミングと同じで、曲がろうとする30メートル手前、車線変更の3秒前です。また、手信号を出してからもバックミラーや目視で後方を確認して安全を確保しながら走行しましょう。

バイクでよくあるトラブルは、ウィンカーの球切れなどです。
最近のバイクはノーマルでLEDのウィンカーを採用しており、長寿命で球切れのリスクは限りなく低いですが、まだまだコストカットなどの理由でハロゲン球を使っているバイクも少なくありません。また、予期せぬ転倒でウィンカー自体が破損することも珍しい話ではありませんしね。

停止や徐行の場合

停止や徐行の合図は左腕を斜め下に伸ばします。手信号を出すタイミングには具体的な決まりはありませんが、後続車が対応できるように十分な余裕を持って出す方が良いでしょう。

また、停止直前まで腕を伸ばし続けると車体のバランスを崩す恐れがあるため、合図を出しながら徐々にスピードを緩めて手を戻し、安全に停止しましょう。

ブレーキランプも切れる時があります。ブレーキランプが切れているのは位置的に自分自身では気付きにくいです。ツーリング前などに点検して、後ろがしっかり点灯しているか確認しましょう。

また、緊急事態とはいえブレーキランプが切れたまま走行すると整備不良で警察に止められる可能性もあります。そうならないようにスペアのウィンカー球やテール球を持っておくか、近くの整備工場を探せるようにしておくと良いでしょう。

次はよく使われるハンドサインを勉強しよう!知らないライダーとのコミュニケーションにも!

先ほどのハンドサインは緊急時に必要な合図ですが、それ以外にも他のライダーに知らせるハンドサインがあります。

スピード落として!

道路上で何かトラブルを目撃した時に、スピードを出している対向車のライダーに対して注意を促したい場合は、左腕を伸ばし手のひらを上から下に動かす合図をすることで、スピードを落とすよう伝えることができます。

他にも、手を上に向けてくるくる回す動作をすることで、パトライトをイメージさせる「警察発見注意」の合図や、自分のヘルメットをたたく合図などもあります。これらの合図は、ネズミ捕りや既に捕まっているライダー、事故、障害物などを発見した場面などで使えるので、すれ違うライダーに早めに合図を出せるように覚えておくと良いでしょう。

また、車はバイクと違って合図の種類が多くありません。車とすれ違う時にパッシングされる時がありますが、ネズミ捕りやこの先スピード落とせなどのいろんな意味を含んでいることがあるので、覚えておくと良いでしょう。

ウィンカーついてるよ

すれ違うバイクや前方にいるバイクのウィンカーが点けっぱなしになっている場面に出くわすことも、よくありますよね。(自分自身も点けっ放しで走っていることがありますが…)
相手に教える際は、左手をグーとパーと交互に開閉する合図をしましょう。

これは「灯火類が点きっぱなしですよ」という意味があるので、ウィンカー以外にも消さないといけない灯火類が点いたままになっている時は、このハンドサインを使って教えてあげましょう。

お先にどうぞ

のんびり走っている際に後ろから軽快なバイクが近づいてきた場合は、右手を下に伸ばし、ボールを転がすようなハンドサインを行うことで「お先にどうぞ」という意思を伝えることができます。
逆に道を譲ってもらった時は、左手を上に挙げて会釈をしたり、グッドサインを出したりするようにしましょう。

相手に伝わることが何より大切なので、ここに挙げたような分かりやすいサインを使ってどのライダーにも伝わるように合図を出してみましょう!

複数人でのツーリングに便利!休憩・ガソリン切れなど、他のサインを学ぼう!

マスツーリングでも使えるハンドサインはたくさんあります。
最近ではヘルメットに取り付けるインカムが定着してきて、サインを使わなくても会話しながらツーリングすることができます。ですが全員がインカムを使っているわけではありませんし、大勢でのツーリング時などは仲間同士で使えるハンドサインを知っておくと便利です。

バイクトラブルあり!

バイクの種類によって燃料切れが起こるタイミングは異なります。燃料切れの際には左手でタンクを指さしたり、タンクを叩いたりして周囲に知らせましょう。また、このサインは燃料切れだけでなく、エンジンの故障やトラブルを知らせるのにも使えます!

休憩をとるよ

休憩したい時にはコンビニの看板や休憩スポット、サービスエリアの看板を指さして仲間に伝えましょう。トイレ休憩も同じような動作で良いのですが、お腹を押さえたり叩いたりすることでもトイレ休憩の合図になります。

スピードを落とすよ

仲間同士で走っている際には、スピードの上げ下げも合図が必要です。すれ違う時のハンドサインとほぼ変わりませんが、腕を上から下へと動かすことでスピードを落とす合図ができます。

「この先危険があるので注意してスピードを落としてください」という意味でも使えるので、覚えておくと便利です。

止まります!

目的地までのルートの確認や停止したい時、後続の別のグループやバイク、車に車線を譲りたい時には、腕を伸ばし左を指さすサインを使います。ただ左を指すと左折かな?と思われる可能性もある為、停止の合図と合わせて使うと良いでしょう。

道を間違えた!予定変更!

道を間違えたり、さっきの場所まで戻りたいという時に使うサインは、空を指さしてくるくる回すような動作をします。
サインを出す前に一度バイクを左に寄せ、周囲の安全を確認してからUターンや方向転換をするようにしましょう。

ツーリングに出発する前には、一度グループでサインのおさらいをし、勘違いが無いように意味のすり合わせをすることが重要です。緊急を要する場合は先頭に立って合図をするか、リーダーに合図をしてグループ全体に伝わるようにしましょう。

Vサインはどういう意味?ヤエーについて解説!

バイクで走っていると、反対車線から来たバイクとすれ違う時に「ヤエー」という挨拶をされることがありますよね。

「ヤエー」は「YEAH!(イエー!)」が崩れた言い方で、お互いの旅(ツーリング)の安全を願い合う意味があります。すれ違いざまにVサインでピースをしたり、手を振ったりと様々なジェスチャーを用いて挨拶を交わします。

また、地元に走りに来てくれてありがとうといった歓迎の意思を示す時にも使われます。
バイク乗りの間では以前から手を振り合う習慣がありましたが、最近ではバイクブームやモトブログなどを通じて、この挨拶が定着してきました。

やり方はとても簡単で、手を振ったり、グッドサイン、ガッツポーズなど思い思いのポーズでOKです。どちらが先に行うという決まりはありませんので、好きなタイミングで挨拶をしましょう!
「ヤエー」をされた時は、同じ動作をしたり、会釈をしたりして挨拶に応えるようにしてみてください。

バイク乗り中でメジャーになってきつつある「ヤエー」ですが、バイク操作に注意しないといけない場面(コーナーリング中や交差点付近、交通量が多い所)で無理にするとバランスを崩しかねないので、見晴らしがよくゆったり走れる所でするようにしましょう。
両手をハンドルから離したり、ウィリーをするなどのオーバーリアクションは事故につながる可能性があるため、絶対ダメですよ!

また、「ヤエー」はあくまでコミュニケーションです。無理に返す必要はないものなので「挨拶をしたのに返されなかった!!」と怒らないようにしましょう。強いこだわりを持たずに気軽にやってみてくださいね。

まとめ

今回はツーリング中に役立つハンドサインやジェスチャーを紹介しました。
特に緊急時のハンドサインは自分で使うためだけでなく、見かけた際にしっかり反応出来るように覚えておきましょう。

複数ライダーでのツーリングでは、仲間同士で使えるハンドサインを使って意思疎通を図りましょう。複数のライダーと一緒にツーリングをすることが多い方は、ツーリング前に確認やすり合わせを行うことをおすすめします。

「ヤエー」も、無理をしないで状況に応じた安全なタイミングで行いましょう。

すべてのハンドサインを最初に全て覚えることは大変なので、モトブログの動画を見たり、仲間と一緒に調べたりして、安全で楽しいツーリングにしていきましょう!