通勤通学、日常の買い物……と、お手軽な乗り物として人気な原付。
転勤や進学を機に、原付の購入を検討される方も多いのではないでしょうか。

しかし、原付が欲しくなるタイミング(引っ越し、進学)は、できるだけ出費を抑えたい時期でもありますよね。
そこで今回は、新車価格の安い車種を4つご紹介します!

この記事の後半では、原付と電動アシスト自転車・電動キックボードの違いについても解説していますので、原付の購入を検討されている方はぜひ最後まで読んでいってくださいね。

※この記事に掲載している新車価格は2023年9月現在のものです。

メーカー公式価格が10万円台の原付4選!

こちらの見出しでは、メーカー公式価格が10万円台の車種を4つご紹介します!
国内主要メーカーだけあって、どの車種も優秀ですよ。

スズキ レッツ(税込178,200円)

公式HP:製品概要 | レッツ | 二輪車 | スズキ

スズキのレッツは、国内主要メーカーの原付の中で、メーカー公式価格が最も安い車種です。(※2024年5月現在)

「とにかく最初のコストを抑えたい!」という方にピッタリの車種ではないでしょうか。

また、レッツの特徴はなんといっても、足つきの良さ!
シート高が695mmと低めになっているので、小柄な方・女性の方でも安心して跨ることができます。

フロアボード(走っているときに足を乗せるところ)のサイドがカットされており、信号待ちなどでパッと足が下ろしやすい形状になっているのもポイントですね。

車両重量の軽さ(70kg)もレッツの長所です。
原付の重量はだいたい70~90kgですので、レッツは軽い部類に入ります。

バイクの重量は軽い方が取り回ししやすいので、取り回しのしやすさが気になる方、バイクを押して歩く機会が多い方にもオススメですね。

足つきの良さ・車両重量の軽さ・価格の安さと、バイクに初めて乗る方にとって優しい長所が揃った車種ですので、バイクデビューをお考えの方はぜひ一度チェックしてみてください!

 

ホンダ タクト(税込179,300円)

公式HP:TACT | Honda公式サイト

ホンダのタクトは「ふだんの、いちばんへ」をキャッチコピーに設計された、シンプルな原付バイクです。

タクトの特徴といえば、やはり燃費の良さですね。

ガソリン1リットルで80km走れる(※定地燃費値)のは、節約志向の方にとって嬉しいポイントではないでしょうか。

(原付バイクの燃費の平均は1Lあたり50~60km程度なことを考えると、タクトは非常に燃費が良いことがお分かりいただけるかと思います)

タクトのガソリンタンクは4.5Lまでガソリンを入れることができますので、ガソリン満タンにすれば80km×4.5L=360km走れます!

家から10km離れた大学・職場へ通うために使うと仮定すると、18日間はガソリンを入れなくても良い計算になりますね。(※カタログスペック上の話になりますが……)

忙しくてなかなかガソリンスタンドに寄る時間が取れない方にもオススメかもしれません。

また、タクトもホンダのバイクらしく、「頑丈さ・壊れにくさ」にも定評があります。
長期間乗り続ける予定がある方は、タクトをチョイスしてみてはいかがでしょうか?

ちなみにタクトは昨年から値上げもしていないので、検討期間が長い方でも安心できるバイクかもしれません。

 

ヤマハ ジョグ(税込181,500円)

公式HP:ジョグ/ジョグ デラックス – バイク・スクーター | ヤマハ発動機

ヤマハのジョグは、1984年に初めて発売されてから現在まで親しまれている、息の長い車種です。

ジョグの長所は「シンプル・イズ・ベスト」!

40年近い歴史の中で「この機能は要る」「この欠点はなくした方が良い」という試行錯誤を経て乗りやすく進化したバイクになっています。

乗りやすさ・使いやすさに優れた車種らしく、ハンドル下のポケットやシート下の収納、かばんをぶら下げるためのフック、リアキャリア(シートの後ろの荷台)などの装備を一通り備えています。

「通勤通学の合間にペットボトルのお茶を購入。信号待ちでちょっと飲んで、また発進!」
そんな乗り方をするのにちょうどいい車種ですね。

また、ジョグはコンビブレーキシステムを採用していますので、信号待ちのときなどもスムーズに止まることができます。

(注:コンビブレーキシステムとは、後輪のブレーキを握ったとき、止まる力を前輪にもある程度流してくれる仕組みのことです)

バイクに慣れていない方でも安心して乗れるようなシステムがついているのも、ジョグの良いところですね。

「価格は安い方がいいけど、シンプルで安心感のある原付バイクに乗りたい」とお考えの方には、ヤマハのジョグがフィットするのではないでしょうか。

ジョグも昨年から値上げ無し。こちらも長期検討に向いていると言えるでしょう。

 

スズキ アドレスV50(税込193,600円)

公式HP:製品概要 | アドレスV50 | 二輪車 | スズキ

スズキのアドレスV50もまた、ヤマハのジョグと同じく昔からある(1987年~)定番の車種です。

「アドV(ブイ)」という略称が定着しているところからも、人気の高さが伺えますね。

アドレスV50の特徴は、デザインのスタイリッシュさです。

テールランプからステップ・フロント部分が一つの曲線を描くような形になっており、「これって本当に原付?」といった感想を抱くようなデザインになっています。

「せっかく買うなら機能性だけじゃなくて、見た目にもこだわりたいな」とお考えの方にオススメですね。

また、アドレスV50は先ほどご紹介した車種(レッツ、タクト、ジョグ)とは少し設計思想が異なり、スポーティーな走りにも応えられる作りになっています。

その秘密は、足を置くスペースの広さ。傾斜が比較的なだらかになっていますので、足を前に出して踏ん張りやすい(=バランスを取りやすい)形になっているのですね。

原付を単なる移動手段としてではなく、バイクとしても楽しみたい方や、ちょっとしたツーリングにも出かけてみたいとお考えの方には、スポーティーなアドレスV50がオススメです!

 

 

ここまでメーカー新車価格が10万円台の原付をご紹介してきましたが、いかがでしょうか?

最近の原付はどれも高水準な性能でまとまっていますので、迷ったら見た目が気に入った車種を選ぶのもアリですよ。お気に入りのバイクの方が、自分の気分も上がりますからね。

また、新車価格の安い原付を選ぶことで、ヘルメットやグローブなどのバイク用品・ミラーなどのカスタムパーツに回すお金を増やすこともできます。

「費用を抑えつつも、自分の個性を出していきたいな」とお考えの方は、安い車種を選んでバイク本体の代金を抑え、節約できたお金をオシャレなヘルメットやグローブ、バイクパーツの購入に充ててみてはいかがでしょうか。

また、原付は維持費が非常に安く(月1万円以下)、お財布にも優しいです。

毎日の移動手段をリーズナブルなものにしたい方は、原付の購入を検討してみてくださいね。

 

原付・電動アシスト自転車・電動キックボードを比較!あなたにぴったりなのはどれ?

ここまで新車価格の安い原付を紹介してきましたが、いかがでしょうか?

「これくらいなら買えそう!」と感じられた方もいらっしゃれば、「同じだけのお金を払うなら、別の乗り物とも比較してみたい」と思われた方もいらっしゃると思います。

ですので、この見出しでは原付と電動アシスト自転車・電動キックボードの特徴をそれぞれ紹介します!

「原付以外の乗り物も検討している」という方の参考になれば幸いです。

 

原付の特徴

原付の特徴は何といっても「守備範囲の広さ」ではないでしょうか。

通勤通学はもちろんのこと、後ろの荷台にカゴを取り付ければ買い物に行くときも活躍します。

※写真はイメージです。

原付はガソリンで動く分、電動アシスト自転車・電動キックボードと比較するとパワーがありますので、お米や2Lのペットボトルを積んでも十分走れますよ。

カゴをつけた原付はお買い物以外のシーンでも活躍します。
キャンプ用品を積んで遊びに行ったり、釣り具を乗せて海釣りにチャレンジしたり……。

1台持っていると休日の過ごし方の幅も広がるのが、原付という乗り物です。

また、原付はペダルを漕ぐ必要がありませんので、乗っていてラクです。

「とにかくペダルを漕ぎたくないんだ!」「家の周りが坂道でキツい!」という方には、原付がオススメですね。

修理・処分が簡単な点も、原付のメリットです。

どんな乗り物でも乗り続けていればトラブルに出くわしたり、手放したりする瞬間が来ます。
そうなったときに「すぐリカバーできるか?」「処分が簡単か?」は乗り物を選ぶ上で重要なポイントではないでしょうか。

その点、原付はバイク屋さんに行けば大抵の故障は直してもらえます。軽度の故障なら、即日で修理が終わることもあるでしょう。

処分する際も、原付は対応してくれる業者さんが多いので困ることはあまりないかと思います。
最近は原付の処分に必要な書類の手続きまで代行してくれる業者さんもいらっしゃいますので、必要に応じて利用しましょう。

乗るのに免許が要るのは、マイナスといえばマイナスかもしれません。
ですが、原付は普通車免許で乗れますし、原付の免許を単体で取るとしても他のバイクより取得が簡単ですので(学科試験合格&講習を受けるだけでOK)、その点が気になることは少ないのではないでしょうか。

原付はこんな人にオススメ!
・普通車の免許を持っている
・単なる移動手段としてではなく、別のこと(買い物など)にも使いたい
・ラクに乗りたい・ペダルを漕ぎたくない
・ヘルメットの着脱が苦にならない

 

電動アシスト自転車

電動アシスト自転車の最大の特徴は「自分以外の人を乗せられる」ところですね。

原付・電動キックボードは法律上二人乗りが不可となっていますので、「子供の送り迎えに使いたい」という方は、事実上電動アシスト自転車一択になります。

(※51cc以上・定員2名以上のバイクは二人乗り可ですが、就学前のお子さんの足が二人乗り用のステップに届くかと言われると、厳しいものがあるのではないでしょうか)

また、区分上「自転車」扱いになるので、集合住宅でも置きやすいのも電動アシスト自転車の長所といえるでしょう。

原付はバイク扱いになりますので、マンション・アパートのルールによってはそもそも敷地内に置くのを断られてしまうこともあります。

電動アシスト自転車の場合、置くこと自体を断られるケースは少ないと思いますので、お住まいの建物のルールが厳しい方は電動アシスト自転車がオススメです。

ランニングコストが安いのも、電動アシスト自転車のメリットです。
1回のフル充電でも、電気代は20円前後。これで約50kmはアシスト走行可能ですので、非常にコストパフォーマンスが良い乗り物だというのがお分かりいただけるかと思います。

「ちょっとぐらいなら、ペダルを漕いでもいい」とお考えの方は、電動アシスト自転車を検討してみてください。

※電気代、アシスト走行可能な距離に関しては、Panasonicの主要車種を参考にしています。

電動アシスト自転車はこんな人にオススメ!
・何の免許も持っていない
・就学前の子供を乗せたい
・住んでいる建物のルールで敷地内にバイクを置くのが禁止されている
・ランニングコストを安くしたい
・ペダルを漕いでもいい

 

電動キックボード

電動キックボードの特徴は、「気楽に乗れる」「小回りがきく」ところですね。

助走をつけて勢いに乗せたあとはアクセルを押すだけで発進でき、止まりたいときはブレーキで減速すればOKと、操作も非常に簡単です。

車体も小さく軽いので、狭い道でもスイスイ進むことができますよ。

「置き場がなくて困った!」が起こらないのも、電動キックボードのメリットですね。

電動キックボードは車体が非常に小さいので、折り畳みタイプのものであれば家の中に収納することができます。

「マンションの自転車置き場に空きはあるけど、2段式ラックの上のところしか空いていない。流石に毎回電動自転車を持ち上げるのはちょっと……」という方は、電動キックボードを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

一方、電動キックボードは「坂に弱い」「タイヤ径が小さく、段差を超え辛い」という弱点があります。

お近くの道が坂道だったり、舗装の状態が良くない方は、別の乗り物を検討されることをオススメします。

電動キックボードはこんな人にオススメ!
・何の免許も持っていない
・家の周囲の道が平坦で、坂がない
・重い荷物を持つ予定がない(運転者1人と、バッグ1つ程度しか乗せないつもりだ)
・ペダルを漕ぎたくない
・ヘルメットの着脱が苦にならない

 

ここまで原付・電動アシスト自転車・電動キックボードの特徴を比較してきましたが、いかがでしょうか?

もちろん、「どんな場面でも原付が一番!」というわけではありませんが……。

原付がかなり利便性の高い乗り物であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

「原付か、電動アシスト自転車か……」でお悩みの方は、ぜひ、原付の「日常生活の足以外の使い道がある」点を考慮していただければと思います。

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