ツーリング中眠くなるのはなぜ?原因と対策を徹底解説!

ツーリング中に眠気が!いい対策はないの?

ツーリング中に襲ってくる、コワ〜イ眠気。バイク乗りの方なら一度は「眠い!」「なんとか目を覚ましたい!」と思ったことがあるはず。
実は眠気と一口に言っても、それぞれ原因があるんです。

そこで今回は、ツーリング中の眠気対策を原因別に解説します!
眠気にお困りの方は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

眠くなる原因①:血糖値の急上昇

張り切って朝からのツーリング!最初は気持ちよく走っていたのに、昼食を食べた途端に眠くなってしまった…という方は多いのではないでしょうか。
眠くなる原因は、血糖値の急上昇が考えられます。

食事後の血糖値の上昇による眠気

血糖値とは、血液中に流れるブドウ糖の濃度の事です。糖分やご飯、パンなどの炭水化物が体内に入ると、ブドウ糖として血液中を流れ、血糖値が上がります。

食後に血糖が急激に上がると、糖をエネルギーに変えるインスリンが大量に分泌され、その反動で今度は血糖値が急降下します。この急降下により眠気を感じるのです。

低血糖状態になると、眠気の他にも倦怠感を感じたり、イライラして集中力が続かなくなったりします。

血糖値の急上昇への対策

ご飯を食べる順番

食べる順番や食べる物を工夫するだけで、血糖値の上昇を抑えて正常にコントロールする事ができます。食事の最初に食物繊維を多く含む野菜やきのこ類、海藻類を食べましょう。それによって血糖値の急上昇を抑え、緩やかに上昇と下降が出来るようになりますよ。

食べる物を選ぶ

白米やうどん、パンなど、炭水化物を多く含むものは血糖値が上がりやすいです。ツーリング途中のご飯ではなるべく白米から玄米、うどんからそば、同じパンでも全粒粉パンに変えるなどして、血糖値の上昇スピードを抑えましょう。

また、ツーリング中は休憩時に飴を食べたりおにぎりを食べたりして間食をし、空腹を感じることを避けましょう。

食べる時間や回数を意識する

1日の早い時間に朝食を食べると血糖値が低く、インスリンも多く出ないので有効です。

早朝ツーリングでは、朝食を食べずに出発してしまうライダーが多いです。朝食を抜いてしまうと、最初のご飯まで低血糖の状態が続くため、その状態でご飯を食べると血糖値が急激に上昇してしまいます。

そうなると、運転中に強い眠気やめまいを感じたり、気分が悪くなったりします。急いでいても朝ご飯は食べるように意識しましょう。

また、ツーリングのスケジュールにも食事の時間をきちんと組み込み、1日3食規則正しく食べることで血糖値の調整をしましょう。

食べる量をコントロールする

ご飯を一気に多く、そして素早く食べることでも血糖値は急激に上がってしまいます。

ツーリングに出かけるとテンションが上がってしまい、あれもこれもと欲張って食べてしまうことがありますよね。満腹になるくらい食べてしまうと後で眠気に襲われるので、食べる量は少なめにしましょう。

また、少ない量でもよく噛んで食べることで満腹感が出るのでオススメです。

眠くなる原因②:運転での疲れ

バイクは風や気温を直接感じながら走行するため、運転するだけでも疲れが蓄積していきます。対策をしないと、まるでスポーツをしたかのような疲れに見舞われてしまいます。
ここでは運転による疲れの原因と、疲れを軽減する対策をご紹介します!

ツーリング中の疲れの原因

空気抵抗による疲れ

バイクは常に風を受けながら走行しています。風を感じながら走れるのはバイクの魅力の一つではありますが、この「風」が疲れに繋がります。

一般道のツーリングならスピードもそこまで上がらず、空気抵抗による疲労は少ないです。しかし、高速道路ではいつもよりスピードが出ていることに加え長時間走行していることが多いので、空気抵抗が大きくなり疲労感が増します。
また、風に負けないよう体全体に力を入れるため、筋肉痛のようになってしまいます。

風に当たりながら走行すると体温が下がります。体温が下がるとエネルギーを消費するため、それも疲れの原因となります。

走行中に同じ姿勢が続く

同じ姿勢が長時間続くと、体の血流が悪くなり疲労の原因となります。血流が悪くなると、肩こりや頭痛、膝の痛みといった症状が出てきます。

バイクの振動や特定の部位が疲労する

バイクは振動が多い乗り物です。最近は静かなエンジンも増え、以前よりも乗りやすいバイクが増えてきましたが、バイクの振動や鼓動感を大切にしているバイクやライダーも多いです。

バイクを運転する時に疲れる箇所は、主に股関節周りと手です。

股関節周りはエンジンの熱や振動で疲労が溜まっていきます。手はアクセルをコントロールするために握りっぱなしになっていることが多く、加えてハンドルの端を持っているために振動が伝わってくるので、長時間走行していると痺れてきます。

疲れへの対策

バイクに風防を付ける・ジャケットを選ぶ

風の抵抗を少なくして快適に走行するために、カウルやスクリーンなどの装備を取り付けましょう。

フルカウルのスポーツバイクは風を上手く逃がしてくれますが、ネイキッドタイプやアメリカンタイプはカウルやスクリーンがついていない事が多く、自分の体で風を受け止めなければなりません。

ヘッドライト周りにビキニカウルや大型ウインドスクリーンを取り付け、自分の体に直接風を当てずに走行しましょう。

また、ジャケットは風のバタつきで疲労しないように裾をピタッと調整できるタイプのものや、レザージャケットなどを選び、着用するようにしましょう。

ツーリング中はこまめな休憩を

1時間に1回は道の駅やコンビニ、サービスエリアなどで休憩しましょう。ストレッチや散歩をして体を充分にほぐしてくださいね。

振動を和らげる装備を取り付ける

信号待ちなどのアイドリング時だけでなく、走行中も小さな振動が発生しています。細かい振動が長く続くのは不快ですよね。

そんな時は、エンジンとフレームをつなぐダンパーを取り付けることで、振動を大幅に減らす事ができます!ハンドルの端に重いバーエンドを付けることでも振動を吸収してくれますよ。

また、アクセルの補助パーツの「スロットルアシスト」を付けると握力を使わずに走行できるので、長距離運転時などにオススメです。

眠くなる原因③:景色が単調で刺激がない

同じ景色や直線が多い道を走行していると強い眠気が襲ってきます。特に高速道路はどこも同じような景色なので眠気を感じたことがあるライダーは多いのではないでしょうか。

単調な景色による眠気

高速道路での眠気

高速道路には、追い越し車線との間に等間隔で引かれた白線があり、この線をぼんやり見ながら走行していると、催眠術にかかったように強い眠気に襲われてしまうことがあります。

居眠り運転が増える時間

午後2時〜午後4時までの2時間は「魔の時間」と呼ばれており、居眠り運転による事故が多く起きています。朝や夕方のラッシュ時は交通量が多いのでそれに比例して事故も起きやすいですが、午後2時〜午後4時の間は交通量が落ち着いていても事故が多いです。

なぜこの時間に眠くなる人が増えるのかというと、脳がこの時間に眠くなる性質を持っているからです。

居眠り運転への対策

眠気を感じたら休憩する

運転中に眠くなってしまうと大変危険です。特に高速道路では一般道よりもスピードが出ているので、より注意が必要です。

パーキングエリアやサービスエリアの看板を注意して見て覚えておき、眠気を感じる前に休憩しましょう。また、休憩中は体を動かしたり、顔を冷たい水で洗ったりして体に刺激を与えて目を覚ましましょう。

魔の時間(14:00~16:00)を避ける

魔の時間は事故が起こる確率が上がります。事故に巻き込まれたり、自分自身が事故につながるような運転をしてしまうことを防ぐため、ツーリング時はこの時間に休憩を入れてみるのはいかがでしょうか?

どうしてもその時間に走行しなければならない場合は、コーヒーなどのカフェインをとって覚醒させたり、ガムを噛んで集中力を増したりなど対策をしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はツーリング中に眠くなる原因と対策を紹介しました。

「バイクは車よりも体が動くから居眠りしないだろう」と思っている方は多いですが、実はバイクは走行中に姿勢を変える事が難しく、さらに風の抵抗に耐えるために体全体に力を入れるので、疲労が溜まりやすいのです。

疲れを感じる前にこまめに休憩を入れて体を動かしたり、顔を洗ったりして気分転換しましょう。

また、その日の初めてのご飯が昼食になってしまうと、血糖値の急上昇と急降下で眠気を誘発します。ですのでツーリング当日の朝には、時間がなくてもパンやおにぎりなどをサッと食べてから出発するようにしましょう!