バイクを長持ちさせたい!そうお考えの方は、セルフメンテナンスがオススメ!
納車されたときは、ピカピカだった自分のバイク。乗り慣れてくると、愛着が湧いてきますよね。そうなると、メンテナンスについて「全部お店任せでいいのかな?」という気持ちになる方もいらっしゃると思います。
そう思った方は、愛車の基本的な点検を始めてみませんか?また、愛車のことが分かるようになると、バイク屋さんに直してほしいところを伝えるのも楽になりますよ。
せっかく買ったバイクですから、できるだけ長く一緒に走りたいですよね。この記事で、セルフメンテナンスの基本を学んでいきましょう!
目次
初めの一歩!ブレーキパッド・タイヤ・オイルをチェック!
購入したてのバイクは綺麗でいつまでも眺めていたくなりますよね。綺麗な状態を長く保つためには、お店で受ける点検の他にライダー自身でできる日常点検をすることが大切です!
タイヤのチェック
バイクで重要な部品は「タイヤ」です。少しのトラブルが大きな事故に繋がる可能性があります。タイヤのチェックにはいくつかのポイントがありますので以下でご紹介します。
空気圧のチェック
タイヤの空気は正常な状態でも少しずつ減っていきます。毎日でなくとも、バイクに乗る前には定期的に空気圧のチェックをして、規程の空気圧に合わせておきましょう。
また、次に乗るまでに期間が空いてしまうと、乗った時にタイヤの空気圧がだいぶ減っている…ということがあるので、久しぶりに乗る時には必ずチェックするようにしましょう。
溝の残量の確認
レーシングタイヤを除き、基本的にタイヤには溝があります。この溝の深さが0.8mm以下になると交換の目安となります。
タイヤの側面には「△」マークがあり、そこでタイヤの溝の深さを図ります。
溝の深さが0.8mmを下回るとタイヤが路面に食いつかずスリップしてしまったり、ブレーキをした時の制動距離が伸びてしまったりするので危険です。
さらに溝の深さが0.8mm以下だと車検も合格できませんので、早めの交換をしましょう。
タイヤの外観やひび割れをチェック
タイヤを観察すると小さなひび割れがあったり、釘が刺さっていたりすることがあります。外観に異常があればお店で点検を受けるようにしましょう。
エンジンオイルのチェック
エンジンオイル量の確認
エンジンオイルの量の確認は、取扱説明書にも書いてあるくらい大切な点検です。
やり方は車種により違いますが、バイクを直立にしてからフィラーキャップを開けて確認する方法、同じく直立にしてオイル窓でチェックする方法が多いです。
エンジンをかけないでいるとオイルの量の正確な把握ができません。オイルの量をチェックする時は、1分間位アイドリングさせてからチェックするようにしましょう。
オイルの色の確認
エンジンオイルの汚れ具合も同時に確認しましょう。各メーカーごとに新品のオイルの色は違いますが、汚れて来るとどのオイルも黒くなってきます。
オイルの色が黒っぽくなってきた場合や、前回のオイル交換から3,000~5,000km位の長い距離を走行している、または半年以上経っている場合は交換しましょう。
ブレーキパッドの残量点検
ブレーキパッドも重要保安部品です。納車されたばかりでいきなりパッドが減ることはないですが、異常がないか目視でチェックしましょう。
パッドの残量はチェックが難しいです。どこまで減っているか見ても分からない事がありますが、取扱説明書に載っていることもあるので見ておきましょう。パッドの残量が少なくなってきたときはパッドを交換することをオススメします。
交換時期になってもそのまま乗り続けてしまうと、ブレーキ周りから異音がしてきて、ブレーキパッド交換だけでなくブレーキディスク交換もすることになってしまいます。そうなると高額な出費になってしまうので注意しましょう。
クラッチ・バッテリー・ウインカーも確認しよう
バイクの目視点検が終わったら次は動作確認をしましょう。
クラッチの点検
クラッチの調整
ワイヤーで動作するクラッチは、ある程度走行してくると遊びが増えてくるので調整が必要になります。遊びとは、クラッチを握って実際に動作するまでの状態のことを指します。クラッチの遊びはメーカー毎に異なりますが、大体10~20mm位が適正です。
遊びが多すぎると半クラッチがしにくくなったり、ギヤの入りが悪くなったりします。クラッチレバーの根元についているダイヤルやナットを回して調整しましょう。
クラッチレバーの外観の確認
クラッチレバーが折れていたり曲がっていたりすると操作に影響する事があるので、その場合は新品を買って交換しましょう。
バッテリーの点検
バッテリーが弱くなってしまったり、劣化していたりすると出先でエンジンをかけられなくなることがあります。そうならないよう、バッテリーの点検も欠かさずしておきましょう。
バッテリーは多くの場合シートの下にあります。
バイクの鍵をさしているだけの状態ならバッテリーのみの電圧となるので、大体12〜12.5V位ですが、エンジンをかけた時は充電されるので13〜14.5V位まで電圧が上がります。
バイクによって違いますがこの電圧を下回る時は充電、交換をしましょう。
夏よりも気温が下がる冬の方がバッテリーの性能が下がりやすいので、寒い時期は特にバッテリーの点検を重点的にするようにしましょう。また、バッテリーの寿命は2〜3年くらいだといわれていますので、交換時期の目安にしておきましょう。
灯火類の確認
灯火類は保安基準により定められているので、全て点灯しているか確認しましょう。
ウィンカー
ウィンカーは前後合わせて4個あります。
ウィンカーを右に出したら右側の前後が、左に出したら左側前後がしっかり点灯しているか確認しましょう。
ウィンカー球が切れていると、早く点滅したり点灯しっぱなしとなったりするのですぐに分かります。運転前にチェックしておくようにしましょう。
ヘッドライト、テールランプ
バイクのヘッドライトは1998年以前のバイクを除き、昼間でも夜でも常時点灯させるのが道路運送車両法で決められています。ロービームとハイビームを切り替えて点灯していない時は球切れの可能性があるので、その場合は交換しましょう。
テールランプは後ろ側にあるため、自分でチェックする際は意外と見落としがちなので注意です。
また、ブレーキランプは点灯していてもテールランプが切れているバイクや、両方とも切れていて後ろが真っ暗になっているバイクをよく見かけます。バイクに跨る前にテールランプに手を当て、点灯しているかチェックしましょう。
ちなみに、バッテリーが上がりそうなときはテールランプやヘッドライトが点灯しないこともあるので注意しましょう。
番外:お店に任せた方が良い箇所
バイクに乗っているなら出来るだけ自分で整備をできるようにしたいですよね。
灯火類のチェックやタイヤの空気圧、チェーン清掃などは、動画を見たりバイクショップの店員さんに方法を教えてもらうのも良いですよ。
整備を自分ですると費用が浮くだけでなく、整備の勉強が出来たりして、よりバイクに愛着がわきます。
ただし、命に関わる重要な所の整備は、自信がなければお店に任せましょう。
お店に任せた方が良い所
ブレーキ廻りの作業
ブレーキ廻りの整備はミスをすると事故になる可能性が高い重要な部分です。
ブレーキパッドの交換はただパッドを新品に交換するだけではありません。キャリパーのピストンを磨いて押し戻したり、場合によってはブレーキオイルを抜いて調整をしたりしなければならないこともあります。
戻す時に部品を付ける場所が間違っていたり、ボルトを締め付け過ぎたりすると、走行中にブレーキキャリパーが外れたりブレーキが利かなくなったりするので、経験がなければお店で交換してもらいましょう。
足廻りの作業
足廻りの作業も高度な整備です。ホイールを外すだけでも注意する事が多くあります。ホイールの向きなど重要な作業なので、あまり自分で触らない方が良いでしょう。
サスペンションも、ただ付けるだけでなくバイクをジャッキアップしたり上から吊り上げたりしてバランスを取らなければいけません。
そのうえ、取り付けのボルトはメーカー指定の力(トルク)で締めなければならない箇所なので、トルクレンチなど専用工具がない場合、お店に任せるようにしましょう。
スパークプラグやエアクリーナーの点検
スパークプラグやエアクリーナーの点検、交換はエンジンの調子を保つために重要です。しかし最近のバイクはスパークプラグやエアクリーナーの交換の為に外す部品点数が多く、作業の難易度が上昇しています。
スパークプラグやエアクリーナーに到達するまでに多くの配線やホース、場合によっては燃料タンクを外さなければならない時がありますので、元通りに戻せる自信がない方は無理に自分でせず、お店に交換作業を依頼しましょう。
このように、重要な部分で不安なまま作業をするのは危険です。
サービスマニュアルが無いと分からない部分もあります。サービスマニュアルは整備の経験がある人向けのものなので、見ても分からない部分がある時はお店に任せる方が良いでしょう。
また、工具代も結構な金額になるため、工具を買う値段がお店の工賃よりも高くなる場合は、最初からお店に任せた方が確実ですし節約にもなりますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はバイクのメンテナンスについて紹介しました。
バイクはむき出しの部品が多いので、車よりもこまめな点検が必要です。
灯火類やタイヤの空気圧などの簡単な点検以外にも、チェーン清掃や電球交換など、自分で出来たら便利なメンテナンスも多くあります。
しかし、バイク歴が浅いとどの様な点検やメンテナンスでも不安が付き纏いますよね。また、無理に自分でやろうとした場合、最悪部品を壊してしまう可能性もあります。
最初は簡単な点検やメンテナンスから覚えていき、整備のノウハウがついてきたらその都度ステップアップしたメンテナンスを覚えていきましょう。