バイクを選ぶ際、ふと頭をよぎる「維持費」。
バイク屋さんに行って、憧れのバイクとお財布の中身を何度も見比べながら、維持費について悩んだ方も多いのではないでしょうか。

 

「憧れの大型バイクに乗ってみたいけど、維持費が気になる……」
「『250cc以下は車検がなくて維持費が安い』って聞いたから、250cc以下にしようかな?」

 

バイク屋さんでは、よく聞くセリフだと思います。
実際、「初心者には250cc以下がオススメ!」と勧めるネット記事も見かけますしね。

 

ですが、実は維持費の項目(保険料や、駐車場代等)の中には、250cc以下と251㏄以上で金額が変わらないものがあることを、皆さんご存じでしょうか。

そこで今回は、「250cc以下かどうかで変わるお金」「250cc以下でも251cc以上でも変わらないお金」について解説します。

 

維持費と排気量の間で悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでいってください。

 

※本記事に掲載しているデータは2023年11月時点のものです。

 

250cc以下でも251cc以上でも、意外と変わらないのはこの項目!

ではまず、「250cc以下でも251cc以上でもかかる金額が変わらないお金」について紹介します。
あまり変わらないのは、下の3つですね。

自賠責保険の保険料
任意保険の保険料
メンテナンス代

ここからは各項目について、1つずつ解説していきます。

 

自賠責保険の保険料

自賠責保険の保険料ですが、実は250cc以下でも251cc以上でも、金額は大差ありません。

例)令和5年の自賠責保険の保険料

※沖縄県、離島など一部地域については金額が異なります

こうして比較してみると、保険料の額にさほど変わりがないことが分かります。
むしろ251cc以上の方が、250cc以下よりも若干保険料が安く設定されているのには驚きですね。
微々たる額ではありますが、気になる方は今後の動向をチェックしてみてください。

 

任意保険の保険料

また、任意保険もネットで見積もりを取れる3社で、実際にバイクの排気量のみを変更して保険料をシミュレートしましたが、目立った違いはありませんでした。

B社とC社は排気量を変更しても、年間の保険料は変化なし。
A社は排気量の変更で、年間の保険料が約1万円アップしましたが、月ごとに直すと差額は1,000円以下になりますので、「250ccの方がお得!」という実感は得にくいかもしれません。

 

メンテナンス代

250cc以下のバイクは車検が不要とはいえ、それは「バイクのメンテナンスをしなくてもよい」ということではありません。
タイヤがすり減ってきたら交換しなければなりませんし、チェーンが伸びてきたら整備する必要があります。

 

では、愛車のメンテナンスをバイク屋さんに依頼した場合、排気量で工賃は変わるのでしょうか?

今回はバイクチェーン店を展開しているD社、E社、F社の3つで、12ヵ月点検の費用が排気量によって異なるかを調べてみました。

 

調べた結果……

なんと、F社は差額なし。
D社とE社は工賃に差がありますが、その額は2,200円と良心的な範囲に収まっています。

工賃に関しては、排気量よりもカウルの有無やバイクのスタイル(=外部からのメンテナンスのしやすさ)の方が、値段に影響を及ぼしてくるようですね。

 

また、落とし穴のような話ですが、250ccのバイクには車検がないため、パーツの劣化や不具合に気が付きにくい点にもご注意ください。

ズボラさんだと、「劣化や故障に気づく機会がないまま時間が過ぎる⇒後々走れなくなってから部品交換を行う⇒一気に出費がかさむ」というケースもあります。

 

そう考えると、車検がないのも善し悪しですね。
強制的な点検があるからこそ、最低限のコンディションを保つことができると取ることもできますし。

「250ccは維持費が安い」というのは、マメなオーナーさんの努力あってのお話かもしれません。

 

251cc以上になると維持費が変わる項目

一方、251cc以上になると金額が確実に変わる項目・変わるかもしれない項目もあります。
変わる(可能性がある)項目は、次の3つです。

 

軽自動車税・自動車重量税
車検代
駐車場代

 

ここからは、251cc以上になると変わるお金について解説します。

 

軽自動車税・自動車重量税

軽自動車税・自動車重量税は、排気量によって明確に金額が変わります。

 

250cc以下のバイクを購入した場合、新車購入時に重量税を1回払うだけでOKです。
購入後は、軽自動車税を毎年納めれば問題ありません。

251cc以上のバイクを購入した場合、重量税は新車購入時に3年分を支払うだけでなく、その後も支払う必要があります。
(車検を受けるタイミングで、2年分の重量税を納税します)
軽自動車税を納めなくてはならないのは250cc以下のバイクと同じですが、金額が異なりますので注意しましょう。

また、251cc以上のバイクにかかる重量税は、新車登録から何年が経過しているかで税額が変わります。

新車登録から時間が経っている中古バイクの場合は、新車と比べて重量税の額が高くなることもありますのでご注意ください。

参照:
総務省|地方税制度|平成28年度から軽自動車税の税率が変わります
自動車:自動車重量税額について – 国土交通省

 

車検代

251cc以上のバイクの場合、2年に1回車検を受けなければなりません。(※新車のみ、初めての車検は購入から3年後になります)
先ほどの整備代と同じバイクチェーン店の車検費用を調べてみましたが、やはりどのお店に頼んでも3~4万円はかかります。

車検は法律で定められているものですので、マメにメンテナンスをしていようと、必ず受ける必要があります。

バイクが大好きで、自分でもよく修理をしている「通」な方々は、ユーザー車検(自分で車検を通す)で車検代を節約されているかもしれませんけども(笑)

いずれにせよ、「お店の人に任せた方が安心!」とお考えの方にとっては、2年ごとにかかるお金になりますね。

 

※車検切れのバイクで公道を走行すると法律違反になり、6点の違反(⇒30日間の免停処分になるレベル)になります。
罰金または懲役刑の対象にもなりますので、車検は必ず受けるようにしてくださいね。

 

駐車場代

車種にもよりますが、一般的にバイクの排気量が大きくなると車体のサイズも大きくなり、場所を取るようになります。

そうなると、広いバイク駐車場が必要になってくるのですが……。
月極バイク駐車場は、区画の大きさによって異なる賃料を設定していることが多いので、バイクが大きくなると自ずと賃料も上がってしまうんですよね。

ですが、駐車場の賃料は周辺の需要などに応じて変動しますので、必ずしも「広いバイク駐車場=賃料が高い」というわけではありません。

たとえば、横浜市のこちらの物件など、筆者としてはオススメです。

通り沿いで出し入れしやすいですし、生麦駅から徒歩10分と、駅へのアクセスも悪くありません。
全長2,300mm × 全幅1,000mm にしては賃料もお手頃だと思います。

 

また、こちらの名古屋の物件も大き目サイズ(全長2,300mm × 全幅1,100mm)ですが、大変お得な賃料でお貸し出しをしております。

 

ご紹介した物件の周辺にお住まいで、駐車場代にお悩みの方は、当社への借り換えをご検討いただけますと幸いです(ぺこり)

 

▼「ニリーン」の広い駐車場特集はコチラ!

 

 

 

まとめ

ここまで「250cc以下かどうかで変わるお金」「250cc以下でも251cc以上でも変わらないお金」について解説してきましたが、いかがでしょうか?

 

排気量が250ccを超えた途端にかかってくるお金もあれば、250cc以下でも251cc以上でかかる金額が変わらないお金もあります。

そのため、「250cc以下は車検がないから維持費が安い」とは、一概に言えないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。

 

バイクの維持費は、排気量だけでは決まりません。
極端な話、海外メーカーのバイクを購入すると、小排気量でもメンテナンス費が国内メーカーのバイクよりかさんだりしますしね。

 

レジャー用としてバイクを購入する場合は、思い切って「好きだ!」と感じるバイクを選んだ方が、その後のバイクライフが豊かになるかもしれません。

バイクを選ぶ際はコスト面だけではなく、「買ったときの嬉しさ」「乗る楽しみ」のことも考えて選ぶと、後悔のない選択ができるのではないでしょうか?

 

この記事がバイク選びで悩んでいる方の助けになりましたら幸いです。
それでは、次の記事でまたお会いしましょう!