バイクカタログの全長・全幅・全高って何?実際どこまでが全幅?
新しいバイクを買おうとカタログを見るのは、楽しい時間ですよね。カタログに書いてあるサイズを見て、「これくらいの大きさかな?」と想像するのも楽しみのひとつだと思います。
しかし、乗りたいバイクについて調べていくうちに「全幅ってどこからどこまでを含むんだろう」「ミラーは長さに入っているのかな?」と、疑問に思うこともあるのではないでしょうか。
今回は、スペック表の全長・全幅・全高について解説します!サイズ感を知って、バイク選びに役立てましょう!
目次
全長は、前輪タイヤから最後尾までの長さ!
バイクの全長がどこなのか、すぐには分かりせんよね。
全長とは言葉の通りで、タイヤを含む先端から後端までの長さです。バイクを上から見ると前側はタイヤが見えて、後ろ側はリアフェンダーが見えていることが多いです。
全長は1600mm〜2600mmの長さに収まるバイクが多く、平均で2000mmほどです。2000mmと聞くと想像しにくいですが、自動販売機や一般的なベッドの縦の長さと同じくらいです。
全長はバイクの大きさによって違います。
全長が短いバイクと特徴
全長はバイクの運転に影響します。全長が短くなると必然的にホイール間の距離(ホイールベース)も短くなります。
ホイールベースが短くなると運転がクイックになって切り返しがしやすくなるので、バイクの運動性能が上がります。
軽快なハンドリングを求められるフルカウルのバイクやスポーツネイキッドタイプ、小型のバイクに多いです。
動きがクイックになるということは、ちょっとした動作でバイクが大きく動くこともあるので、運転に気を使うことが多く、長距離の移動は疲労が溜まりやすいです。
全長が長いバイクと特徴
全長が長くなるとホイールベースが長くなります。
ホイールベースが長くなるとゆったりした運転ができて、安定感のある走りをすることができます。
また、直進の安定性が増してどっしりとした乗り心地で、長距離のツーリングでも疲れにくくなります。ゆっくりな動きを求めるアメリカンやクルーザー、大型バイクに多いです。
全長が長いと狭い道での小回りが効かないので、カーブが多く続く山間部の走行には適していません。
このようにバイクの全長を見るだけでバイクの特性を把握する事ができます。全長からバイクを選ぶライダーはいません。
欲しいバイクがどの様な動きをするのかイメージして自分の運転スタイルに合うバイクを選びましょう。
全幅は、車体の幅が最も広い部分の長さ!ミラーの長さは入りません
バイクの全幅は広いバイクで1000mm程、狭いバイクで550mm程、平均で750mmとなっています。
すり抜けをしているライダーは多いですが、幅が広いバイクに乗ると車に接触することがあるので注意が必要です。特にミラーは全幅に入っていないので、最も車に接触する可能性が高いです。
バイクの全幅
全幅は、バイクの幅の最も広い長さです。
ボディの横幅ではなく、一番出っ張っている所が全幅となります。バイクの登録証に記載される全幅はこの幅となっています。
全幅にはミラーの長さは入らないので注意
バイクのカタログに記載される全幅にはミラー部分の長さは入りません。
ミラーは可動する部分なので車体のサイズ表には記されません。
カウルを装備していないネイキッドタイプやアメリカンタイプ、オフロードタイプの多くはブレーキレバーやクラッチレバーの先端が全幅となり、ミラーもその寸法の中に納まる場合が多いです。
しかし、スーパースポーツやスポーツツアラーなどのカウル付きのバイクではカウルにミラーが付いているので、ブレーキレバーやクラッチレバーよりも10cm以上幅が広くなることがあります。
パニアケースやエンジンガードなどの幅が増えそうなパーツに注意
左右に大きく張りだしたエンジンガードや、後ろにパニアケースがあり、幅が広ければ、その部分が全幅となることもあります。
パーツの固定の仕方によっては全幅に含まれないこともあるので、バイクを購入する時には、事前にバイク屋さんの店員に聞いておきましょう。
駐車場やガレージでの全幅
駐車場やガレージの広さもミラーを含めた幅を基準としているので、ミラーなど全幅に入っていない部分のパーツが区画からはみ出てしまったり、ガレージの壁に当たりそうになったりするので注意が必要です。
バイクの幅が狭いとスペースが限られた駐車場に停めやすくなります。全幅が広いバイクは余裕のある駐車場に停めたほうが周りの迷惑にならずに良いでしょう。
また、バイクを停める時は多くの場合、サイドスタンドでの駐輪となります。サイドスタンドをかけると左側に傾き、約20cm程幅が増えてしまいます。
サイドスタンドを出した状態の幅も測っておくと良いでしょう。バイクを押し引きするスペースも必要なので、ギリギリの駐車場では隣のバイクに体が当たってしまって事故が起きるので注意が必要です。
全幅で運転のしやすさにも影響が出る
走行中は前方からの風の抵抗を受けて走行します。
全幅が狭いと風の抵抗を受けずに走行することができるのでスムーズに運転でき、燃費も良くなることがあります。
全高は、地面から車体の一番高いところまでの長さ!シート高とは違います
全高は地面からバイクの最も高い所の高さです。こちらも注意が必要で、ミラーの高さは入っていません。
スーパースポーツやアメリカンタイプなどウィンドスクリーンが付いているバイクは、そのスクリーンの高さが最も高く、そこが全高となります。カウルが付いていないネイキッドやオフロードタイプのバイクはハンドルの高さやメーターなどが全高となります。
全高が高いバイクで1700mm程、低いバイクで800mm程、平均で1100mmと、ライダーの身長よりは低いことが多いです。
全高の高さで視野の広さが変わる
全高はバイクの種類で変わります。ホンダのアフリカツインやヤマハのテネレ700、BMWのR1300GSのように、ビッグオフロードタイプのバイクはホイールのインチ数も大きく、サスペンションも長くなるので全高は高くなります。
スーパースポーツやネイキッドタイプなど、走りに重きを置いたバイクはホイールのインチ数もオフロードタイプよりも小さくなり、高性能で長さが短いサスペンションを装備するので全高が低くなります。
スーパースポーツタイプはスクリーンまでの高さの間にミラーがあるので、実際の高さは全高通りの数値になります。
ネイキッドタイプやオフロードタイプはミラーの高さがあるので実際の高さは少し高くなります。
また、全高が高いと風の抵抗を多く受けてツーリングに向かないという印象がありますが、全高が高いバイクには比較的大きなスクリーンが付いていて、ライダー自身に風を当てないようになっているので意外と走行しやすいです。
全高とシート高
シート高は地面からシートの高さの数値を表します。
シート高さはライダーが実際にバイク乗る時の大体の基準となります。一番高いもので870mm、低いもので580mm、平均で600mm位になっています。
一般的に700mmを超えると足つきが悪くなってきます。オフロードタイプになると800mmに近くなるので、170cmあるライダーでも足つきはつま先が付く位となるので注意です。
シート高さはライダーの足つきを左右する為、バイクの購入時には見ておきましょう。ローダウンできるパーツがあるのでバイク屋さんに確認するのも良いでしょう。
バイクカバー購入時の全高
バイクカバーには多くの種類や大きさがあります。
アメリカンに適しているものやネイキッドタイプ、スーパースポーツタイプなど大きさが分かれています。
バイクには後ろにボックスを付けたり、シーシーバーを付けたりして全高よりも高くなることがあります。バイクカバーの適合の基準はバイクに何も装備していない時の全高になっているので、バイクの高さが上がるようなパーツを付ける時にはバイクカバーの大きさに注意しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はバイクの全長・全幅・全高について解説しました。
これらのスペックはバイクの登録証に記載されるものと同じ数値ですが、ミラーや、リアボックスの幅・高さを除いているので実際の数値は大きくなります。
バイクカバーや駐車場、バイクガレージなどバイクの大きさが重要なパーツを選ぶときは、実際の長さや幅、高さを測っておくようにしましょう。
今回紹介した全長・全幅・全高の特徴をみて、選んだバイクが自分のライディングスタイルに合うかどうかの判断材料にしましょう。