梅雨のバイク保管術!カビ・サビから愛車を守ろう!

梅雨時は、バイクの保管の仕方にご注意を!

雨の続く梅雨の季節。「雨だからバイクに乗らずに、カバーをかけて保管しておこう」とお考えのライダーも多いと思います。

だからといって、愛車を放置したままではいけません。そのまま放っておくと、久しぶりにカバーをめくったとき、愛車もカバーもカビだらけで「ギョエ~ッ!」と悲鳴を上げる……なんてことになりかねませんよ。

そうならないためにも、梅雨時のバイクのお手入れは大切です。湿気を撃退して、愛車をサビとカビから守りましょう!

梅雨にやるべきこと①:バイクカバー・シートのカビ対策

まずはバイクカバー・シートのカビ対策をしましょう。ここではバイクカバーやシート等にカビが生えてしまう原因と、カビを生やさないようにする為の対策を紹介します。また、もしもカビが生えてしまったらどのように処置したらいいかを解説します。

シート等にカビが生える原因①:湿度

カビは湿度が60%を超えたあたりから徐々に繁殖し始め、80%以上にもなると早いスピードで繁殖していきます。日本は1年を通して湿度が高く、その中でも5月末から7月中旬頃は湿度80%を超えることがあります。

バイクにはカバーをかけることが多いですが、カバーをかけることにより中の湿度が高くなるため、カビが生えやすい状況になります。通気性が悪いシートや、シートの裏側は湿度が高いので、カビが生えてきやすい環境です。

シート等にカビが生える原因②:温度

一般的にカビは20℃〜30℃で活発に活動するので、外気温が高くなる時期は特に発生する確率が高いです。ガレージに置いているバイク、バイクカバーをしているバイクは温度が変わりにくいため、こちらもカビが生えやすい要因となります。

カビの種類によっては、0℃以下でも生息できるものや高温になっても死滅しないものもありますので、温度が20℃以下だから大丈夫と油断しないようにしましょう。

シート等にカビが生える原因③:汚れやホコリ

カビは、バイクに乗っているときに付いた汚れやホコリを栄養素として繁殖していきます。洗車をしなかったり、汚れを拭かずにそのままにしたり、乗らずに放置している期間が空くほどカビが繁殖してしまいます。

そうならないよう、対策をしっかりしていきましょう!

カビを生やさないようにする対策①:カバーをかける

バイクをカビから防ぐにはバイクカバーが有効です。カバーをかけることで雨や雪などの湿気からバイクを守ることができます。

しかし、カバーをかけっぱなしにしていると湿気がこもるので、かえってカビの原因となります。ずっとかけっぱなしにしているのではなく、晴れた日はバイクカバーを外して乾燥させることをオススメします。

カビを生やさないようにする対策②:定期的に水分や汚れを拭き取る

バイクが雨に濡れてしまったら、放置せずに濡れた部分をすぐに拭き取ることでカビを防ぐことができます。洗車をした後も水分が残っていますので、しっかりと拭きあげましょう。雨に濡れていなくても、雨上がりは湿気が多いので定期的にバイクを拭くようにしてくださいね。

また、汚れは放置しているとカビが繁殖する原因となるので、バイクから降りた後は、汚れている箇所が無いかチェックし、見つけたらすぐに拭いておくようにしましょう。

カビを生やさないようにする対策③:除湿剤などのグッズを使う

クローゼットに使うような除湿剤や竹炭をバイクの近くやカバーの中に置くことで湿気を防ぎ、消臭効果も期待できます。屋内やガレージでバイクを保管している場合は、除湿器や換気扇を付けることで風通しが良くなり、カビの発生を防ぐことができます。

カビが生えてしまった時の対処方法

バイクのシート等にカビが生えているのを見つけたら、根が広がる前にすぐに落しましょう。

シートは本革や合皮でできているものが多いですが、バイク用のレザーメンテナンスオイルではほとんど落とすことができません。そんな時は、お風呂や窓枠の掃除に使うカビキラーがピッタリです!カビを根元から退治することができますよ。

漂白剤が入っているものは色落ちをするので、まずは目立たない場所で試してみましょう。バイクの金属部分に薬剤がついてしまうと腐食の原因になるので、その部分には付かないよう、マスキングしておきましょう。

スプレーする際はカビが生えている部分に直接スプレーせず、ウエスやキッチンペーパーに吹きつけて使用しましょう。

吹きつけたら、そのままシート等に置いて20分ほど放置してください。最後に水拭きをして、しっかり乾燥させましょう。

梅雨にやるべきこと②:車体・パーツのサビ対策

車体・パーツにサビができる原因:カバー内や地面の湿気

湿気はカビだけでなくサビの原因にもなります。バイクには金属のパーツが多いので、その分錆びやすい部分も多いです。

カバーをかけて雨を防いでも、そのままにしておくと周りの湿気がこもってしまいサビが進行してしまうので注意が必要です。

車体・パーツにできるサビの対策

バイクをサビから守るには、雨上がりで晴れた日にはバイクカバーを外して湿気を取り除くことが大切です。カビと同様にサビもこれで防ぐことができます。カバーの下には雨水が溜まったりして湿気があることが多いので、充分に乾かしましょう。

車体・パーツがサビてしまったときの対策①:チェーン

バイクで一番にサビてしまうところはチェーンです。チェーンオイルをスプレーしていればサビにくいですが、放置してスプレーをしないでいるとチェーンが乾燥してしまい、すぐにサビが発生してしまいます。また、汚れもそのままにしているとサビの原因となるので注意しましょう。

チェーンが少しサビている場合は、チェーンクリーナーで清掃するときれいになります。チェーン清掃をサボってしまうと清掃ではなく交換になってしまうので、こまめに清掃するようにしましょう。

梅雨の時期に入る前には特に意識して清掃をするようにするといいですよ。

車体・パーツがサビてしまったときの対策②:ハンドルやサスペンションなどの可動部分

バイクのハンドルやサスペンションなどの可動部分は金属を使っているのでサビが発生します。これらのパーツがサビてしまうと、運転にも支障が出るので早い段階で処置する事が重要です。

サビ取り剤は色々と種類がありますが、初期の段階であれば、研磨剤の入った磨き剤がオススメです。
サビが強く付着してしまったときは、サビを化学反応させて落とす「サビ転換剤」や「ワイヤーブラシ」を使って根気強く落としましょう。

また、ブレーキディスクやキャリパーもサビが発生しやすいです。ブレーキディスクのサビは、少しであれば乗っている時にブレーキをすることで落ちていくので、放置していても問題ありません。

キャリパーはブレーキオイルの油圧でピストンを押し出すことでブレーキを作動させるので、そのピストンがサビてしまうとスムーズに動かなくなってしまいます。スムーズな動作を保つために定期的にグリスアップをしましょう。

ブレーキは重要保安部品なので作業に自信が無い時はバイクショップに任せるようにしてくださいね。

梅雨にやるべきこと③:雨に当たったバイクの洗車

雨に当たったバイクは洗車をすることをオススメします。

理由その①:酸性雨

日本の雨は弱酸性なので、バイクに雨が当たったままにしておくと酸化が進み、サビや腐食の原因になります。そうならないよう洗い流すことが大切です。サビの初期段階に気付かずに放置してしまうと一気にサビが増えてしまいます。

理由その②:雨水は綺麗ではない

雨の成分には大気中のゴミや汚染物質が含まれています。工場から出た有害物質や、近年は中国から飛んでくる黄砂に含まれる汚染物質が雨に混じってバイクに降り注ぎます。

雨が降り続いても洗い流されるわけではなく、そのまま付着し、パーツや金属を侵していくのです。

洗車の仕方

①:水道水でくまなく洗い流す

水道水を使い、バイク全体を洗い流しましょう。この時、シートの近くや、エアクリーナーの近くなどには直接かけないように、カバーをしたりして洗い流しましょう。

②:シャンプーを使って洗車

バイク用のシャンプーがバイク用品店に売っています。汚れが効率的に落ちるので使うと良いでしょう。ただし、中には塗装を保護しなければならないバイクもあるので注意しながらシャンプーを選びましょう。

③:水分をしっかりと拭き取る

水道水とはいえ濡れたまま放置したり、バイクカバーをかけてしまったりするとサビが発生することがあります。普通のタオルでもいいですが、目が細かいマイクロファイバークロスを使うと素早く水気を取ることができます。

④:可動部分に注油

洗車で落ちてしまう油分があるので、バイクが完全に乾いてからチェーンやサイドスタンドなどの可動部分に注油をして、サビの予防をしておきましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回はバイクの梅雨時期の保管のポイントを紹介しました。

バイクは車と違ってパーツ類やシートがむき出しなのでカビやサビ、腐食の被害に遭いやすいです。ツーリングが終わったら洗車をして各部注油をし、晴れた日にはバイクカバーを外して乾燥させましょう。

雨が付着したらそのままにせずに洗車をして、サビを予防しましょう。

梅雨時期はバイクに乗る回数が少なくなってしまいますが、放置せずに対策をし、バイクを綺麗な状態に保ちましょう!