バイクのギアチェンジ、いつすればいいのか分からない……
バイク乗りたての頃は、ひっかかりやすいギアチェンジ。
教習所で基本は習っていると思いますが、実際に公道に出てみると、教わった通りにはいかない場面もあって困ってしまうことがありますよね。
また、ギアチェンジをいつすればいいのか調べてみても、「状況に合わせてギアチェンジをしよう」と書いてあることが多く、「結局いつすればいいの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、バイク初心者の方向けにギアチェンジのタイミングについて解説します。
「こういうときにチェンジすればいいのか!」ということを知って、バイクの運転を楽しめるようになりましょう!
目次
バイクのギアチェンジのタイミング①:速度が上がってきたらチェンジ
バイクのギアチェンジの基本的なタイミングは、速度が上がってきたときです。
ここでは、バイクのギアチェンジのタイミングを速度で見極める方法を紹介します。
速度の上昇に合わせてギアチェンジする
速度に合わせてギアチェンジをすると、スムーズに運転できます。
発進する時は、ギアを1速に入れます。バイクが走り出した時、時速10キロくらいで2速、時速20〜30キロで3速、時速30〜40キロで4速、時速40〜60キロ以上になれば5速というように、ギアチェンジをしていきます。
走り出したときに順番にシフトアップしていくと、早めにトップギアに入れてもエンストはしません。
車種によってギアチェンジのタイミングが異なる
基本的なスピードとギアチェンジのタイミングは先ほど紹介しましたが、あくまで基本です。
バイクによってはギア比が違ったり、ギアが5速ではなく4速や6速だったりします。
バイクの取扱説明書には、ギアチェンジの参考になるようなシフトタイミングが載っている場合があるので、しっかり読んでみましょう。
メーターのシフトポジションインジケーターを確認する
最近のバイクにはメーターに、ギアが何速に入っているのかを表示してくれるシフトポジションインジケーターがあります。
バイクのギアチェンジに慣れていないと何速に入っているのかわからなくなります。
速度が上がってきたときのギアの表示を見ることで、自分のバイクがどのくらいのスピードでうまくシフトチェンジができるのかを観察できます。
このように、速度が上がってきたときにシフトアップする方法があります。
速度の上昇が気になりすぎて走行中にもメーターを凝視してしまうことがありますが、追突したり、周りの交通に迷惑がかかるので注意しながら走行しましょう。
バイクのギアチェンジのタイミング②:回転数が上がってきたらチェンジ
次に目安となるのは、エンジンの回転数の上昇でのギアチェンジです。
ここではギアチェンジのタイミングをエンジンの回転数で見極める方法を紹介します。
エンジンパワーが出てくる前にギアチェンジ
バイクのエンジン回転数は車よりも高くなっていることが多く、車両によっては2倍近く回る高回転型のモデルもあります。
回転数を制限いっぱいまで上昇させることはなくとも、高めの回転数でシフトアップをしてしまうと、パワーがありすぎてギクシャクしてしまいます。
そのため、回転数を見てギアチェンジをするときには、パワーが出始める前の2000〜4000回転くらいでギアチェンジをするとスムーズに走行できます。
エンジンの形式によってエンジン回転数は異なる
エンジンの回転数とパワーはエンジンの形式によって異なります。
単気筒や並列2気筒、V型2気筒のバイクは低い回転数でピークパワーを発揮できるようになっています。
低い回転数でもトルクが発生するため、4000回転くらいまで回すとスピードが出てしまうので注意しましょう。
逆に4気筒など多気筒のエンジンは低速トルクがなく、回転数を低めにしてギアチェンジをするとパワー不足で前に進みにくくなります。
速度と同じように、バイクの取扱説明書に回転数の目安が載っている場合があるので確認しましょう。
回転数を音で感じる
回転数を見るときにメーターを凝視していると、速度でのギアチェンジと同じで周りに迷惑がかかります。
速度感覚に慣れるまではメーターを観察しながらの運転になります。回転数はアイドリングから低回転、中回転、高回転とエンジン音がだんだん大きくなるので、感覚をつかみやすいです。
メーターを見すぎないように運転に集中しながら、音で大体の回転数を覚えてみましょう。
このように、エンジンの回転数でギアチェンジをする方法は音を覚えることが重要になります。
自分のバイクの最適な回転数を見つけたり、エンジンの音に気を付けたりして、ギクシャクしないような運転を心がけてみましょう。
バイクのギアチェンジのタイミング③:カーブで曲がる前にチェンジ
ツーリングは街乗りだけでなく、ワインディングなどカーブが多い場所が意外と多いです。
カーブでのシフトダウン、アップは安全に、スムーズにバイクを走らせるために重要なことです。
ここではカーブでのギアチェンジの方法を紹介します。
カーブに入る前にシフトダウン
カーブが近づいてきたらシフトダウンをしていきますが、減速せずにいきなりシフトダウンをするとエンジンブレーキが強めに効いてしまいます。
その後にブレーキ操作をすると、エンジンブレーキとブレーキ操作でバイクの動きがギクシャクして運転がしにくくなります。
カーブでは先に前後同時にブレーキをかけて減速します。
カーブを曲がれる速度まで下がったときにシフトダウンをすると弱いエンジンブレーキになるのでスムーズにカーブを曲がり始めることができます。
カーブ途中はギアチェンジをせずに一定の速度で通過
カーブを曲がっているときのギア操作は転倒の危険があるので注意しましょう。
カーブは事前のブレーキ操作とシフトダウンで準備しておき、カーブを抜けるまではアクセルを開けず、また、ギアチェンジを避けて一定の速度で通過することで転倒のリスクを避けながらスムーズにバイクを傾けて曲がることができます。
カーブを抜けたらシフトアップする
カーブを通過したら、シフトアップしていきます。
バイクが傾いているときにアクセルを開けると後輪が滑っていく可能性があるので慎重に開けていきましょう。
このように、カーブでのギアチェンジはカーブに入る前に減速してからシフトダウンし、カーブではギアを固定してパーシャルスロットル、その後は加速しながらシフトアップと、カーブを3カ所に分けて考えることでスムーズにギアチェンジをすることが重要です。
ギアチェンジがうまくできない……素早く操作するコツを教えて!
ここでは、うまくギアチェンジをするための方法を紹介します。
丁寧、素早く操作するところをはっきりと分ける
ギアチェンジが遅くなってしまうと、回転数が極端に落ちてギクシャクした運転になります。
発進時には丁寧な半クラッチが必要です。
よりスムーズに発進できるように、アクセルも少し開けて半クラッチをしてみましょう。
スピードやエンジン回転数に応じてギアチェンジをしていくときは、クラッチを素早く切り、足の先である程度の力で操作します。
クラッチをつなげるときにも、できるだけ素早くつなぐのが理想ですが、バイクに衝撃が伝わるのが気になる人は、半クラッチをしてからギアをつなぎましょう。
アクセルはしっかりと戻す
ギアチェンジを意識しているときに、アクセルを戻し切れていないときがあります。
アクセルが戻し切れていないと、クラッチを切ったときにエンジン回転数が上がり、その後ギアをつなぐときにバイクが前後に揺れてしまいます。
ギアチェンジをするときは、素早くアクセルを戻してからクラッチを切っていきましょう。
シューズにシフトガードをつける
ギアチェンジはギアの下につま先を入れる操作があり、シューズの底の部分が破れたり、足にまめができたりして怖いということもあります。
それを防ぐために、シューズの上から被せるシフトガードが便利です。
シフトガードは樹脂製や革製のものが主流なので、固めの感触で痛みを気にせずにしっかりとしたギアチェンジができ、シューズに傷がつきません。
また、後付けではなく、シューズにシフトガードが縫い付けてあるものもあるので、シューズを選ぶときの参考にしてみましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はバイクのギアチェンジのタイミングや方法を紹介しました。
バイクの教習では、決められたギアでしか走行できませんが、公道に出ると好きなギアで走行できます。
しかし、バイクに乗り始めてすぐには、どのギアやタイミングでギアチェンジをすればよいのかわからなくなります。
公道では自分のペースもありますが、周りの交通の流れに乗って走行する必要があります。
緊張や不安などでギアチェンジのタイミングが分からなくなってしまうこともあります。
今回紹介したように、速度の上昇やエンジン回転数の上昇など、自分が分かりやすい基準をもとにギアチェンジをしていきましょう。
スムーズなギアチェンジができるようにだんだんと慣れていき、バイクを楽しく運転できるようになりましょう。