「バイクのマフラーを排気漏れなく交換したい!」……なら、液体ガスケットを使ってみよう!

バイクカスタムの最初の一歩として人気のある、マフラー交換。

皆さん、マフラーを交換した後、「何かガスが漏れている音がする」「煙たいニオイがしてきた」という経験をしたことはありませんか?

そんな風に、カタログ上は問題がないサイズのマフラーでも、実際に取り付けてみると微妙にバイクと合わず、排気漏れしてしまうこともありますよね。

排気漏れを放置したままでは、せっかく交換したマフラーが本来の性能を発揮できないことも……。

そこで今回は、マフラーの隙間を埋める便利なアイテムである液体ガスケットのメリット・デメリット、塗り方・剥がし方について解説します!マフラー交換での排気漏れにお困りの方は、ぜひ最後まで読んでいってください。

液体ガスケットってどんなアイテム?使うメリットは?どんなときに使うと便利?

ガスケットとは、接合面の気密を保つためのものです。ここでは液体ガスケットのメリットを紹介します。

液体ガスケットとは

液体ガスケットは接合面の密着を高めるもので、エンジンオイルや水分を外から守り、また、中から流出するのを防ぐものです。

固形とは違い、自由な形にできるので使いやすくなっています。

メリット

液体ガスケットは接合面に隙間が空いているときにふさぐことができます。

固形のガスケットに併用したり、単体で使用したりして、オイル漏れや水漏れを防ぎます。

液体ガスケットを使う場所

マフラーの継ぎ目部分

純正のマフラーや社外のマフラーでも、バイクは差し込みタイプのマフラーになっていることが多いです。

メーカーのサービスマニュアルでは液体ガスケットを塗布するという注意書きは少ないですが、社外マフラーや社外サイレンサーは意外と排気漏れをしてしまいます。

そのようなときには耐熱性のある液体ガスケットを塗布することで排気漏れを防ぐことができます。

エンジン・ミッション・キャブレターなどの接合面

エンジンやミッションを組み立てるときにもよく使われます。

場所によっては紙や金属などの固形ガスケットを使わずに、液体ガスケットのみを使うこともあります。

また、インテークマニホールドやキャブレターの接合面にも使うことができます。

液体ガスケットの上手な塗り方を解説!

ここでは、液体ガスケットの上手な塗り方を解説します。

液体ガスケットを塗る前に脱脂する

液体ガスケットを塗布する面に水分や油分があるとシール力が下がり、漏れてしまいます。

液体ガスケットを塗布する場所は、パーツクリーナーなどできれいに清掃しておくことで液体ガスケットの効果を高めます。

指やヘラで塗り広げない

液体ガスケットを塗布するときに、チューブから手に出して塗布することがあります。

指で塗ってしまうと、中に気泡が入ったり均一に塗布することができず、漏れてくる原因となります。

表面をきれいにするためにヘラで塗り広げる人もいますが、こちらも中に空洞ができてしまうので注意が必要です。

きれいに塗布するには、ガスケットが入ったチューブをつまんで、塗りたい箇所に直接高さをつけて塗布していくと、液体ガスケットの効果を発揮しやすいです。

液体ガスケットのデメリット・剥がし方

ここでは液体ガスケットのデメリットや、剥がし方について紹介します。

デメリット

見た目を損なうことがある

液体ガスケットはオレンジや白、黒といった色がついているものが多いです。

ガスケットを塗っているところは色が見えてしまいます。

塗り広げすぎたり、はみ出てしまった液体ガスケットは拭き取らないと見た目を損なってしまうので注意が必要です。

部品が外しにくくなる

液体ガスケットは乾燥すると気密を保持しつつ固まります。

弾力がありますが、一度固まると次に取り外すときに外れにくくなります。

無理やり剥がしてしまうと部品が傷ついたり、壊れたりする恐れがあります。

液体ガスケットが部品の内部に入っていく

液体ガスケットは乾燥させると固まりますが、固まらない間にエンジンをかけたりしてガスケットの部分に触れると、ガスケットが剥がれてしまいます。

剥がれたガスケットが重要なところにはさまってしまうと、エンジン不調になります。

液体ガスケットの剥がし方

こじったり、ハンマーでたたく

液体ガスケットはマイナスドライバーやスクレーパーなどで接合面をこじって外すことが多いです。

こじる方法はDIYでガスケットを使ったことがある人は一度はやっている方法です。

これで徐々に剥がしていきますが、頑丈についているときがあります。

その時には、プラスチックハンマーでたたいて衝撃を加え、外しましょう。

ケミカルを使う

こじったり、ハンマーでたたいても外れない場合は、ケミカルを使うことでうまく剥がすことができます。

CRCなどの潤滑剤を浸透させて外したり、ガスケットリムーバーというガスケット剥がし専用のケミカルを使ってガスケットを剥がしましょう。

CRCやリムーバーをスプレーしてから数分から数時間おくと、簡単にはがすことができます。

オススメの液体ガスケットはコチラ!

ここではオススメの液体ガスケットを紹介します。

ワコーズ V350 ガスケットメイク

オススメポイント

ワコーズのガスケットメイクは、脱オキシム型で各材料との接着性が良くなっています。

この液体ガスケットは耐油性、耐振動性、耐寒耐熱、耐水性などに優れています。

臭いが少なく、肉盛り性に優れているので大きな隙間がある接合部には液状ガスケットとして、その他にもコーキング剤としてなど幅広く使えます。

耐熱は250℃までなのでマフラーの継ぎ目にも使うことができます。

また、乾くとほぼ透明になるので、ガスケットの色を目立たせたくない場合にオススメです。

これだけ優れた点がありますが、ガソリンには使用不可なので注意しましょう。

ワコーズ(株式会社和光ケミカル)について

ワコーズの和光ケミカルは1972年の創業以来、エンジンオイルや潤滑剤をはじめとしたケミカル製品を、開発・販売してきました。

継続した研究開発やモータースポーツへの支援を通して、さらに良い商品を世に送り出しています。

  • 商品名:ワコーズ ガスケットメイク
  • 品番:V350
  • 乾燥後の色:半透明
  • 性質:耐油、耐水、耐振動性 ※ガソリンには不可
  • 価格:税込3,168円
  • 公式ホームページ:サイトはこちら

液体ガスケットの代用品って?アルミテープ以外にも、本革、100均の厚紙でも代用できる?

液体ガスケットがない時や、緊急の時に代用品になるものがあります。

ここでは液体ガスケットの代わりになるものを紹介します。

アルミ板やアルミ缶

社外のマフラーは継ぎ目にバンドを使わないことがあるので、排気漏れをする可能性が高いです。

液体ガスケットがない時には、アルミの板で代用が可能です。

アルミ板はある程度固いので、切って丸めてサイレンサー側に入れておくと、かなりの効果を発揮します。

アルミ板が手に入らない時には、アルミの空き缶を切って使うことも可能です。

厚紙

紙のガスケットは基本的には使い捨てとなることが多いですが、ついつい注文を忘れてしまって手元にないこともあります。

そのようなときには厚紙がオススメです。厚紙は文房具屋さんや百均に売っているもので十分です。

メーカー品のガスケットと同じくらいの厚みのものにしましょう。

クラッチカバーなどガスケットを作りたいものにインクを付けて厚紙に押し付けます。

厚紙にインクが付くので、その形に慎重に切り出していけば完成です。

ボルト穴や曲線を綺麗に切るのは難しいですが、オイル漏れや気密を守れます。

エンジンのシリンダーなどのメインの部分への使用は、最悪エンジンブローを引き起こす可能性があるので注意が必要です。

本革

ネットや手芸屋さんに売られている本革を使用すると、厚紙や液体ガスケットでは防げない大きな隙間を埋めることが可能です。

製作方法は厚紙のガスケットと同じです。コストや時間はかかりますが、耐久性があります。

低温や高温などの温度にはそこまで強くなく、エンジンの高温部分から離れた場所に使用するのが最適です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回はバイクのマフラーやその他に使う液体ガスケットについて紹介しました。

液体ガスケットは固形のガスケットよりも自由度が高く、さまざまな場所で使うことが可能です。

DIYをしている人なら一度は聞いたことのある液体ガスケットですが、液体ガスケットにも多くの種類があります。

マフラーの継ぎ目に使うなら耐熱性が高いもの、エンジンの分解・組み立てに使うならエンジンオイルに侵されないものなど、液体ガスケットの種類や使い方をよく見てから、液体ガスケットを使いましょう。

今回紹介した液体ガスケットやその他のガスケットのメリットやデメリットを理解し、マフラーの継ぎ目部分の排気漏れを防ぐためのガスケットを正しく選び、使えるようになりましょう。