バイクのナンバープレートの角度は何度まで?

意外と角度の基準が厳しいバイクのナンバープレート。

フェンダーなどとの兼ね合いで、ナンバーの角度を調整したいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ですが、ナンバーの角度を変えようとする際に「どこからが違反になるのだろう」と不安に感じることもあるでしょう。

そこで今回は、バイクのナンバープレートの角度規定と、やってはいけないNG行為について解説します。

ナンバーの角度を変えようとして迷ったときは、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。

バイクのナンバープレートの角度には、明確な基準があります

ここでは、バイクのナンバープレート角度の基準について解説します。

2021年10月1日以降のバイクのナンバープレートの角度

バイクのナンバープレートは車両後部に取り付けますが、単に装着すれば良いわけではなく明確な規定があります。

2021年10月1日以降に初回登録・検査・使用届出を受けるバイクについては、ナンバーの角度が手前(上向き)に40度、奥(下向き)に15度までという基準が設けられています。

四輪車の45度に対し、バイクは40度という設定です。

ただし、40度がどの程度なのかイメージしにくい方も多いでしょう。

参考として、カスタムパーツのフェンダーレスキットでは年式により45度や40度の製品が多く、純正よりもナンバーがやや上向きになります。

一方、奥(下向き)の角度は15度と非常に厳しく、わずかでも傾けるとNGです。

2021年10月1日以前のバイク

2021年10月1日以前に登録されたバイクには、上述した角度の基準は適用されません。

走行中に後続車からナンバーが判別できる見やすい角度であれば取り付け可能です。

さらに、2016年4月1日以降に施行されたナンバーの基準では、

・ナンバーを回転させての取り付け
・番号面を覆うナンバープレートカバーの装着
・ナンバーの折り返し

が禁止されているため、この条件をクリアしていれば問題ありません。

なお、2016年以前のバイクにはこの基準も適用されないという状況です。

低年式のバイクのナンバー

セローなどの低年式バイクでは、フェンダーに直接ナンバーが取り付けられているケースがあります。

この場合、かなり上向きの角度でナンバーが装着されていますが、2016年以前のバイクであればこの基準を満たすことができます。

生産期間が長く、パーツが豊富で流用が効くような人気車種の場合、ナンバー付近のカスタムをすると年式によっては違反となる可能性があるので、カスタム前には事前に年式を調べるようにしましょう。

上から見たときの角度はどう?何度まで傾けてOK?

ナンバーを上から見た時の角度にも基準があります。

こちらも2021年10月1日以降のバイクが対象で、上から見て左右に角度を付けてはいけないという規定があり、水平を保つことが必須です。

この基準では角度の制限が0度となっているため、少しでも傾けてしまったら違反となります。

他にもある!ナンバーに関する禁止行為!

ここでは、ナンバーに関する禁止行為について解説します。

ナンバーを覆うカバーの装着

ナンバーを覆うカバーの装着は、禁止されています。

カバーの装着は四輪車で多く見られ、スモークのブラックやグリーンなど様々なカラーのカバーが存在しましたが、これらも禁止対象となりました。

バイクでの装着例は少ないものの、同様に禁止です。この規定は、古いバイクにも適用されます。

カバー装着自体が禁止となっており、透明なものであっても違反行為ですのでしっかりと認識しておきましょう。

ナンバーフレームの禁止

以前はナンバーの縁まで覆うフレームが存在しましたが、こちらも禁止対象です。

メーカー純正品や社外品を問わず、よく見かけるアイテムでした。

現在はフレームの使用が禁止されていますが、平面のバックプレートなら取り付けが認められています。

ちなみに、番号が一部隠れる可能性があるデザインのものも禁止です。

このような商品は、インターネットで販売されている場合もあるため、購入しないよう注意しましょう。

ナンバーを回転させて取り付ける

ナンバーを回転させて取り付けることは禁止されています。

このナンバーの取り付け方法は、ハーレーなどのアメリカンタイプのバイクのカスタムに多く見られました。

フェンダーを取り外したり、社外品に交換したりした際、ナンバーを縦向きにして左側に配置し、車両最後端からスイングアーム近くの内側まで移動させることが多かったのです。

ナンバーを回転させる行為は禁止のため、縦に取り付けるスタイリッシュな方法は使えなくなりました。

ただし、ナンバーの取り付け位置自体は禁止されていないため、アメリカンタイプのバイクでもナンバーを回転させずに取り付けることで違反を回避し、車検に合格することができます。

ナンバーの折り曲げ禁止

ナンバープレートの折り曲げなど、変形させる行為は禁止されています。

ナンバーを折り曲げると、後続車からの視認性が低下する恐れがあるためです。

アメリカンタイプのバイクでは、ナンバーを縦に取り付けてさらに丸みを持たせるパーツも存在します。

しかし、折り曲げはもちろん、あらゆる変形が禁止されているため、ナンバーには一切手を加えてはいけません。

ナンバーボルト

ナンバーボルトはナンバーを取り付けるために必要な部品ですが、ナンバーの数字や文字が隠れてしまうような大きなものや派手なデザインのボルトの取り付けは禁止されています。

ナンバーボルトを使った荷掛けフックなどの取り付けは、特に要注意です。

自賠責ステッカー・車検ステッカー以外の貼り付け禁止

ナンバープレートへのステッカー貼り付けは禁止です。

250cc以下のバイクには自賠責保険ステッカー、251cc以上のバイクには車検ステッカーの貼り付けが義務付けられていますが、これ以外のステッカーはナンバーのどの部分にも貼ることができません。

故意にナンバーを隠しているとされ、悪質行為とみなされる場合もあるため、絶対にしないようにしましょう。

ナンバープレートの基準に違反するとどうなる?違反の点数は?

ここでは、ナンバープレートの基準に違反した場合の罰則について解説します。

125ccを超えるバイクの罰則

これまでに紹介した法律に違反し、視認性の悪いナンバー取り付けを行うと違反行為となり、罰則が科せられます。

125ccを超えるバイクでは、道路運送車両法第19条第1項、第73条第1項および第97条第3項の番号表示義務違反に該当し、違反点数2点、罰則として50万円以下の罰金が科せられます。

さらに、ナンバープレートの偽造や変造などの悪質な行為については、3年以下の懲役または100万円以下の罰金という、より重い刑罰が科せられることになります。

125cc以下の原付バイク

125cc以下の原付バイクは公安委員会遵守事項違反として、反則金6,000円(原付は5,000円)が科せられます。

このように、ナンバーの基準に違反すると重い罰則が科せられることになります。

そのため、ナンバーに関する規定は必ず遵守するよう心掛けましょう。

また、ご自身のバイクの年式を正確に把握し、ナンバーに関してどのような状態が違反に該当するのかを事前に確認しておくことが重要です。

ナンバーに施していいカスタムって?おすすめはある?

ここでは、ナンバーに施すことが認められているカスタムについて紹介します。

ナンバープレートホルダー

先述したように、ナンバープレートのカバーは禁止されています。

しかし、ナンバーの下敷きのように取り付けるナンバープレートホルダーであれば、装着が認められています。

ナンバープレートホルダーは、ナンバーを隠すことがないため、全年式のバイクで取り付け可能です。

ハーレーやBMWなどの外車には純正品が装備されていることもあります。

カスタムパーツとしてもこのような製品が販売されているため、カバーではなくホルダーを選択するようにしましょう。

ナンバープレートホルダーがあると、ナンバーが何かに引っかかっても曲がりにくくなるため、ナンバーの保護に最適というメリットもあります。

ナンバーボルト

ナンバーボルトは基準を満たしていれば取り付けることができます。

ちなみに、ナンバーの頭の形状を変更し、ボルトの周辺に取り付けるカバーがセットになったパーツが販売されています。

ボルト自体はスタイリッシュなデザインで、周囲のカバーはブラックやレッドなど様々なカラーバリエーションが用意されているような商品です。

ナンバーボルトとして販売されている商品であれば、ナンバーの文字を隠すことがないため、違反にはなりません。

カラーバリエーションやバイクメーカーのロゴ・文字入りのものもあるため、個性的なドレスアップが楽しめるでしょう。

このように、ナンバーのカスタムは以前ほど選択肢は多くありませんが、ホルダーやボルト、ボルトカバーによるドレスアップが可能です。

ただし、パーツの取り付け前後には、ナンバー全体がしっかりと視認できることを必ず確認するようにしましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回はバイクのナンバープレートの角度規定、取り付け方法や罰則などについて紹介しました。

バイクにはナンバーを車両後方に1枚取り付けますが、ただ取り付けるだけではなく、道路運送車両法に基づいた装着が必要です。

フェンダーレスのカスタムやリアフェンダー周辺のドレスアップにより、四輪車以上にナンバーの位置や角度が変化することが多いのがバイクの特徴です。

しかし、現行の法律を知らない状態で誤った取り付けやカスタムを行うと、厳しい罰則が科せられる可能性があります。

今回解説したナンバー取り付けの基準やカスタムパーツを参考にして、合法の範囲で自分なりのカスタムを楽しみましょう。