バイクのハンドルって何種類あるの?
バイクのカスタムの定番であるハンドル交換。
ライディングポジションを整えたくて、ハンドルの交換を考えている方も多いのではないでしょうか。
ですが、意外とバイクのハンドルは種類が多く、どれがいいのか迷ってしまうこともありますよね。
そこで今回は、バーハンドルとセパレートハンドルの違いと、バーハンドルの中の4種類の特徴を一挙に解説していきます!
ぜひ最後まで読んで、好みのハンドルを見つけていってくださいね。
目次
種類①:バーハンドル
特徴①:ノーマルで取り付けられている
バーハンドルは、1本のパイプを曲げて作られた最も一般的なハンドルです。
セパレートハンドルのスポーツタイプのバイクを除いて、ほとんどのバイクに採用されています。
ノーマルの状態では、高すぎず低すぎない設定で、どのような人でも使いやすいハンドルになっているのが特徴です。
アメリカンタイプのバイクでは、幅が広く高さもあるものが多く見られます。
このハンドルは高さや幅、形状によって、後ほどご紹介するコンチネンタルハンドルやアップハンドルなどの名称で、さらに分類されています。
特徴②:腰痛・肩こりになりにくい
バーハンドルは楽な姿勢で運転できるので、前かがみになる必要がありません。
そのため、腰や肩への負担が軽減され、運転中や運転後の腰痛・肩こりが起こりにくいというメリットがあります。
この利点により、長距離ツーリングに適したハンドルと言えるでしょう。
特徴③:交換が比較的簡単にできる
バーハンドルは、ハンドル根元のボルト4本で固定されています。
スイッチボックスやブレーキマスターシリンダー、クラッチホルダーなどを取り外せばすぐに脱着可能です。
極端な高さやカーブがない限り、配線やケーブルの交換なしで好みのハンドルへすぐに交換することができます。
特徴④:ハンドル操作がしやすい
バーハンドルは楽な姿勢での操作が可能で、ハンドルの切れ角も大きいため、街乗りや低速時のハンドル操作がしやすくなっています。
自宅や駐車場でのバイクの取り回しも容易なのは、大きなメリットです。
種類②:セパレートハンドル
特徴①:スポーツバイクに採用されている
セパレートハンドルは、バーハンドルとは異なり、その名の通りハンドルが左右に独立して取り付けられているのが特徴です。
スポーツ走行を目的として設計されたハンドルなので、スーパースポーツやレーサーレプリカタイプのバイクに多く採用されています。
特徴②:前傾姿勢でスポーツ走行に向いている
バーハンドルがステムの上に取り付けられるのに対し、セパレートハンドルはステム下のフォークに直接装着されることが多く、跨ってハンドルに手を置くと自然に前傾姿勢になります。
この前傾姿勢により、走行中の空気抵抗を効果的に抑制できます。
さらに、前傾姿勢によって重心が低くなるため安定したスポーツ走行が可能となり、ワインディングや峠道ではバーハンドル車よりも軽快にコーナリングを楽しむことができるでしょう。
特徴③:ハンドル角度の調整ができる
セパレートハンドルは、ハンドル角度の調整が可能です。
バーハンドルで高さを変更する場合、ハンドルを手前に倒して調整しますが、これでは角度も連動して変わってしまい、理想とするポジションからずれてしまいます。
一方、セパレートハンドルは高さ調整と角度(ハンドルのタレ角)を独立して調整できるため非常に便利です。
ただし、タンクとハンドルの距離が近くなるため、調整時にはタンクとハンドルの間に手を挟まないよう注意しましょう。
特徴④:見た目がかっこいい
セパレートハンドルは、ハンドルの高さがタンクとほぼ同じになるので、デザインや見た目が非常にスタイリッシュになります。
バイク全体のスポーティさが際立ち、ライダーの気分を高揚させてくれることでしょう。
種類③:コンチネンタルハンドル
特徴①:純正で採用されているハンドル
コンチネンタルハンドルはバーハンドルの種類の一つで、多くのバイクに純正採用されています。
バーハンドルの中でも低めの設定となっており、ネイキッドタイプのバイクでよく見られるハンドルです。
近年ではレブルやエリミネーターなどでも、低めのコンチネンタルタイプが採用されています。
特徴②:バイクのスタイルを損なわずに交換できる
コンチネンタルハンドルはデザインや高さ、絞り角が純正のハンドルに近いため、バイクのスタイルを大きく変えることなく、ハンドルの交換ができます。
例えば、純正でメッキハンドルが装着されている場合、コンチネンタルタイプのブラックハンドルに交換するといった通例があります。
特徴③:車検での構造変更が不要の場合がある
バイクの車検では、寸法に変化がないかチェックされます。
車検では車体の高さがプラスマイナス4cm、幅はプラスマイナス2cmまでの許容範囲があります。
これを超えると車検の際に構造変更手続きが必要となり、手間が大幅に増えてしまいます。
前述したように、純正ハンドルとほぼ同じ高さや幅のコンチネンタルハンドルに交換すれば、車検時もそのまま合格でき、煩雑な手続きを避けることができます。
種類④:コンドルハンドル
特徴①:バーハンドルのままで前傾姿勢になる
コンドルハンドルは、バーハンドルでありながらセパレートハンドルのような形状を持つハンドルです。
構造としては、根元から中央部分までは、コンチネンタルハンドルのような形状で、そこから先は切断してセパレートハンドルを装着したような見た目となっています。
そのため、バーハンドルでありながら跨ると前傾姿勢になるはずです。
バーハンドルという特性上、セパレートハンドルほど低いポジションにはなりませんが、スポーティな雰囲気を味わうことができるでしょう。
特徴②:スポーツ走行がしやすい
ネイキッドタイプのバイクにこのハンドルを装着することで、セパレートハンドルのような特性を持つようになります。
前傾姿勢やハンドル角度は、セパレートハンドルほど極端ではありませんが、ネイキッドバイクに取り付けることで、セパレートハンドルに近い走行性能を体感できるでしょう。
特徴③:カフェレーサーカスタムに最適
コンドルハンドルはセパレートハンドルのような外観を持つため、ネイキッドタイプのバイクに装着することでスポーティな印象を演出できます。
SR400をはじめとするバイクのカフェレーサーカスタムで使われることが多いハンドルです。
種類⑤:アップハンドル
特徴①:走行姿勢が楽になる
アップハンドルは、コンチネンタルハンドルやノーマルのハンドルと比べて、高さがかなりあるハンドルです。
上体を起こしたリラックスした姿勢で余裕を持って走行できるため、長距離ツーリングに最適なハンドルだと言えるでしょう。
特徴②:アメリカンタイプのバイクに多く採用
ハンドルが高く、楽な姿勢で走行できるアップハンドルは、ハーレーやアメリカンタイプのバイクに多く採用されています。
最近のモンキーやダックスでもアップタイプのハンドルが採用されており、前かがみにならずに運転できます。
ネイキッドタイプのバイクでも、このハンドルに交換することで、かなり楽に走行することができるはずです。
特徴③:切り返しがしやすい
アップハンドルはハンドルの操作がしやすいのが特徴です。
セパレートハンドルと比べて、カーブでの切り返しがしやすくなっているからです。
バイクの取り回しも楽なので、自宅や駐輪場でのバイクの出し入れがスムーズにできるでしょう。
このように、アップハンドルは楽な姿勢での走行が可能で、アメリカンタイプのバイクで多く採用されていますが、ネイキッドタイプのバイクでも、このハンドルに交換するライダーが多く見られます。
車検時には高さや幅に規定があり、基準を超えると構造変更が必要になる場合があります。
また、スイッチボックスやブレーキマスターシリンダー、クラッチホルダーなどの延長が必要になる可能性もあります。
アップハンドルに交換する際は、このような点に注意して作業するようにしましょう。
種類⑥:ストレートハンドル
特徴①:曲がりがかなり少ないハンドル
ストレートハンドルは、名前の通り曲がりがほとんどない真っ直ぐなハンドルです。
純正ではあまり採用されていませんが、カスタムの世界では人気の高いハンドルです。
自転車のロードバイクではこのようなストレートハンドルが一般的ですが、バイクでは非常に珍しい存在だと言えるでしょう。
特徴②:軽量
このストレートハンドルは曲げる部分がないので、軽量化できます。
曲線部分がないということは、ハンドル幅をコンパクトに設定することができるということです。
ただし、軽量かつ幅が狭いという特徴により、重量のあるバイクでは取り回しが悪くなる場合があるため、注意が必要です。
特徴③:無骨なデザイン
ストレートハンドルは真っ直ぐでシンプルなその形状から飾り気がないように見えるのが特徴ですが、その無骨なデザインがかえって魅力となり、見た目重視のカスタムの世界では交換する人もいるという実情もあります。
最近では、アメリカンタイプのバイクにこのストレートハンドルが取り付けられることが多いです。
ちなみに、このハンドルは低いポジションになりがちですが、アメリカンタイプのバイクに取り付ける際は、ハンドルポストを長くすることで適切な高さを確保できます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はバイクのハンドルの種類や違い、そのメリットについて解説しました。
バイクのカスタムとして人気なハンドル交換はライダーの好みや体格、姿勢によって自由に変更することができます。
ところが、バイクのハンドル交換といっても、形や名前が違う様々なハンドルがあり、どのハンドルにしたらいいか迷ってしまうことがあります。
今回紹介したハンドルの名称、形、メリットなどを理解し、愛車に最適で、ご自身の好みに合ったハンドルを見つけてみてください。