バイクのオイルって自分で交換できる?やり方を教えます!
定期的な交換が必要なバイクのオイル。
愛車のメンテナンスの一環として、オイル交換に挑戦してみたい方も多いのではないでしょうか。
ですが、いざオイル交換に挑戦してみるとなると、必要な道具や手順が分からなくて尻込みしてしまうこともありますよね。
そこで今回は、バイクのオイル交換のやり方を解説します。
オイル交換に挑戦してみたい方は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
目次
自分でオイル交換をするときに必要なもの
ここでは、自分でオイル交換をするときに必要なものを紹介します。
工具
バイクのオイル交換には、いくつかの専用工具が必要です。
必要な工具を事前に準備しておくことで、スムーズで安全な作業が可能になります。
メガネレンチ
メガネレンチはオイルドレンボルトを緩めたり、締め付けたりするときに使います。
小さなサイズから揃ったセットがあると便利ですが高価なため、ドレンボルトのサイズに合うものだけを購入するのがオススメです。
適切な品質のメガネレンチは、ボルトにしっかりと食いつき、ボルト頭がなめるのを防ぐことができます。
高額品である必要はありませんが、あまりに安価なものは工具自体が破損したり、ボルトが上手く回らない場合があるため注意が必要です。
オイルフィルターレンチ
オイルフィルターの交換に必要なレンチです。
車種によってサイズが異なるので、オイルフィルターとレンチの適合を事前に確かめましょう。
なお、オイルフィルターがエンジン内部に収められているタイプの場合は、レンチは必要ありません。
ボックスレンチやラチェット
ボックスレンチやラチェットは、バイクのオイル交換で外装パーツを外すときや、オイルフィルターがエンジンの奥にあるタイプの車体で作業するときに活躍してくれます。
材料・部品
オイル交換では、新しいオイルはもちろん、フィルターやガスケットなどの部品も使います。
これらは消耗品のため、作業のたびに準備が必要になります。
エンジンオイル・オイルフィルター
エンジンオイルは、バイク用の適切な粘度のものを必要な量分用意しましょう。
オイルフィルターは、車種ごとに大きさや形状が異なるため、適合品を間違えないよう注意が必要です。
また、エンジン内部に収められるタイプのオイルフィルターの場合、フィルターカバーのOリングも再利用せずに新品に交換することで、オイル漏れを確実に防げます。
ドレンガスケット
オイルドレンボルトに使用されているワッシャーやガスケット、Oリング類は必ず新品を用意しましょう。
これらの部品を再利用するとオイル漏れの原因となるからです。そのため、毎回交換するようにしましょう。
廃油BOX
古いエンジンオイルを抜く際に、オイルを吸収させるためのアイテムです。
廃油BOXはオイル量に応じてサイズが異なるため、お使いのバイクのエンジンオイル量に適したサイズを選んで用意しましょう。
パーツクリーナー、ウエス、ゴム手袋、オイルジョッキ
素手でオイルに触れると手が汚れたり、他の部分にオイルが付着したりしてしまうため、ゴム手袋を着用して作業しましょう。
パーツクリーナーは、オイルドレンボルトの清掃や周辺のオイル汚れの除去に活躍し、ウエスと組み合わせて使うことでバイクを清潔に保ちながら作業を進められます。
オイルジョッキは、新しいエンジンオイルを注入する際に必要なアイテムです。
手順①:廃油BOXを置き、暖機運転をしてオイルを抜く
暖機運転をする
エンジンが冷えた状態でオイルを抜くと、粘度が高くオイルが流れにくくなってしまいます。
エンジンオイルの温度を上げることでサラサラになり、スムーズに排出できるようになります。
そのため事前に暖機運転を行いましょう。
ただし、エンジンを熱くしすぎると火傷の危険があるため、1〜2分程度のアイドリングに留めておくことが大切です。
フィラーキャップを緩めてからオイルドレンボルトを緩める
最初にオイル注入口のフィラーキャップを緩めましょう。
フィラーキャップが締まったままだと、オイルを排出した後に新しいオイルを注入できなくなってしまいます。
そのため、まずフィラーキャップを緩めてからドレンボルトを緩め、オイルを抜いていきます。
オイルは勢いよく流れ出すため、廃油BOXをしっかりと正しい位置にセットしておくことが重要です。
ちなみに、ドレンボルトは手で押さえながら少しずつ緩め、最後に素早く外すことで、オイルが手に付かずに綺麗に排出できます。
手順②:ドレンボルトに新品のワッシャーをつけ、締めこむ
新品のワッシャーをつける
ドレンボルトを外してオイルを抜いているときに、ドレンボルトの準備を進めましょう。
ドレンボルトから古いワッシャーやガスケットを取り外し、新品に交換します。
このとき、エンジン側の接触面にワッシャーがくっついてしまうことがあるので、目視で確認しましょう。
ワッシャーが2枚重なると、オイル漏れを起こすので古いガスケットは必ず除去することが大事です。
ドレンボルトを締め付ける
ワッシャーやガスケットを交換したら、ドレンボルトを締め付けていきます。
本来はトルクレンチを使用して指定トルクで締め付けるべきですが、手締めで作業する方も多いようです。
ワッシャーは適度に潰れることでオイルを密封しますが、潰し過ぎるとワッシャーが反ってしまったり、エンジン側のねじ山が破損したりする恐れがあるので、締め付け過ぎないように注意しましょう。
オイルフィルターをつける
オイルフィルターも交換する場合は、このタイミングで新品に交換しておきます。
フィルターにはOリングが付いていますが、こちらも潰し過ぎるとオイル漏れの可能性があるので、適度な力で締め付けることが大切です。
一般的には、ドレンボルトの半分程度の力で締め付けるのが目安とされています。
手順③:新品のオイルを入れ、オイルキャップを閉める
新品のオイルを入れる
新品のオイルを入れていきます。オイルジョッキを使って、規定量より少し少なめに入れることがポイントです。
少なめにしておくことで、オイル量が不足していれば追加注入するだけで済むため作業が楽になります。
逆に、規定量より多く入れすぎると、ドレンボルトを緩めて余分なオイルを排出する手間がかかってしまうため、慎重に作業しましょう。
フィラーキャップを締め付ける
オイルを入れたら必ずフィラーキャップを締めましょう。
フィラーキャップを付け忘れたままエンジンをかけると、エンジン内のオイルが勢いよく吹き出してしまいます。
その結果、マフラーや外装パーツ、シートなど広範囲にオイルが飛散し、清掃に相当な手間がかかってしまうため、十分注意してください。
手順④:オイル量を確認する
オイル量を確認する
フィラーキャップを締めたら、エンジンをかける前に今どのくらいの量が入っているのか点検窓やゲージでオイル量を確認しましょう。
点検窓やゲージの中央付近にオイルレベルがあれば適量です。
この点検窓やゲージは、バイクをサイドスタンドで立てた状態ではなく、車体を真っ直ぐに立てた状態でチェックする必要があります。
エンジンをかけて2~3分アイドリング運転をさせる
エンジンオイルを入れたら、エンジンをかけてエンジン内にオイルを循環させていきましょう。
2〜3分程度アイドリング運転をした後、エンジンを停止して少し待ちます。
その後、点検窓やゲージでオイル量を確認すると、先ほどより減っているはずです。
これは、オイルフィルターやエンジン各部にオイルが循環して充満するためです。
オイルを追加して調整する
エンジンオイルを適量まで追加し、バイクを真っ直ぐに立てて点検窓やゲージで再度確認しましょう。
オイルレベルが適正範囲内に収まったら、オイル交換の完了です。
周辺の清掃・締め付け確認
オイル交換の作業中にも清掃を行いますが、全工程が完了した後にも改めて確認を行いましょう。
外装パーツはもちろん、マフラーやエキゾーストパイプにオイルが付着したままだと、走行時にオイルが燃えて煙が発生し、嫌な臭いの原因となります。
付着したオイルは完全に清掃して綺麗な状態にしておくことが大切です。
また、オイルドレンボルトやフィルター、フィラーキャップがしっかりと締まっているかも含めて最終確認しておきましょう。
番外:廃油の処理はしっかり行おう
ここでは、廃油の処理方法について解説します。
廃油の処理
廃油の処理は、確実に行いましょう。
廃油BOXや専用袋に新聞紙などを詰めて、オイルをしっかりと吸収させて処理します。
料理用の油を固める凝固剤を使用する方もいるようですが、完全に固まらない場合は回収を断られることもあります。
液体オイルのままでは処分できないため、必ず廃油BOXを使用してオイルを完全に吸収させることが重要です。
廃油の処理は自治体のルールに従う
廃油BOXにも記載されていることが多いですが、廃油の処分は各自治体の定めるルールに従ってゴミ出しを行いましょう。
適切に封をすれば家庭ゴミとして扱う自治体もあれば、清掃工場への直接持ち込みが必要な自治体など、処分方法は地域によって大きく異なります。
廃油は環境汚染の原因となるため、適切な処理が不可欠です。
処分方法で迷った場合は、必ず各自治体の指示に従って適切に処分するよう徹底しましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、バイクのエンジンオイル交換を自分で行う方法について解説しました。
バイクに乗っていると、定期的なエンジンオイル交換は欠かせないメンテナンスです。
愛車のメンテナンスの第一歩として、オイル交換に挑戦してみたい人は多いでしょう。
しかし、何から準備すれば良いのか、使用済みオイルをどう処理すれば良いのか分からず迷うこともあります。
今回解説したエンジンオイル交換に必要な工具や手順、廃油の適切な処理方法を参考に、愛車の定期的なエンジンオイル交換にぜひ挑戦してみてください。