この記事では、ゲルザブの効果やメリット・デメリット、種類と選び方について詳しく紹介していきます。
ぜひ、あなたにぴったりのゲルザブを選ぶヒントにしてみてください。
バイクのゲルザブとは?
バイクで長距離ツーリングに出かけるとき、多くのライダーが悩まされるのが「お尻の痛み」です。
せっかくの楽しいツーリングが苦痛に変わってしまうことも少なくありません。
そんな悩みを解決してくれるのが「ゲルザブ」です。
シートの上に敷いたり、シート内部に埋め込んだりして使えるクッションで、ライディングの快適性を大幅に向上させてくれる画期的なアイテムです。
ゲルザブの実際の効果・メリット①:お尻の痛みが軽減される
バイクシートの硬さや形状は車種によって異なりますが、多くのライダーが1時間程度または100km程度の走行でお尻の痛みを感じ始めます。
初期段階では軽い違和感程度ですが、症状が悪化するとシートから腰を浮かせたり、座る位置をずらしたりしなければ我慢できないレベルになってきます。
しかし、ゲルザブを使用することで、従来なら1時間程度で痛みを感じていた状況が、2〜3時間、場合によってはそれ以上の時間でも快適に走行できるようになります。
痛みが軽減されることで、ツーリングに集中でき、ストレスのない快適にツーリングできるようになるでしょう。
ゲルザブの実際の効果・メリット②:振動の吸収・緩和
バイクは、四輪車と比べて路面からの衝撃や振動が直接ライダーの身体に伝わりやすい構造になっています。
さらに、エンジンが身体に近い位置にあるため、エンジン振動も加わります。
この振動がシートを通じてお尻に伝わることで、痛みが増幅されてしまうという訳です。
もし、ゲルザブを使用すれば、この振動や衝撃を効果的に吸収し、お尻への負担を大幅に軽減できるでしょう。
ゲルザブの実際の効果・メリット③:姿勢を保持してくれる
ゲルザブでお尻の圧力を分散させることができるので、痛みを避けようとして無意識に体勢を変えるために動くことが少なくなります。
また、シート高が少し上がることで、体が自然に立ち気味の姿勢となり、結果として安定感が向上する効果も期待できます。
座面とのフィット感も向上するため、理想的なライディングポジションを長時間維持できるようになるはずです。
ゲルザブの実際の効果・メリット④:中に埋め込み可能なのでスマートな見た目
ゲルザブには様々なサイズが用意されており、シート面積や形状に合わせて選ぶことができます。
シート上に取り付けるタイプもありますが、バイクのシルエットを損ないたくないライダーの方もいるでしょう。
そんな方には、シート内埋め込み式がオススメです。
シート表皮を一度剥がしてゲルザブを埋め込み、再度表皮を装着することで、外観を損なうことなくスッキリとして目立ちません。
このように、ゲルザブは長距離ツーリングの心強い味方です。
疲労軽減と振動吸収により、今まで以上に快適で楽しいライディングを実現してくれることでしょう。
ゲルザブの種類と選び方
ここでは、ゲルザブの種類と選び方を紹介します。
ゲルザブR
ゲルザブRは汎用的な巻きつけタイプです。
大きさは標準的で丸みのあるラウンド形状になっているのでネイキッドバイクやツアラー、スクーターなど幅広いバイクに最適です。
浮き上がりを抑えた形状になっているので、複雑な形状のバイクやタンデムシートにも使うことができます。
- 商品名:ゲルザブR
- 価格:税込11,880円
ゲルザブD
ゲルザブDもゲルザブRと同様に汎用タイプですが、こちらはオフロードタイプのバイクシート用に前後に長い形状になっています。
そのため、トレールタイプのシートやレーサーのようなフラットシートのオフロードバイクにオススメです。
オフロードバイクは一般的にシートが硬めに設定されていることが多いため、ゲルザブRと比較してジェル量を30%増量し、より高いクッション性を実現しています。
- 商品名:ゲルザブD
- 価格:税込13,200円
ゲルザブS・SS
シート内埋め込み式で、最もスマートな見た目を実現できるタイプです。
シートの表皮を剥がしてジェルシートを内部に埋め込むため、外観を損なうことなく快適性を向上させられます。
ただし、シートの表皮を剥がす必要があるので難易度は高めです。
バイクの見栄えを良くしたい人やシートの形を変えたくない人、コストや手間がかかってもいいという人にオススメします。
ちなみに、SとSSはサイズ違いで、シートの大きさに応じて選択できます。
- 商品名:ゲルザブS・SS
- 価格:税込8,800円(ゲルザブS)、税込8,250円(ゲルザブSS)
ゲルザブC
ゲルザブCは、車種専用のゲルザブシートでシートを完全に覆うタイプです。
シート全体を覆うことができるようになっており、紐やバンドにより簡単に着脱できます。
純正シートの形状を損なわず自然な仕上がりを実現し、車種によってはカラーバリエーションも選択可能です。
現在、ホンダ・レブル1100とカブシリーズのラインナップが用意されています。
- 商品名:ゲルザブC
- カラー:ブラック、タン、レッド(カブシリーズのみ)
- 価格:税込13,200円(レブル1100)、税込11,880円(カブシリーズ)
ゲルザブの注意点・デメリット
ここでは、ゲルザブの注意点やデメリットを紹介します。
足つきが悪くなる
ゲルザブは既存のシートの上を覆って使うので、シートの高さが上がってしまいます。
近年のバイクのシート高は125ccでも800mm近い車種があり、小柄な人にとっては足つきが懸念点となるでしょう。
そもそも足つき性が悪い状況で、ゲルザブを装着するとさらに悪化し、停車時のバランス確保が困難になる可能性があります。
特に小柄なライダーの方は、安全性の観点から慎重に検討しましょう。
蒸れたり熱がこもりやすい
ゲルザブはシートのような生地なので通気性が悪く、熱がこもりやすいです。
夏場のツーリングでは、お尻に熱を感じたり、汗をかいて蒸れてしまうことがあります。
着脱の手間がかかる
ゲルザブはシート上から被せて使います。
作業は難しくありませんが、シートの取り外しと固定作業が必要で、急いでいる時には手間に感じられるかもしれません。
特に、シートの中に埋め込むタイプでは、シートの表皮を剥がして中に入れ込む手間や工具の準備が必要で、かなりの手間や技術が必要です。
DIY経験の少ないライダーには難易度の高い作業となるでしょう。
お尻の痛みは完全に消えない可能性がある
ゲルザブは、ツーリング中のお尻の痛みを和らげる効果がありますが、必ずしも痛みがゼロになるとは限りません。
「痛みが消える」「何時間でも走行できる」というレビューに対して、過度な期待は避け、あくまで痛みを和らげる補助アイテムとして捉えておきましょう。
エアホークとの違い
ゲルザブと同様にライディング快適性を向上させるアイテムとして、エアホークがあります。
両者の主な違いを比較してみましょう。
違い①:構造
ゲルザブは特殊なジェル素材を封入した構造で、優れたクッション性と振動吸収性を実現しています。
ジェル素材の特性により、体重や振動に応じて柔軟に変形し、圧力を分散します。
一方、エアホークは複数の気室を持つエアクッション方式を採用しています。
内部の空気量を調整することで、硬さやクッション性を自由に変更できる仕組みです。
違い②:調整ができるかどうか
ゲルザブはジェル素材が中に封入されていますが、硬さやフィーリングは調整できません。
体型や好みに合わない場合でも、そのまま使用するか交換するしか選択肢が無いということです。
一方、エアホークは空気圧の変更ができるので、自分の体重や乗り方に合わせたフィーリングに調整することができます。
違い③:厚みや、見た目
ゲルザブは薄くスタイリッシュなデザインなので、シートの上から覆うタイプでもそこまで目立つことはありません。
シートの中に入れるタイプはさらに薄くなっているので見た目では全く分からない状態になります。
しかし、エアホークには厚みがあり、装着しているのが一目で分かる見た目です。
クッション性を重視した結果として、「快適性アイテムを使用している」ことが外観からも明確に分かる仕上がりになります。
このように、両製品ともに快適性向上という同じ目的を持ちながら、アプローチ方法や特徴が大きく異なります。
カスタマイズ性を重視するならエアホーク、見た目の美しさを重視するならゲルザブといった選択基準で検討すると良いでしょう。
おすすめのゲルザブ製品
ここでは、オススメのゲルザブ製品を紹介します。
短距離ツーリング中心・見た目重視の人:ゲルザブS・SS
短距離のツーリングや見た目重視の人にはゲルザブS・SSがオススメです。
埋め込み型なのでシートの外観が変わらずに足つきへの影響も最小限に抑えられます。
普段は街乗りが多く、たまにツーリングをする人にオススメの商品です。
オフロード・細いシートのバイクに乗っている人:ゲルザブD
幅が細めのゲルザブDは細いシートの形状にフィットしやすくなっています。
オフロードバイクや幅の細いシートを持つ車種には最適です。
通常のゲルザブと比較してジェル量が30%増量されているため、悪路走行時の振動吸収性に優れ、オフロードライディングの過酷な環境でも効果を発揮します。
長距離ツーリング・お尻の痛みを軽減したい人:ゲルザブR
ゲルザブRは汎用のゲルザブでしっかりしたクッション性があり、防水性と厚みのバランスも比較的優れているので、ネイキッド、ツアラー、スクーターなど幅広い種類のバイクでも使いやすい汎用タイプです。
特定の車種に乗っている人:ゲルザブC
ゲルザブCは車種専用のものでレブル1100やカブシリーズに対応する専用品のモデルです。
シートの上部分だけを覆うのではなく、全体を覆うことができます。
そのため、外観を気にする人にオススメです。
また、カブシリーズではカラーバリエーションがあり、愛車のイメージチェンジも同時に楽しめます。
対象車種のオーナーには、有力な選択肢となるでしょう
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はゲルザブの特徴や、バイクの種類・使い方に合わせたオススメ製品を紹介しました。
ツーリングにおいて、体の疲労は楽しさを大きく損なう要因となり、特にお尻の痛みは多くのライダーが経験する共通の悩みです。
ゲルザブは特殊なジェル素材により、ツーリング中の痛みや疲労を効果的に軽減してくれる優れたアイテムです。
いくつものタイプが用意されており、シート形状や使用目的に応じて最適な製品を選択できます。
ただし、足つき性の悪化や夏場の蒸れ、完全な痛み解消は保証されないといったデメリットも理解しておく必要があります。
また、エアホークのような代替製品との違いも把握した上で、自分のライディングスタイルに最も適した選択をすることが重要です。
今回ご紹介したメリット・デメリット、各製品の特徴を参考にして、より快適にツーリングできるようになりましょう。