冬のツーリングは、澄んだ空気と美しい景色を楽しめる魅力的な季節ですが、同時に厳しい寒さとの戦いでもあります。
普段のジャケットやオールシーズンジャケットでは寒さを完全に防ぎきれず、体が冷えてライディングに集中できないこともあるでしょう。
そんなときに欠かせないのが、冬専用の「防寒ジャケット」です。
この記事では、防寒ジャケットと普通のジャケットの違いや選び方のポイント、さらにオススメモデルまでまとめて紹介します。
冬でも快適に走りたいライダー必見です。
目次
防寒ジャケットと普通のジャケットの違い
ここでは、防寒ジャケットと普通のジャケットの違いについて解説します。
違い①:防風・保温
冬用の防寒ジャケットは、風の侵入を徹底的に防ぐ構造が施されています。
前立て(前側のボタンやファスナーの所)の二重構造や裾部分からの風の侵入を防ぐストームガード、裾を絞って調節できるドローコード、袖口タブなど冬の寒い冷気を遮断する様々な工夫が取り入れられています。
また、中綿や断熱素材を使って体温を逃がさないような設計がされており、冬のライディング時の体の冷えを防ぐことができます。
一方、夏用ジャケットはメッシュ生地が多く、オールシーズンジャケットは春〜秋から軽い冬までの使用を想定しており、防風や保温性能は控えめになっています。
違い②:構造・裁断方法
防寒ジャケットは、ライディング時に合わせた立体裁断で作られることが多いです。
バイクに乗っているときの姿勢でも無理がないような作りになっているので、運転中でも無理なく体を動かすことができます。
また、プロテクターはオールシーズンジャケットにも装備されていますが、防寒ジャケットにはCE規格や独自の安全基準で開発されたプロテクターが装備されていることが多いです。
違い③:汎用性と専用性
夏用ジャケットやオールシーズンジャケットはデザインが重視され、普段着風になっていたり、街中でも着られるような兼用デザインになっていたりすることが多く、見た目のバリエーションが豊富です。
防寒ジャケットは、冬に特化した設計なので重装備になっており、明らかにバイク乗りとわかる外観になってしまうのは人によってはデメリットに感じるかもしれません。
しかし、寒さが厳しい冬でも快適性や安全性を高いレベルでキープできます。
このように、防寒ジャケットは風を遮り、体温を保ちながら安全性を確保することが前提となっており、普通のジャケットやオールシーズンジャケットとは根本的に異なる製品です。
バイク用防寒アイテムの選び方
ここでは、バイク用の防寒アイテムの選び方を紹介します。
防風・密閉性
走行中に冷たい走行風をジャケット内に入れないことが重要です。
隙間から入り込む風で体温が一気に下がってしまうため、前立ての二重構造や襟、袖や裾がしっかりと閉めることができ、密閉できる機能は必須です。
また、バイクの走行中には急な雨や雪に見舞われてしまうこともあるので、撥水性や防水性もあると、いざという時に助かります。
保温性・断熱素材
防風性と同様に重要なのが保温性能です。
中綿や断熱層の素材の質と量が、体温維持能力を左右します。
暖かさの持続力は、裏地の中綿や断熱素材で決まります。
ダウン、化繊綿、サーモライトなど、素材によって保温力と重量のバランスが異なるため、使用環境やお好みに応じて選択してください。
透湿性
冬のジャケットは意外と汗をかいてしまうことが多いので、その熱や湿気を逃がす機能が必須です。
外からの雨や湿気を遮断し、中の湿気を外に逃がす透湿フィルムなどの透湿性能があるかどうかを選定基準にしましょう。
プロテクター
バイクに乗っている以上、転倒してしまう危険性があります。
そのような場合に備えてプロテクターが装備されているものを選択しましょう。
肩・肘・背中にCE規格や同等のプロテクターが装備されているか確認し、防寒対策をしながらも安全を優先しましょう。
動きやすさ
冬は夏よりも重装備になってしまうので、動きにくくなることがあります。
肩などの可動部にストレッチ素材などが使われていれば、ライディング姿勢でも自由に体を動かせるので、長時間走行での疲労を軽減できます。
調整機構
袖、裾、ウエストに調整機構があると、気温や体感に応じて密閉度を変更できます。
寒い時はタイトに絞って防風効果を最大化し、比較的暖かい時は緩めて蒸れを防ぐことで、快適性を維持できます。
バイクの防寒ジャケットを選ぶポイント
ここでは、バイク用の防寒ジャケットを選ぶポイントを紹介します。
ポイント①:素材
冬の防寒ジャケットには素材に気を付けましょう。
中綿や断熱素材の種類(ダウン、化繊綿、プリマロフトなど)によって暖かさや軽さが変わります。
さらに透湿フィルムなどが使われているかで、蒸れにくさも決まります。
ポイント②:機能面
ジャケットには機能面が充実しているかどうかも重要です。
袖口や裾の絞り機構、前立ての二重構造など、防風性を高める工夫があるかをチェックしましょう。
急な雨や雪に対応できる撥水・防水性や、動きやすさをサポートする立体裁断があれば快適性につながります。
ポイント③:プロテクターの有無
肩・肘・背中にCE規格や同等のプロテクターが入っているかを確認しましょう。
冬のジャケットには夏やオールシーズンジャケットとは違って、よりしっかりとしたプロテクターが装着されているものが多いです。
しかし、デザイン性を重視したものには装着されていないこともあります。
転倒時の安全性に直結するため、防寒性能と同じくらい重要なポイントなので、プロテクターの有無をしっかりと確認しましょう。
おすすめの防寒ジャケット
ここでは、オススメのジャケットを紹介します。
重装備型:POWERAGE FURライダース
オススメポイント
POWERAGEのFURライダースは、高い防風性能のトリプルフラップ構造です。
動きやすい脱着式インナーやストレッチ、立体構造により高い運動性能を実現しています。
肘のプロテクターのズレ防止のベルトや、ずり上がりを防止する裾ファスナーなど便利な機能が豊富です。
襟のファーは脱着可能なので、季節や天候に合わせて着用するかどうか選択できるのも嬉しいポイントです。
POWERAGEについて
山梨県に本社を置くPOWERAGEはバイクウェアメーカーです。
デザインと機能性、安全性を重視した設計、防水モデル、バイクに乗っても降りてもカッコ良くいられるプロポーションを意識したモデルを展開しています。
- 商品名:POWERAGE FURライダース
- カラー:ブラック、オリーブ、ヘリンボーングレー、オールブラック、ネイビー
- サイズ:M、L、XL、XXL(メンズ)
WM、WL(レディース) - 価格:税込36,080円
- 公式ホームページ:サイトはこちら
オススメポイント
RSタイチのオールシーズンパーカは、保温性と着心地に優れたソフトシェル素材が使われています。
着脱式のインナージャケットもあるので、冬でも着用することができるのは嬉しいポイントです。
また、脇下にはベンチレーションが装備されているので、熱気を逃がすことができます。
カジュアルなデザインでありながら、肩や肘にはCE2規格のプロテクターも装備されています。
RSタイチについて
大阪にあるRSタイチは、ライダー用のアパレルやプロテクター、グローブ、ブーツなど安全性や快適性を両立させた製品を数多く開発・生産をしています。
RSタイチは「ライダーが安心して乗れる装備を提供する」理念を掲げており、プロテクター性能、素材選定、通気性、快適な着用感などの全ての要素のバランスを重視した製品開発を行っています。
- 商品名:RSタイチ ソフトシェルオールシーズンパーカ
- カラー:アイボリーチャコール、コミックグレー、オパールグリーン、ブラック、
チャコールブラック、ダークカーキ、スラッシュブラック - サイズ:S、M、L、XL、XXL、3XL、4XL(メンズ)
WS、WM、WL、WXL(レディース) - 価格:税込36,080円
- 公式ホームページ:サイトはこちら
バランス重視型:ラフ&ロード プリマロフトウィンタージャケット
オススメポイント
ラフ&ロードのプリマロフトウィンタージャケットは、街乗りや通勤兼用でも使いやすいジャケットです。
アメリカ空軍のフライトジャケットとして採用されたN-3Bジャケットをアウターに、軽量、保温性能などの優れた機能を備えたプリマロフトインナージャケットをインサートしたジャケットです。
防風透湿、超防寒仕様ですが、インナージャケットを取り外し、ベンチレーションを解放することによって、オールシーズン対応ジャケットとしても使用できます。
ラフ&ロードについて
ラフ&ロードは、神奈川県横浜市に本社を置くバイク用品メーカーです。
ライダー向けのアパレルやアクセサリーを中心に展開しています。
ラフ&ロードは常にライダーと同じ目線に立ち、確かなものづくりと情報発信で多くのライダーから支持を集めています。
- 商品名:ラフ&ロード プリマロフトウィンタージャケット
- カラー:カーキ、ブラック、ダークオリーブ、ヘリンボーンチャコール
- サイズ:M、L、LL、XL(メンズ)
WM、WL(レディース) - 価格:税込39,600円
- 公式ホームページ:サイトはこちら
冬のバイクに向けた装備とは?
ここでは、冬のジャケット装備のチェックリストをまとめました。
冬に必要なアイテムをここで一気に確認しておきましょう。
冬装備チェックリスト
・防寒ジャケット:(今回紹介した内容)
・重ね着インナージャケット:脱着可能式や中綿インナー
・電熱グローブ、インナージャケット、ベスト:バッテリータイプかバイク給電タイプ
・防寒パンツ、グローブ:裏起毛、指先の防風・保温
・ネックウォーマー・フェイスガード:顔面、首周りの防風・防寒
・グリップヒーター・ハンドルガード:指先の冷え対策
・冬用シューズ:防風・防寒・足首まで包む安全設計
このリストを出発前に見直せば、忘れ物を防ぐこともできると思います。
ぜひ、活用してみてください。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は冬のライディングジャケットの機能やオススメの商品を紹介しました。
防寒ジャケットは普通のジャケットと比べて防風遮断性能、保温と透湿のバランス、安全性、フィット感が優れています。
購入する際もこの点を踏まえて選びましょう。
今回紹介した防寒ジャケット機能やチェックリストを参考にして、防寒対策をきっちり固めて冬でも快適なツーリングができるようにしましょう。