バイクに乗るときに欠かせないのが「ヘルメット」です。

オートバイもバイクも同じ二輪車であり、ヘルメットの選び方に違いはありません。

安全性を最優先としつつ、快適性やデザインも重要な選択基準となります。

この記事では、ヘルメット選びの重要なポイントや、おすすめの人気メーカー・モデルを分かりやすく紹介していきます。

購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

オートバイヘルメットの選び方

購入前にチェックするポイント

用途を考える

まずは、バイクにどのような用途で乗るかを考えましょう。

通勤や街乗りが中心なら、着脱が手軽で開放感のあるジェットヘルメットが適しています。

ツーリングや高速走行が中心であれば、風圧保護、防風性、静粛性に優れたシールド付きフルフェイスヘルメットが有用です。

オフロードバイクには、視野が広く泥除け効果のある長めのバイザー付きモデルがおすすめです。

125cc以上のバイクに乗る場合は、安全規格を取得しているヘルメットを選びましょう。

サイズ・被り心地

ヘルメットのサイズ選びは安全性に直結する重要な要素です。

まずは自分に最適なサイズを知ることから始めましょう。

額の最も張り出した部分から後頭部を通ってぐるりと一周、メジャーで頭囲を測定します。

例えば頭囲が59cmであれば、その数値を各メーカーのサイズ表に照らし合わせて適切なサイズを確認してください。

あご紐もしっかりと結び、締まり具合や窮屈感、ズレがないかをチェックしましょう。

安全規格の確認

ヘルメットには安全規格が必要です。

PSCマークとSGマークが一緒になったシールが表面か内側に貼られています。

PSCマークは、国内で乗車用ヘルメットとして販売するための必須のマークです。

SGマークは、製品の欠陥があったときに賠償制度が適用される安心のマークです。

これらのマークに加えて、ヘルメットメーカーごとにJISマークやスネル規格、ECE規格など、複数の規格をクリアしているヘルメットかどうかもチェックしましょう。

機能

ヘルメットには様々な機能があります。

インナーシールドやベンチレーションシステム、あご紐の形式によって選択肢が広がります。

自分に合うヘルメットの機能を探しましょう。

購入後のセルフチェック

使用しながら都度確認する

ヘルメット購入後は、定期的な状態確認が重要です。

内装パーツのへたりや劣化がないか、保管状況は適切か、耐用年数を大幅に超えていないか、シールドの開閉や各機能に問題がないかといった要素を確認しながら使用してください。

日常的なメンテナンスにより、ヘルメットの性能を長く維持できます。

買い替えのタイミング

一般的に、ヘルメットの使用期限の目安は製造から3年程度です。

製造から3年経過した頃に、内装や帽体の劣化が見られたり、色あせが目立ってきたりということがあれば、新品のヘルメットへの交換を検討するタイミングです。

丁寧に使用していれば、内装パーツを交換し、さらに使用できる場合もありますが、3年を一つの目安として考えてください。

また、事故や転倒などでヘルメットに強い衝撃が加わった場合はヘルメットの買い替えをおすすめします。

外見上の損傷が目に見えなくても、衝撃吸収ライナーが損傷している可能性があるためです。

オートバイヘルメットの種類

ヘルメットには用途や安全性レベルに応じて複数のタイプがあります。

それぞれの特徴を理解して選びましょう。

ここでは、ヘルメットの種類を紹介します。

フルフェイスヘルメット

フルフェイスヘルメットは顔全体を覆い、あご、頬、側頭部や後頭部までしっかりと保護できるヘルメットです。

防風、防雨性能に優れ、虫や飛び石などの飛来物から顔を守り、風切り音も低減します。

安全性が最も高く、スポーツバイクや高速走行、安全重視のライダーにおすすめです。

ジェットヘルメット

ジェットタイプは前側がオープン構造になっています。

あご部分が解放されているので圧迫感がなく視界も広くなっていて、被りやすいのが特徴です。

顔の下部分は露出してしまうので、フルフェイスヘルメットよりは安全性が落ちます。

街乗りやスクーター、小排気量車のライダーにおすすめです。

システムヘルメット

フルフェイスのあご部分が跳ね上げられる構造で、フルフェイスの安全性とジェットヘルメットの開放感を両立しています。

しかし、その構造上、価格が高く重量が重くなりがちというデメリットがあります。

ツーリングで休憩が多い方や、安全性と快適性の両方を求めている方におすすめです。

オフロードヘルメット

オフロードヘルメットは、オフロードの走行を想定しており、大きなバイザーとゴーグルがつけられる構造になっているのが特徴です。

通気性と軽量性に優れたモデルが多く、オフロードバイクや、アドベンチャーバイクに乗る方に適しています。

ハーフヘルメット(半キャップ)

耳から上の頭部のみを保護する最も簡素な構造です。

軽量で着脱が容易ですが、安全性は最も低いタイプです。

原付スクーターや短距離の街乗りに限定して使用する方向けですが、安全面での妥協が大きいことを理解して選択してください。

オートバイ ヘルメット おすすめ人気メーカー

ここでは、信頼できるヘルメットメーカーの特徴と、それぞれに適したライダー像を紹介します。

アライ

特徴

創業以来の伝統を持つ日本の老舗ヘルメットメーカーです。

手作業にもこだわり、帽体のフォルムが丸く滑らかで、「衝撃をかわす」設計思想をもっています。

メリット

安全性能が非常に高く、フルフェイスヘルメットは世界最高水準のスネル規格を取得しています。

レース用に対応しているモデルもあり、信頼性は抜群です。

デメリット

価格が高めで、7〜8万円近くするモデルもあります。

また、デザインは安全性重視のため、派手さを求める方には地味に感じられることがあります。

おすすめの人

安全性を最優先する方、レースや走行会に参加する方に最適です。

ショウエイ

特徴

ショウエイは世界的にもトップシェアを誇るメーカーです。

安全性、快適性、品質、デザイン性に優れている、ハイレベルな設計がなされています。

メリット

快適な設計、風切り音の低減、高度なフィッティングサービスにより、理想的な被り心地を実現できます。

長距離走行での疲労軽減にも優れています。

デメリット

アライと同様に価格は高めです。

頭の形状やサイズによってフィット感が変わるため、必ず試着が必要です。

また、人気が高いため、品切れやバックオーダーになることがあります。

おすすめの人

長期使用を前提とした信頼性の高いヘルメットを求める方、ベンチレーションやインナーバイザーなどの快適装備で走行したい方におすすめです。

OGK Kabuto

特徴

日本メーカーでありながら、コストパフォーマンスに優れたモデルが多く、初めてのヘルメット購入で選ばれることが多いメーカーです。

メリット

安全性と機能性を備えながら価格が比較的抑えられており、初心者でも購入しやすい価格帯です。

国産品質を手頃な価格で手に入れられます。

デメリット

アライやショウエイと比較すると、高級感や質感でやや劣る面があります。

モデルによって細かい仕様差があるため、購入時の確認は怠らないようにしましょう。

おすすめの人

初めて本格的なヘルメットを選ぶ方、予算を抑えつつ安全性を確保したい方、日常使いや街乗り中心の方におすすめです。

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フルフェイスヘルメット

アライ アストロGX

アライのアストロGXは、安全性と快適性を高いレベルで両立したフルフェイスヘルメットです。

外殻には独自のPB-cLc2(複合積層構造)を採用しており、優れた剛性と衝撃分散性能を実現しています。

また、アライ独自のVAS(バリアブル・アクシス・システム)シールドにより、広い視界と高い安全性を両立している点も魅力です。

通気性にも優れており、あご部分や頭頂部、後部に配置されたエアベンチレーションが効果的に熱を逃がします。

長時間のツーリングでもムレにくく、快適に走行することができます。

内装にはフェイシャル・コンツァー・システム(FCS)や調整可能なピールアウェイパッドを採用し、頭の形に合わせてフィット感を調整できる設計になっています。

安全面では、国内のJIS規格とSNELL規格、欧州のECE22-06にも対応しており、信頼性の高い構造です。

ツーリングにも街乗りにも使えるオールラウンドモデルで、しっかりとした安全性と快適性の両方を求めるライダーにおすすめです。

ジェットヘルメット

アライ VZ-RAM

アライのVZ-RAMは、開放感と安全性を兼ね備えたジェットヘルメットです。

外殻には高強度のPB-cLc2構造を採用し、軽さと丈夫さを両立しています。

独自のVAS-Zシールドシステムにより、広い視界と衝撃時の滑らかな防御性能を実現しています。

抗菌・防臭仕様の内装や優れたベンチレーションで、長時間のツーリングでも快適に過ごせるでしょう。

SNELL・JIS規格にも対応した安心設計です。

ショウエイ J-Cruise4

ショウエイのJ-Cruise 4は、開放感と快適性を兼ね備えたツーリング向けジェットヘルメットです。

光学精度の高いCJ-2シールドと、レバーひとつで切り替えできるインナーサンバイザーを搭載し、天候や光の変化にもスムーズに対応できます。

風洞実験に基づくベンチレーション構造で、長時間の走行でもムレにくく静粛性も抜群です。

吸湿速乾素材の内装やメガネ対応設計で、快適性を実現しています。

OGK Kabuto EXCEED-2

OGK KabutoのEXCEED-2は、軽快なオープンフェイスですが、機能装備が充実したモデルです。

新設計のSAJ-3シールドにより風の巻き込みを抑え、UV/IRカット機能付きポリカーボネート素材で太陽光による熱上昇も軽減します。

また、内装には抗菌加工を施し、着脱・洗濯可能な仕様です。

さらに、インカムスピーカー対応スペースやメガネ対応チークパッドを採用し、快適性にもこだわっています。

2シェル・5サイズ展開でフィット感にも優れ、街乗りからツーリングまで幅広く活躍するヘルメットです。

システムヘルメット

ショウエイ NEOTEC-3

ショウエイのNEOTEC-3は、顎部分を開閉できるシステムタイプのヘルメットで、ツーリング派ライダーに人気のモデルです。

フルフェイスの高い安全性と、ジェットのような開放感をワンタッチで切り替えられるのが特徴です。

新設計のシールドと高効率ベンチレーションにより、風切り音を抑えながら快適な空気の流れを実現しています。

内蔵のインナーサンバイザーはレバー操作で瞬時に出し入れでき、日差しやトンネル走行にも柔軟に対応できるでしょう。

さらに、インカム内蔵スペースや吸湿速乾素材の内装など、長距離でも快適に過ごせる工夫が施されています。

高い静粛性と操作性を両立したNEOTEC-3は、ロングツーリングを快適に楽しみたいライダーにおすすめです。

Kabuto RYUKI

OGK KabutoのRYUKIは、フルフェイスの安全性とジェットの開放感を両立したシステムヘルメットです。

あご部分を片手でスムーズに開閉できるので、信号待ちや休憩時にもストレスなく使えます。

軽量な複合素材シェルを採用し、首への負担を軽減。

インナーサンシェード付きで、日差しの強い日でも視界を快適に保てます。

さらに、効率的に風を取り込むベンチレーション構造により、蒸れにくく長時間の走行も快適です。

豊富なカラーバリエーションとスタイリッシュなデザインも魅力で、ツーリングや街乗りのどちらにもおすすめの万能モデルです。

オフロードヘルメット

アライ V-CROSS4

ライのV-CROSS4は、オフロード走行に特化した高性能ヘルメットです。

耐久性と軽量性を両立したPB-cLc2構造のシェルを採用し、激しい走行でもしっかりと頭部を守ります。

前傾姿勢でも視界が広く保てるよう設計されており、林道やモトクロスなどの本格的なライディングに最適です。

強力なベンチレーションシステムが効率的に熱を排出し、汗をかいてもムレにくいので長時間の走行でも強力な味方となってくれるでしょう。

過酷な環境下でも安全性と快適性を両立するV-CROSS4は、走りを本気で楽しみたいオフロードライダーにおすすめです。

ショウエイ VFX

ショウエイのVFXは、モトクロスやエンデューロなど、オフロードシーンでの使用を想定して設計されたヘルメットです。

軽量で剛性の高いAIM+(アドバンスド・インテグレーテッド・マトリックスプラス)構造を採用し、転倒時の衝撃を効果的に分散します。

新開発の内装システムM.E.D.S.(モーション・エナジー・ディストリビューション・システム)により、衝撃エネルギーを吸収・分散し、首への負担を軽減します。

さらに、広いアイポート設計でゴーグル装着時の視界も確保されているのも特徴です。

通気性能にも優れ、強力なベンチレーションがライダーの熱を効率的に排出します。

プロ仕様の安全性と快適性を兼ね備えたVFXは、本格的なオフロードライダーにおすすめの一品です。

ハーフヘルメット

TNK ハーフヘルメット

TNKのハーフヘルメットは、気軽に使える軽量タイプのヘルメットです。

頭部をすっぽり覆わず、開放感があるため、原付やスクーターでの街乗りにぴったりです。

モデルによってはシールドが付属しているものもありますが、耳が出ているモデルが多いです。

通気性がよく、脱着もしやすいので、短距離移動や夏場の使用でも快適でしょう。

価格も手ごろで、デザインバリエーションが豊富な点も魅力です。

安全性と軽さのバランスを重視したい方や、普段使い用のサブヘルメットを探している方におすすめです。

オートバイ ヘルメット買い替えは必要?耐用年数とは

ヘルメットには適切な使用期間(耐用年数)と交換すべき状態があります。

安全性能を維持するため、定期的なメンテナンス、状態確認、必要に応じた買い替えを検討しましょう。

耐用年数

多くのメーカーで、ヘルメットの耐用年数は製造から3年が目安とされています。

3年が過ぎたら即座に使えなくなるわけではなく、使用頻度、保管状況、劣化状況によって5〜7年程度は、使用可能な場合もあります。

劣化の原因

ヘルメット劣化の原因は、紫外線や湿気による帽体や内装パッドの劣化、事故や転倒による衝撃吸収ライナーの損傷などが挙げられます。

注意点としては、表面には傷が見えなくても、内部の衝撃吸収ライナーが損傷している可能性があることです。

買い替えの必要性とタイミング

事故や転倒で大きな衝撃を受けた場合は、外見上問題がなくても即座に買い替えてください。

表面の帽体に大きな傷がある場合も早めの買い替えが必要です。

内装パッドが劣化している、または3年以上使用している場合は、新品への交換か買い替えを検討しましょう。

こういった基準を無視すると、事故や転倒の際に頭部を守る能力が低下し、安全規格を満たせなくなる危険性があります。

命を守る装備である以上、適切なタイミングでの買い替えが不可欠です。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回はオートバイのおすすめヘルメットや選び方を紹介しました。

オートバイもバイクも同じ二輪車であり、ヘルメットの選び方に違いはありません。

用途、サイズ、安全規格、機能を適切に押さえて選ぶことで、安心で快適なライディングを実現できます。

メーカーによって価格帯、機能、設計思想に違いがあるため、自分のライディングスタイルと予算に合わせた選択が重要です。

ヘルメットは命を守る最重要装備であることを忘れず、適切な選択、定期的なメンテナンス、適切なタイミングでの交換を心がけて、安全で快適なバイクライフを楽しみましょう。