納期遅延でバイクが手に入らない⁈中古車の価格が高騰

電車や地下鉄など、通勤手段に欠かせない交通機関ですが、コロナ禍において人との接触はできるだけ避けたいもの。そこで注目されているのがバイク通勤です。二輪免許は持っているけれど、社会人になってからは休日にレンタルで乗り回すだけだった人も多いでしょう。

この機会にバイクを購入して安全に…と行きたいところですが、どの店でも新車が手に入らず中古車市場では値上げしているとの情報が入っています。そんなコロナ禍でのバイク事情をこれから詳しく紹介します。

新車でバイクが手に入らない⁈

コロナは日本だけでなく世界的に流行している感染症です。これは私達の命だけでなく生活にも大きな影を落としました。経済はもちろんですが、深刻なのは「半導体不足」です。

コロナ禍でリモートワークが中心となり、様々なデジタル機器が爆発的に売れるようになりました。このデジタル機器は半導体なくしては動きませんが、自動車やバイクにも半導体が使われており、供給不足から「バイクを生産できない」メーカーが増えているのです。

半導体を使った製品は私達の生活に欠かせないのですが、半導体の生産は中国・台湾・韓国が約85%、半導体チップの50%以上は台湾で作られています。コロナ禍以前から深刻な半導体不足でしたが、5Gや家電製品の普及に加えてパンデミックで工場が閉鎖、ライン停止となり、更に深刻化しています。

部品が欲しくても手に入らないために、バイクを生産することができなくなっているのです。また、新品のバイクの生産渋りに加えて、部品の供給ができないことで中古バイクの価格も値上がりしています。
新車製造は0ではありませんが、人気の機種は品薄が続いています。同時に中古で販売されているバイクも手に入らない状態で、傷が少なくコンディションのよい中古バイクは新車と値段がほとんど変わらないとか…。

そのため、「中古バイク=安い」ではなくなっているのです。
特にレブル250は受注停止になったことで、新車が販売されず手に入らなくなっています。同じホンダのSR400ファイナルエディションは生産中止になることからプレミア価格がつき、同じホンダGB350は受注予約が一時停止するなどコロナの影響はまだまだ続きます。

新車の予約も一時的に休止になっているメーカーも多く、「バイクが欲しいのに手に入らない」状態が続くのは間違いありません。どうしてもバイクが必要であれば、新車にこだわらなくてもよくはないでしょうか。250㏄クラスの中古バイクなら、通勤に使いやすく車検も必要ありません。

今すぐバイクが欲しい場合は中古車も検討しよう

ホンダだけでなくカワサキ、ヤマハ、スズキでも同じことで、新車が欲しくても受注が中止されているのではどうしようもありません。生産が安定し、新車が手に入るようになるにはまだまだ時間が必要です。新型が希望通りに販売できずに困っているのはバイクメーカーも同じですから、新車を手に入れるのが難しいのなら、中古車を検討してみてはいかがでしょうか。

バイク好きなら大型免許を取得している人が多いので、どうせ買うのであれば250㏄以上の大型バイクを!と考えるかもしれません。ですが、通勤に使うことや駐車場を考えると、中型で250㏄モデルかそれ以下が取り回しやすいです。また、在庫の面でも250㏄クラスはまだまだ良いバイクを見つけやすくなっています。

ここで紹介するのは、人気モデルの250㏄クラスです。どんなバイクにするか選び方に迷った時の参考にしてください。

レブル250/ホンダ

2018年から爆発的な人気のレブル250。車高は低めで、爆発的なエンジンでもなく普通の中型バイクですが、女性にも人気があり250ccでは最も販売台数が多いバイクです。足つきがよく走行の安定感も抜群で、クルーザーモデルなのにステップがネイキッドと同じ位置にあるスポーツバイクのような走りも体感できます。

ライディングポジションもゆったりで、初心者クラスにも優しくヘビーユーザーも満足のバイクです。

CBR250RR/ホンダ

ホンダが誇る2気筒スーパースポーツCBR250RRは、見た目がカッコよすぎます。ホンダのこだわりが詰まったバイクで、本気のレース仕様に3段階のライディングモード。流すように走るなら「Comfort」、街中では「Sport」、ワインディングロードの走行には「Sport+」とモードを切り替えることで安全性が高く安定した走りを実現できます。

大型バイク顔負けのエンジン音は、こだわりのライダーも納得できる力強さがあります。

Ninja250/カワサキ

見た目にはかなり無骨な印象のNinja250。2018年にフルモデルチェンジ、NinjaZX-10Rと同様のテイストデザインになりよりNinjaらしさが増しています。スリムでありながら重厚感があり、ボディのカラーリングも魅力です。

カウルにボリュームはありますが、乗ってみると車体の重さが軽くて、ハンドル位置は少し高めですが、手前に引いてあるので自然なライディングポジションを取れます。

MT-25/ヤマハ

精悍なフォルムにボリュームのあるタンクカバーとエアスクープが、細マッチョな印象のバイクです。スポーティな雰囲気はあるものの威圧感はなく気軽に乗れる印象です。タンデムシートは取り外しでき、ファイルや書類を入れられるスペースがあるのもいいですね。

軽量で安定感もあり、足つきも良いので女性でも安心です。アクセルのレスポンスもよく、動作は軽快で直進安定性があるので街乗りでも疲れなしの250ccバイクです。

中古バイクの選び方

新車が手に入らないなら中古のバイクを選んだ方が得策ですが、機種やメーカーだけで選んではいけません。乗るからには長く安全に走行すべきなので、選び方にはチェックポイントがあります。一般的には「事故歴」「走行距離」は必ず、販売店に聞くべきだと言われています。

確かに走行距離が多いと、中古のバイク価格は下がります。ですが、走行距離が少なければいいというものではありませんし、「休日しか乗らない」「会社まで、数十分でバイクで行ける」のであれば、走行距離が多くても手頃なバイクで十分な人もいるでしょう。

また、走行距離が短くても安いバイクは、どこかにトラブルを抱えていることも考えられます。バイクショップでは、中古でもしっかりしたメンテナンスが行われていますが、持ち込まれた状態によりますし、改ざんできることからも走行距離だけで判断するのはリスキーです。

中古だから安いバイクが手に入るわけではありませんし、中にはプレミア価格で販売されているものもあります。安全に運転するためには、走行に問題がないかをしっかり見極める必要があります。ここからは、中古で販売されているバイクの選び方のポイントを3つご紹介しますので、購入の際の参考にしてください。

エンジン(心臓ともいえる大事なパーツ)

中古バイクの選び方で大切なのは「安全に運転できる車体であること」です。エンジンがかかるのは当然ですが、スムーズにエンジンが始動するかを確認しましょう。冷えた状態でエンジンがかかれば、気温が下がった朝でも寒地でもスムーズな走行が可能です。

一方、アクセルを開かないとかからない・チョークを引かないとエンジンがかからないようであればプラグかバッテリーに問題があります。エンジンがかかったら異音のチェックをしましょう。エンジンがかかってしばらくして「ガラガラ」音がするようであれば何らかのトラブルがあります。

それだけでなく、エンジン回りにオイル漏れがないかも要チェックです。エンジンをかけてオイルが漏れるようになると、走行に支障が出ますし危険です。エンジンが壊れてしまうと走行できなくなるので、少しの漏れも見逃さないようにしてください。

サスペンション(道路からの衝撃を吸収してくれるパーツ)

エンジンに続いて、中古バイクの選び方で重要な「運動機能」に着目しましょう。サスペンションはバイクが凹凸のある道路を走った時に衝撃を吸収する大切な部品です。サスペンションがないと、バイクが走る間は、体が上下してしまい走行どころではなくなります。安全性はもちろんですが、運動機能をつかさどり乗り心地にも関わってくるので必ずチェックしてください。

サスペンションは、押し込むと自然に落ちていき、手を放すとゆったりと戻ります。これがゆるすぎたり硬すぎたりすると何らかの不具合があると考えて良いでしょう。サスペンションの中にはオイルが入っているので、エンジンオイルだけでなくサスペンションオイル漏れもしっかり確認しましょう。

中古で安いバイクを購入しても、サスペンションオイルが漏れていると交換にお金がかかるので購入前に必ず調べておきましょう。

車体の歪みなど

バイクの立ちごけはもちろん、何かと転倒しやすく、中古にもなれば多少の傷や修復の跡は残ります。中古で無傷のバイクを見つけるのは難しいですし、バイクを安く買う上で仕方がありません。あまりにも歪みが大きく「間違いなく事故バイク」とわかるものは、中古とはいっても避けたいものです。

中古バイクの選び方、3つめのポイントは「事故歴がないバイク」を探すことです。

バイクで事故を起こした場合、ハンドルをめいっぱい切ってぶつかることが多いので、ハンドルストッパーに傷がついたり破損したりします。このハンドルストッパーに傷や修復の跡がないかは、中古バイクの事故歴の有無が判断基準になります。また、フレームも大きくひしゃげてないか、溶接し直し跡や塗装し直しがないか見ておきましょう。同じ機種を比較すると、素人でも見破りやすいです。

自分が希望する機種がない場合もあるので、いくつか候補を持って見に行くと中古で安いバイクと出会えます。最終的には「これだ!」と感じたバイクに決めるのが一番です。今回紹介した、中古バイクの選び方を参考にして、自分の相棒となるバイクを探してみてください。

まとめ

バイクの需要は高まっていますが、新車はもちろんのこと中古バイクの価格が高騰し手に入れることが難しくなっています。これはバイクを売りたい方にとってはビッグチャンスです。乗らなくなってしまったバイクを、交渉次第で高く買い取ってもらえますので、買い取りしてくれるバイク店を比較してみましょう。

中古バイクの品ぞろえがよく、高額買取の実績がある店であれば自分のバイクを高値で買い取ってもらえます。中古バイクも新車と変わらない値段になっているので、購入する側も慎重な選びかたをしましょう。安い買い物ではありませんが、あまり慎重に選んでいると欲しいバイクが手に入らなくなるのでフィーリングがマッチしたら即決しましょう。