初心者がバイクを選ぶときは、見た目のスタイルや排気量、乗り心地のバランスがいいものをおすすめしてます。特に、初心者は立ちごけしやすいので「乗り心地」はしっかりしてチェックしてください。
ただ、乗り心地はいまいちだけど見た目もスタイルに一目惚れしてしまって…なんてこともあります!筆者も免許取得してすぐに、スーパースポーツに乗ったので、立ちごけは日常茶飯事でしたし、よく転びました。
それでも「このスタイルが好きだから乗りこなしたい!」、毎日走っていると、不思議と体に馴染んできて運転がしやすくなっていくんです。先入観だけで選ぶのではなく、スタイルの特徴やメリット・デメリットを知った上で相棒となるバイクを選びましょう。
目次
バイクのスタイル解説後編!今回は「ラク」なバイクをご紹介!
「バイクのスタイル(ジャンル)を初心者向けに解説します!あなたに合うスタイルはどれ?(前編)」から続いて後編は「走りやすさ」や「乗り心地」がいいバイクを紹介していきます。
前編はこちら
身長や骨格、脚やリーチの長さによって、乗り心地は微妙に変化しますが、初心者はバイクに慣れていないので立ちごけが増えます。
初めて自転車に乗ったときを思い出してください。背伸びして椅子を高くするより、身長に合わせて高さを決めた方が足つきがよく安心して走れませんでしたか?バイクも、足つきがいいとバランスが取りやすくなり、信号待ちも安心していられます。
また、ライディングポジションが自然なので、長時間走らせても疲れません!バイクを運転するときに腰が痛くなったり、肩がこったりもしないんです。
立ちごけを繰り返してバイクに傷を付けませんし、取り回しやすいので狭い路地や曲がり角が多くても走りやすいですよ。スーパースポーツに乗っている自分がいうのもなんですが、足つきがよく取り回しがいいバイクにも魅力はたくさんあります。
自然体で運転できるし、疲労感もない、何より「バイクは楽しい」を実感できるからです。
憧れのバイクを購入してから「乗りにくい」「ツーリングで疲れる」なんて思ってほしくない…。乗り心地がいい、安定感があるバイクには、それだけではない魅力はたくさんありますし、もっとバイクが楽しくなります。
バイクのスタイルってどんなのがあるの?
初心者には同じように見えるバイクも、実はそれぞれに特徴があり、乗り心地や加速感などが違います。メーカーによっても顔が違いますし、エンジン音にも個性があるので、色々試乗したくなるんですよね。
さて、前編ではカッコいいバイクを紹介してきましたが、後編では主に「乗り心地が良い」と言われるスタイルを詳しく解説していきます!
ネイキッド(カバーがないタイプ)
教習車でおなじみ、カバー(カウル)ナシのバイクで安定感が抜群。直線もカーブも取り回しやすく、ライディングポジションが楽なのが魅力です。ネイキッドにハーフカウルがついたスタイルもあり、ストリートファイターというスタイルがネイキッド人気を後押ししています。
アメリカン(クルーザー)
アメリカ生まれのバイクで、映画「ターミネーター」や「イージー・ライダー」でもお馴染みのスタイル。車高が低く重厚感があるスタイルで、シート高が低く、足つきが良いので女性にもおすすめ。
ビッグスクーター
中高年が乗っているイメージがありますが、カスタマイズすればおしゃれなバイクになります。スクーターの利便性に搭載機能をプラスしたスタイルで、他の車種と比べると積める荷物の量が多いので、旅行や買い物、タンデムにも向いています。
カッコいい!と言われるバイク(スーパースポーツ、ツアラー、オフロード、アドベンチャー)については、前編で詳しく解説しているので、読んでいない人は一読ください!
前編はこちら
ネイキッド
スタンダードなスタイルなので、面白みに欠けると感じる人もいますが、安定した走りや乗りやすさでは右に出るバイクはないと思っています。特にスタイルにこだわりがなく、機能のバランス重視で選ぶならネイキッドでしょう。
代表的な車種
- HONDA CB400
- YAMAHA XJR400
- SUZUKI GSX1400
- KAWASAKI ゼファー1100
特徴
スーパースポーツやオフロードなどと比較すると見た目の平凡感は否めませんが、「以外にスピードが出る」「期待以上!」なのもネイキッドの魅力です。
ライディング姿勢が楽で、初心者でも扱いやすいので教習所で選ばれていますね。スーパースポーツの流れを汲むスピード感があり曲がりくねった道も走りやすく安定感に優れています。
足つきバッチリで長時間の運転でも疲れない、優等生なスタイル。重量感はありますが取り回しやすいので、初心者でも街中を難なく乗りこなしできます。カウル(風よけ)がないので、高速道路ではかなり風をうけてしまい体が冷え切るので注意は必要ですよ。
丸目一灯のシンプルなデザインですが、最近ではヘッドライトの形も変化していますし、シュラウド、テールカウルなどがついて進化しています。カウルがない分、自分でメンテナンスがしやすいので、定期的にチェックすれば大きな故障もなし。
バイク店でメンテしても工賃は安いし、中古では手ごろな価格で購入できるのも魅力ですよ。
こんな人にオススメ
免許取得したてで、すぐにバイクに乗りたいのであれば有無を言わずにネイキッドを選ぶべき!体が覚えている感覚そのままに運転できるし、中古市場では台数も多く、年式が新しくリーズナブルな価格で手に入れられます。
バイクは本体以外に、保険にも入らなければいけないですし、ヘルメットやグローブなど備品にもお金がかかります。できるだけ、お金をかけずにバイクを楽しみたい、初めてのバイクなので安心して乗り回せるスタイルがいいと考えている人におすすめします。
アメリカン(クルーザー)
独特なデザインで、ちょっと怖い人が乗っているイメージがあるバイク。アメリカ生まれのデザインで、大地を這うように走る姿はやっぱりカッコいいです。
代表的な車種
- HONDA シャドウ750
- YAMAHA ドラッグスター400
- SUZUKI イントルーダー400
- KAWASAKI バルカンクラシック1500
- ハーレーダビッドソン XL1200X
特徴
障害物のないアメリカの広大な場所を、ただ真っすぐに走るために作られたバイクです。
大地を走るために作られているので、安定性では右にでるバイクはありませんね。
椅子に座っているかのような、個性的なライディングポジションが特徴なので、乗車している人の体型によっては威圧感を感じることもあります。バイク番組でお馴染み、俳優の「岩城滉一」さんの愛車もハーレーダビッドソンですね。
結構、ロマンスグレーのおじさまが乗っているイメージがあるのですが、女性ライダーが多いのも特徴です。女優の松雪泰子さんやメイプル超合金の安藤なつさんの愛車もアメリカンバイクだそうですよ。
ライディングスタイルは、足を伸ばして前に置くタイプなので長時間の運転でも疲れ知らず!シートも低いので立ちごけの心配もなく、ハンドル位置がゆったりしているので腕が疲れたり肩もこりません!
こんな人にオススメ
400cc以上のバイクに乗りたい、長距離ツーリングが夢で疲れないバイクが欲しいならアメリカンで決まりでしょう。また、シートが低いので女性はもちろんですが、小柄な男性にもおすすめします。250ccのアメリカンなら、小回りも利きますし取り回しやすく、倒れても引き起こしやすいです。
もちろん、大柄な人やマッチョが乗れば、めちゃくちゃカッコいいですし、泥臭い中にもロマンを感じてしまいます。高額なバイクが多く、一度は乗ってみたい憧れのスタイル。男っぽいバイクを運転してみたい、そんな夢も叶えてくれます。
ビッグスクーター
アメリカンのような威圧感はなく「本当に二輪車?」と二度見してしまうくらいに車感が半端ない!見た目通りに、一度乗ってしまうと「こんなに楽なバイクでいいのだろうか…」と罪悪感さえ感じます。
代表的な車種
- HONDA フォルツァ
- YAMAHA マジェスティ
- SUZUKI スカイウェイブ400
- カワサキ エプシロン
特徴
排気量が大きくてもバイクはスマートなイメージがあるのですが、初めて見た時には横綱級の大きさに驚いたものです。
シートがゆったりしているので、長時間の運転でもお尻が痛くなったり疲れることもありません。シート下には、ヘルメットが2個入るスペースがあるので、泊りがけツーリングやタンデム走行にも向いています。
垢抜けないデザインもありますが、カスタムパーツが豊富なので自分好みに作り変えられるのが魅力。すごく楽なので、通勤や通学で乗り回したい、長時間の運転で疲れないバイクですね。好きな人はハマるようですが、バイクの醍醐味である「ギアチェンジ」ができないのが残念!
ただし、防風性はあるし搭載サイズを考えると、バイクで1人旅をするならビッグスクーターって結論になります。
こんな人にオススメ
通勤や通学、買い物に「スクーターじゃね…」と思うなら、ビッグスクーターでしょうね。小回りは効く方ではないのですが、ライディングスタイルで疲れたくない、荷物を多く乗せたい人におすすめします。
また、タンデムシートが広いので後ろに乗車する人の安心感はかなり高くなります。タンデムは運転手も後ろに乗る人も緊張してしまうので、その心配がないのはメリットですね。
まとめ
さて、前編に続き初心者向けにバイクのスタイルについて解説してきました。誰でも最初は初心者なので、同じように「どんなバイクがいいんだろうか」と悩んだものです。
乗りやすさやスピード感、足つきなどはもちろんですが、自分がどんな時にどのような乗り方をしたいのかも選ぶポイントになります。今回紹介したバイクスタイルをよく読んで、自分が乗りたいバイクをイメージしてみましょう!
最終的には、自分が大切に乗れるかになるので、インスピレーションで選ぶのもおすすめ。
大切なバイクを手に入れたら、毎日短い時間でも乗り回し、どんどんバイクを好きになってください!