白くなった樹脂パーツを黒に戻すには?復活させる方法について解説
長い間乗っていると、気になってくる樹脂パーツの劣化。「だんだん白くなってきて、なんだか見た目が良くないな……」と感じることもありますよね。
ですがご安心を。ちょっとしたお手入れで樹脂パーツの黒を復活させれば、バイクが新車の頃の輝きを取り戻しますよ!そこで今回は、バイクの樹脂パーツ(黒い部分)のツヤを復活させる方法について解説します!
目次
方法①:メラミンスポンジでこする
バイクには樹脂のパーツが多く使われています。フェンダーやチェーンカバー、ウィンカーのボディ、スクーターのフロアステップは金属ではなく樹脂でできていることが多いです。
樹脂パーツは時間が経ってくると白く変色してしまいます。これは紫外線などの影響で樹脂が劣化して、細かいヒビが入ってしまうからです。細かいヒビに太陽の光が入ることにより艶が消えて、全体的に白っぽく見えてしまいます。
メラミンスポンジで擦って黒い部分を露出させる方法が、一番安くお手入れできるのでおすすめです。メラミンスポンジは洗剤はいらず、水のみで磨くことができます。
スーパーやホームセンターに行くと、安い物で100円ほどで簡単に入手できます。
メラミンスポンジがおすすめの理由
通常はキッチンの換気扇やコンロ、シンクなどについた頑固な汚れや水垢を綺麗にする万能汚れ落としとして使いますが、バイクの樹脂パーツの磨きにもピッタリです。
メラミンスポンジは、メラミン樹脂をミクロン単位で発泡させることで、硬くキメの細かい網目状のスポンジになります。この網目状の骨格構造によって汚れに絡みつき、表面の白くなった古い樹脂を削ぎ落していきます。
塗装面ではコンパウンドなどの研磨剤を使って磨いていきますが、これを樹脂に使うと樹脂の表面の凹凸面に入り込んでいくので、逆に白くなってしまいます。
このことから、樹脂パーツの部分にはメラミンスポンジが効果抜群です。樹脂パーツの劣化が激しい場合もかなり時間をかければ白化は消えて黒くなるので気長に根気良く磨いていきましょう。
シボ加工がされている樹脂パーツもメラミンスポンジで磨くことができます。機械や硬い物で磨くわけではなく、手作業で磨くのでシボ加工が削れてしまって平面になることはありません。
しかし、やり過ぎは禁物です。白くなった部分の改善状況や、樹脂の状態を確認しながら様子を見ながら少しずつ磨いていきましょう。
このようにメラミンスポンジはケミカルを使わずに、じっくりと簡単に磨くことができます。初心者やケミカルを使わずに、簡単に樹脂パーツのお手入れをしたい人にオススメの復活方法です。
方法②:シリコンスプレーで塗装する
シリコンスプレーはシリコンオイルを吹き付けるスプレーです。シリコンオイルを吹き付けることにより、表面にコーティング皮膜を作ることができます。
シリコンスプレーは色々な効果がありますが、代表的な効果は防水、撥水、潤滑、艶出しの4つです。金属以外でも、プラスチックやゴムなどの様々な素材に効果を発揮します。
バイク以外の用途でも使うことができるので、1本持っておけば便利です。シリコンスプレーは安い物で300円程度で購入することができますし、艶出し剤や汚れ防止などそれぞれ別々のケミカルを購入するよりもコストを抑えることができます。
艶が保たれたり、汚れが付きにくくなったらバイクの寿命をのばすこともできるのでぜひ実践してみましょう。
シリコンスプレーの使い方
バイクの洗車をした後に、樹脂パーツの白くなったところなど、吹き付けたい箇所に直接スプレーをしましょう。
シリコンスプレーは塗装面にスプレーをすると少量でも伸びますが、樹脂パーツにスプレーをするとあまり伸びませんので多めにスプレーをしましょう。
スプレーをした後は適当なウエス(布生地)で伸ばしながら拭き取っていきます。そうすると、すぐに艶が出てきます。
樹脂の形状が複雑だったり小さかったりする際は、直接スプレーをせずにウエスに拭きつけてから拭きあげていくと、隅々まで艶を出すことができます。
ウエスの種類によっては樹脂のささくれた部分に生地の一部がついてしまうことがあるので、その場合は素手で塗り広げるのもおすすめです。
樹脂パーツに傷がつき、白くなっている時はメラミンスポンジで傷を消した後に、シリコンスプレーをすると表面がさらに綺麗になるので、合わせ技で使っていきましょう。
シリコンスプレーを使う際の注意点
シリコンスプレーは安価で簡単に艶を出すことができますが、雨に濡れたり、洗車をしたりすると簡単に落ちてしまい耐久性は低いです。
バイク使用後に、なるべく毎回スプレーをするような頻度で使っていきましょう。また、バイクには樹脂のパーツが多いです。
その全ての箇所にシリコンスプレーを吹き付けても良いのですが、リアボックスや、鍵を挿すハンドル付近やシート付近まで塗りこんでしまうと、そこを触る度に手がヌルヌルになってしまいます。
シリコンスプレーは部品やゴムを滑りやすくする為のスプレーなので、ステップやタイヤなど、滑ってしまったら危険な箇所には絶対にかからないように注意しましょう。
もし、そのような箇所にシリコンオイルがついてしまったら、パーツクリーナーやシリコンオフを綺麗なウエスに吹き付け、脱脂をしておきましょう。
方法③:コーティング剤を塗る
バイクのコーティング剤は多くのメーカーが販売しています。コーティング剤を使うと、艶が出て綺麗な期間を持続してくれるので、メラミンスポンジやシリコンスプレーのように何回も施工する必要がありません。
コーティング剤は、ガラスコーティングや樹脂復活光沢剤というような名前の商品が多いです。
シリコンスプレーのように、塗りこんでいくのは一緒ですが、あらゆる面でコーティング剤の方が優れています。ひび割れをして凹凸ができた樹脂に塗って埋めるというのは共通していますが、液体の種類が違います。
シリコンスプレーはオイルですが、コーティング剤は樹脂を復活させるための溶剤です。
雨や洗車で簡単に洗い流されてしまうシリコンスプレーとは違い、コーティング剤の塗布後に乾燥させると樹脂表面に留まり続けてくれます。
コーティング剤の種類にもよりますが、メーカー品の場合はその多くが、半年から1年は樹脂の黒さを持続可能と謳っていて、優秀なケミカルです。シリコンスプレーも樹脂に吹き付けると艶が出ますが、オイルの粘度が高いので仕上がりが不自然に見えます。
コーティング剤を使うと、塗った直後はシリコンスプレーのようになりますが、乾燥させると自然な艶になります。
コーティング剤は粘度が低くサラサラしているものが多いので流動性が高く、少量でも非常に薄く伸ばして塗り広げることができます。
コーティング剤の使用方法
コーティング剤はボトルとスポンジがセットの商品になっていることが多いです。
コーティング剤を使う際は、綺麗な状態のバイクを施工するのが望ましいです。まずは洗車をして汚れを落としておきましょう。
洗車をして乾燥させたら、付属のスポンジに少量を垂らして塗り広げていくだけで完了です。
シリコンスプレーと同じような作業ですが、シリコンスプレーよりも長期間効果を維持してくれます。
コーティング剤はバイクの部品メーカーが色々な商品を出しています。2,000円〜8,000円ほどで、メラミンスポンジやシリコンスプレーと比較すると高価ですが、半年から1年程度の耐久性を加味すれば納得がいく価格帯です。
コラム:樹脂パーツの劣化を防止するには、紫外線対策が重要
バイクは軽量化やコストカットの為に多くの樹脂パーツが使われています。
樹脂パーツは使用頻度によって、だんだん白くなっていきます。白ボケした樹脂を復活させるのも大切ですが、そもそも樹脂パーツを劣化させず、抑えるような対策をしていくことが重要です。
バイクカバーやガレージで紫外線を防ぐ
樹脂パーツは紫外線による影響で艶が無くなっていきます。屋外の駐車場に駐車していると、すぐに紫外線や汚れ、雨にさらされてしまいます。
特にスクーターは樹脂パーツが多いため、バイク全体のイメージを損なってしまいます。バイクカバーやガレージにバイクを入れて、紫外線が直接当たるのを避けて樹脂パーツを守りましょう。
樹脂が綺麗なうちからコーティングをしておく
樹脂パーツが白くなって劣化をしてしまってからコーティングをすると、作業に時間をかけたり、完全に元通りとはならないことがあります。樹脂が綺麗なうちからコーティングをしておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はバイクの樹脂パーツの復活方法について紹介しました。
樹脂パーツを復活させるには様々な方法があります。自分のバイクの樹脂パーツ部分がどうなっているのか、どの様なコストで綺麗にしたいのかを考えて、よりよい方法で樹脂パーツを復活させることが大切です。
また、樹脂パーツは紫外線に当たったり、青空駐車をすると劣化しやすいので十分な対策を取ることも重要なポイントです。樹脂パーツが綺麗なバイクは全体が綺麗に見えてバイクへの愛情も増すので、しっかりとした対策を講じていきましょう。