ホンダのダックス125は、買って後悔しないバイク?

「遊べるバイク」として有名な、ホンダのダックス125。

そのデザインとカスタムパーツの豊富さで人気を集めている、かわいらしいミニバイクです。

しかし、ダックス125について調べているうちに、検索キーワードに「後悔」や「煽られる」といった言葉が出てきて、不安になった方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、ダックス125を購入する前にチェックしておきたい5つのポイントについて解説します。

ダックス125がどんな特徴を持ったバイクなのかをしっかり理解して、自分に合っているかどうか考えてみてくださいね。

ダックス125で後悔しないためのポイント①:ダックス125の特徴と自分の乗り方が合っているか

当時のモデルをアップデート

ダックスは1967年に誕生しました。

レジャーバイクの斬新なデザインを、現代風にアップデートしています。

そのため、どこか懐かしく、新しいデザインに感じられるでしょう。

以前のフレーム構造に、二人乗りがしやすいダブルシートやタンデムグリップ、アップマフラー、随所にあるメッキパーツなどを組み合わせることで、趣味性の高いバイクになっています。

高い走行性能

エンジンは街乗りや郊外へのツーリングなど、様々な状況でも快適に使えるように低・中速で力強いエンジンを搭載しています。

本格的な走りもできる12インチのタイヤや前後サスペンション、安心感のある前後ディスクブレーキなどを装備しているため、楽しく遊ぶバイクとしての性格が強い1台です。

実用的なバイクではない

ダックス125はカスタムを楽しんだり、街中で小回りを利かせて走行するといったレジャー用バイクに向いています。

反対に、荷物を積むスペースや便利なフックなどは付いていないため、スクーターのような実用的な使い方にはあまり向きません。

通勤や通学などで使う方にはオススメしないバイクといえるでしょう。

ダックス125で後悔しないためのポイント②:実際に試乗してから購入する

実際に試乗してから購入する

ダックス125は実際に跨ったり、試乗してからの購入をオススメします。

他のモデルと比べて特徴的なフレームの構造になっているので、見た目だけでは分からないポイントが多いです。

気になる方は現車確認をしてから購入を検討しましょう。

ニーグリップできない

一般的なバイクは燃料タンクを膝で挟むニーグリップによって、低速時のバランスを取りやすく設計されています。

ところがダックス125は燃料タンクがシート下に配置されており、通常のタンクがある位置が細いフレームになっています。

そのため、ニーグリップに慣れている方は運転操作がぎこちなく感じるかもしれません。

シートが硬い

ダックス125は郊外までツーリングできる装備が整っていますが、シートは比較的硬いです。

そのため、街中を短時間で走行するのには向いていますが、長距離走行ではお尻が痛くなりやすいというデメリットがあります。

ダックス125が気になる方は、試乗時にシートの硬さも確認しておきましょう。

ダックス125で後悔しないためのポイント③:燃費・ガソリンタンク量をチェック

燃料タンク容量は3.8L

ダックス125の燃料タンク容量は3.8Lです。

参考として、モンキー125は5.3L、グロムは6Lで、他の125ccクラスのバイクと比べても少なめのタンク容量です。

燃費は50km/Lを超えるため優秀ですが、そもそもタンク容量が少ないので、200kmほど走行するとガソリン残量が気になりはじめます。

走り方や使い方が用途に合っているか確かめる

タンク容量が少ないダックス125は、ガソリンスタンドに寄る回数が必然的に多くなります。

そのため、長距離ツーリングを頻繁に楽しみたい方には不向きです。

特に山道やのどかな場所を走行する場合、ガソリンスタンドが少ないうえに、早い時間に閉店してしまう店舗もあるので注意が必要です。

近所の散策やショートツーリングを中心に楽しむレジャーバイクとして、自分の用途に合っているかをしっかり確認しておきましょう。

ダックス125で後悔しないためのポイント④:ロータリー式ミッション車でも自分はOKか

ここでは、ダックス125の特殊なミッション操作について紹介します。

ダックス125のミッションはロータリー式

ダックス125の左側、クラッチレバー側を見ると、グリップとスイッチボックスしかありません。

これは、ダックス125がロータリー式ミッションで自動遠心クラッチを採用しているため、クラッチ操作が不要だからです。

通常のバイクはリターン式ミッションが主流です。

リターン式では、ニュートラルから下に踏んで1速に入れ、その後は上にあげてギアをシフトし、ダウンはその逆の操作を行います。

この方式ではクラッチ操作が必要なため、クラッチレバーを使用します。

一方、ロータリー式はスーパーカブシリーズやCDシリーズなど、ホンダの小排気量車に多く採用されている方式です。

同じ125ccクラスのホンダ車にはモンキー125がありますが、こちらはリターン式でクラッチ操作が必要です。

リターン式のモンキー125やATのスクーターと比べると、ロータリー式のダックス125は素早いシフト操作がしにくいため、流れに乗りたいときや交通量の多い場所では加速力が劣ることがあります。

ロータリー式ミッションの操作方法

ロータリー式ミッションの操作方法は、通常のリターン式とは異なるため、しっかりと覚えておく必要があります。

ロータリー式ミッションの特徴は、シフトアップを続けてトップギアに達した後、ワンアクションでニュートラルに戻せることです。

チェンジペダルはシーソーのような形状をしており、前側を踏むとシフトアップ、後側を踏むとシフトダウンとなります。

信号待ちや停止時には、前側を1回踏むことでトップギア(4速)からニュートラルに戻ります。

一部のカブシリーズにはこの機能がありません。

しかし、ほとんどのロータリー式ミッションでは、走行中に誤って前側を踏んでもニュートラルにはならないため、安心して操作できます。

また、走行中や減速時に1段ずつギアを下げたい場合は、後側のペダルを踏むことで「4速 → 3速 → 2速 → 1速 → ニュートラル」と順番にシフトダウンができます。

クラッチ操作がないのでギアのつながりがはっきりしている

ロータリー式ミッションは、前述の方法でシフト操作を行いますが、これに加えてクラッチレバーによるクラッチ操作が不要です。

クラッチ操作がない分、運転が楽になる反面、ギアチェンジをするとダイレクトにギアが入ります。

半クラッチを使えないため、適切な速度域に合わないギアを選択すると、シフトロックが発生し、リアタイヤが一瞬ロックしたり、車体が前後に激しく揺れてぎこちない運転になってしまうことがあります。

慣れないうちは、走行中のシフトアップはリターン式と同じ感覚で行えますが、シフトダウン時はショックが大きいため、十分に速度を落としてから行いましょう。

ただし、無理にギアを下げなくてもエンストすることはないので安心してください。

ギアポジションインジケーターを取り付ける

ロータリー式のミッションは、慣れないうちや焦ったとき、ギアの位置が分からなくなることがあります。

それを防ぐため、ギアポジションインジケーターの装着がオススメです。

ホンダ純正アクセサリーや社外品があるので、ミッションの操作に不安がある方は検討してみてください。

ダックス125で後悔しないためのポイント⑤:荷物の積載性を確認

ノーマル状態では荷物の積載は少ない

ダックス125は純正状態では、積載能力がほとんどありません。

ツーリング中の持ち物は、ジャケットのポケットかバッグに収まる範囲になるため、ロングツーリングや宿泊ツーリングには不向きです。

近場や日帰り程度のショートツーリングに最適といえます。

純正アクセサリーや社外品で積載能力を増やす

ホンダ純正アクセサリーのサイドバッグサポートやリアキャリアを取り付ければ、サイドバッグやリアボックスが装着可能になり、積載能力はある程度改善されます。

それでも実用性を重視したい方には物足りないかもしれませんが、ダックス125の独特なフォルムを損ねずに荷物を載せられる方法として検討する価値はあるかもしれません。

荷物を載せて走るバイクではない

ダックス125は、軽い荷物で気軽にツーリングを楽しむイメージに合ったバイクです。

積載能力を拡張すれば実用的になりますが、もともとレジャーバイクとして設計されているため、購入を考える際はこの点を理解しておく必要があります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回はホンダ ダックス125を購入する前に押さえておきたいポイントを紹介しました。

1967年に誕生したダックスを現代風にアップデートした「遊べるバイク」です。

カスタムパーツも豊富なので、自分なりのダックスを作り上げることができます。

今回紹介した独特のフレーム構造や自動遠心クラッチのロータリー式ミッション、タンク容量などをよく理解し、自分の乗り方に合うかを検討してから購入すれば、後悔の少ないバイクライフが送れるでしょう。