バイクのバッテリーって、何時間充電すればいいの?
バイク乗りの皆さんなら一度はやったことがあるであろう、バッテリーの充電。
「充電器はどれぐらいの時間で外せばいいのかな?」と思ったことはありませんか?
バッテリー充電器に過充電防止機能がついていないと、自分の判断で充電器を外さなくてはならないので、満充電になるまでの時間が気になりますよね。
そこで今回は、バイクのバッテリーの充電時間の目安について解説します!
バイクのバッテリーにどれぐらい時間がかかるのか気になる方は、ぜひ最後まで見ていってくださいね。
充電時間の目安はどれぐらい?電圧によっても違う?
ここでは、充電時間の目安について紹介します。
バッテリーの充電時間は長い
バッテリーの充電時間は種類によって異なりますが、一般的に数時間から十数時間かけて充電していきます。
充電といえば簡単に終わりそうなイメージがありますが、バイクや車のバッテリーは長時間の充電時間を必要とします。
バッテリーの大きさ
バッテリーには原付で使う小さなサイズから大型バイクで使う大きなサイズまで、様々な種類があります。
バッテリーの大きさによっても充電時間が変わり、また充電電圧の指定も異なります。
電圧によって充電時間が異なる
充電時間は電圧によって大きく左右されます。
例えば、開放式のバッテリーでは12.4Vの場合は4時間以内で満充電となりますが、11.8Vでは15〜20時間程度かかるでしょう。
密閉式のバッテリーでは基本的にバッテリー容量2.5Ahで3.5時間、12Ahで9.5時間という目安になりますが、こちらも充電電圧によって充電時間が変わります。
このように、バッテリーにかかる電圧が高ければ充電時間は短くなり、電圧が低いと充電時間は長くなるのです。
充電器によっても充電時間が異なる
バッテリー充電器には様々な種類があります。
急速充電が可能な充電器であれば数時間で完了しますが、定電圧(決まった電圧)での充電は時間をかけてゆっくり充電するタイプです。
また充電器には多様な機能が備わっていることがあり、それによっても充電時間が異なります。
そのため、バッテリーを充電する際には、充電器の説明書をよく読み、どのような機能があるか確認することをおすすめします。
バッテリーを急速充電する場合はどれぐらいで充電できる?
ここでは、バッテリーを急速充電する場合の充電時間について紹介します。
普通充電とは
普通充電とはバッテリー容量の1/10以下の電流でゆっくりと時間をかけて行う充電方法です。
これは、上述した満充電まで数時間かかるという標準的な充電方法です。
急速充電とは
急速充電とは、バッテリーが放電してしまったときに短時間でエンジンを始動できるように充電する方法で、普通充電よりも短時間で充電できます。
充電時の電流はバッテリー容量の1/1に相当するため、かなり大きな電流をバッテリーに流して充電を行います。
急速充電の時間は約30分
エンジン始動を可能にするための急速充電はきわめて短時間で完了し、約30分程度で充電が終わります。
普通充電では最低でも数時間かかることを考えると、かなり短い充電時間です。
急速充電のメリット
急速充電は約30分という短時間で完了するため、緊急時でもすぐにエンジンを始動できる大きな利点があります。
また、ツーリングや通勤中など、外出先でバッテリー残量が不足した場合にも、急速充電によって短時間で回復させることが可能です。
このスピーディーさは、特に時間的制約がある状況で非常に重宝するでしょう。
急速充電のデメリット
急速充電は便利な反面、無視できないデメリットも存在します。
普通充電と比較して大きな電流を流す必要があるため、バッテリーへの負担が著しく増大し、寿命を大幅に縮める可能性があります。
さらに危険性も伴い、その電流の大きさゆえにバッテリーが異常高温になったり、最悪の場合は膨張や破裂に繋がったりと重大な事故を引き起こすリスクも否定できません。
このため、急速充電は緊急時のみの使用に留めるべきでしょう。
また、最近のバイクに搭載されているバッテリーは開放式ではなく、バッテリー液の補充をしないタイプのメンテナンスフリーのバッテリーが多いです。
このタイプのバッテリーはガス抜きの穴がないため、急速充電を行うと内部で発生したガスが抜けず非常に危険です。
メンテナンスフリーのバッテリーでは、絶対に急速充電を行わないよう注意しましょう。
バイクを走行して充電する場合はどれぐらいかかる?エンジンをかけるだけではダメ?
ここでは、走行しながらバイクのバッテリーを充電する方法について紹介します。
バイクの走行でバッテリーを充電できる
バイクのバッテリーは、充電器を使って充電するだけでなく走行することでもバッテリーを充電することができます。
バイクのエンジン内部や周辺部には、エンジンの回転を利用して発電を行うオルタネーターやジェネレーターが搭載されており、走行中の充電を担っています。
エンジンをかけるだけでは充電できない
バイクのバッテリーが上がりそうなので、エンジンだけをかけて数分間アイドリングした後にエンジンを切るという方法を取る人もいますが、これではバッテリーは十分に充電されません。
アイドリング状態でもエンジンは回転しているため発電はしていますが、バッテリーを充電するのに必要な電力を生み出すには不十分です。
バッテリーを効率よく充電するには、エンジンをかけるだけでなく、実際に走行することが必要となります。
最低でも30分以上の走行が必要
エンジンをかけたら、効果的な充電のためには最低でも30分程度の走行時間を確保しましょう。
エンジン始動時に使用するセルスイッチは多くのバッテリー電力を消費するため、始動直後はバッテリーの電圧が下がっている状態です。
この電力を回復させ、さらに充電するためには、十分な走行時間が必要となります。
そのため、バッテリー充電を目的とする場合は、エンジンをかけたら少なくとも30分以上の走行を心がけて、バッテリーを充電するようにしましょう。
バッテリーが充電されないときもある
エンジンをかけて30分以上走行しても、長時間のツーリングを行ってもバッテリーが上がってしまうケースがあります。
これには複数の原因が考えられます。
発電する部品のオルタネーターやジェネレーターが故障していると、エンジンが回っていてもバッテリーはほとんど充電されません。
他にも発電を制御する部品が故障していると、発電がうまくできなかったり、逆に過剰に発生した電圧で配線が溶けてしまったりする危険性もあります。
バッテリー自体にも問題がある場合があります。
使用年数が長いバッテリーや品質の低い安価なバッテリーを使用していると、充電能力が低下し、十分な充電ができずにバッテリーが上がりやすくなってしまうのです。
バイクのバッテリー充電器は繋ぎっぱなしでも大丈夫?
ここでは、バッテリー充電器の繋ぎ方や繋ぎっぱなしでもよいのかということについて紹介します。
充電器の繋ぎ方
バッテリー充電器をバッテリーに繋ぐ際は、まずコンセントに差し込む前にバッテリー端子をクリップで挟みましょう。
バッテリー端子はプラス端子→マイナス端子の順番で取り付けます。
そして、プラス、マイナスの極性に間違いがないことをきちんと確認してからコンセントを差し込みましょう。
充電器の中には、端子の極性を間違えた場合でも安全回路が働いて充電器の故障を防止してくれる機種もありますので、ご使用の充電器の機能をあらかじめ確認しておくと安心です。
バッテリーの充電が終わったら外す
基本的にバッテリーの充電が完了したら、速やかに充電器を取り外すことが重要です。
充電完了後も接続し続けると過充電状態となり、バッテリーの寿命が著しく低下するだけでなく、膨張や異常発熱、最悪の場合は発火に至るケースもあります。
これが火災の原因となる危険性もあるため、十分な注意が必要です。
バッテリーの充電中は完全に放置するのではなく、数十分に一度はバッテリーの外観に異常がないか、またバッテリーの温度が上がりすぎていないかをチェックするようにしましょう。
充電器を繋ぎっぱなしにしても大丈夫なものもある
充電器の中には、バッテリーに繋ぎっぱなしにしても安全に使用できる高機能なタイプがあります。
過充電防止機能を搭載した充電器は、バッテリーが満充電に達すると自動的に充電を停止するため、長時間の接続でも安心です。
この機能はバッテリーの過充電によるダメージを防ぎながら安全に充電できる便利な特徴といえるでしょう。
また、バッテリーの逆接続をしても保護してくれる安全回路を備えた充電器もあり、これによってバッテリーや充電器自体の損傷を未然に防ぐことができます。
さらに高度な機能として、フロート充電やトリクル充電システムを採用した充電器も存在します。
フロート充電は満充電になったら充電を停止しますが、電圧が低下してきたら再度充電を開始します。
トリクル充電は充電が完了しても常に微弱な電流を流し続けることで、常にバッテリーを満充電の状態に保つ仕組みです。
バッテリーを繋ぎっぱなしにしても大丈夫な充電器の紹介をした記事があるので、気になった人はこちらもどうぞ↓↓↓
過去記事①:バイクのバッテリー充電器は繋ぎっぱなしでも大丈夫?繋ぎっぱなしOKな充電器をご紹介!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回はバイクのバッテリー充電時間や充電方法についての注意点を紹介しました。
バッテリーの充電というと数十分で終わるようなイメージがありますが、実際にはバッテリーの消耗を防ぎながら安全に充電するため、数時間から半日以上かかることが一般的です。
今回紹介したバッテリーの充電時間や充電方法・注意点を理解した上で愛車のバッテリーの健康状態を常にチェックしながら充電しましょう。
また、充電器の機能を把握し、最適なタイミングで充電器を取り外せるようになることも大切です。
正しい充電習慣がバッテリーの長寿命化に繋がり、ひいてはバイクライフをより快適なものにしてくれるでしょう。