バイクツーリングは、季節や気温によって快適さが大きく左右されます。
特に最高気温20度前後の日は、一見すると過ごしやすい気温に感じられますが、走行中の風の冷たさや朝晩の寒暖差が予想以上に大きく、服装選びを間違えると体が冷えてしまうこともあります。
ここでは、基本装備から季節ごとの服装、そして気温20度のツーリングに適した服装まで、詳しく解説していきます。
目次
バイクツーリングの基本装備とは
バイクツーリング時に、安全に走るために押さえておくべき基本装備があります。
ここでは、安全かつ快適に乗るための基本となる装備を確認していきましょう。
ヘルメット
ヘルメットは、最も重要な安全装備です。
中でもフルフェイスやシステムヘルメットは、頭部から顎先までしっかり保護してくれるため、走行中の風、虫、小石の飛来などから顔を守り、高速道路でも安定した視界を確保できます。
転倒時の衝撃吸収という面でも優れており、初心者からベテランまで幅広いライダーに選ばれています。
ジャケット・パンツ
バイクに乗るときは長袖が鉄則です。
バイク専用ジャケットには肩、肘、背中にプロテクターが内蔵されており、事故時のダメージを抑えられます。
防風性も高いため、長時間走っても体が冷えにくいのが特徴です。
春秋兼用の3シーズンジャケットは、インナーを取り外せるタイプが多く、気温の変化に柔軟に対応できます。
一枚持っているだけで、ツーリングの快適さが大きく変わるでしょう。
また、パンツも同じく大切な装備です。
膝は非常にケガしやすい部分であるため、膝プロテクター入りのライディングパンツを選ぶのが理想的です。
普段着のデニムでも乗ることはできますが、バイク用デニムは補強されており擦れに強く、風の侵入も抑えられるため、安全性と快適性が段違いです。
グローブ
手を守るグローブも欠かせません。
気温20度程度でも、走行中の風で手はかなり冷えます。
春秋用の防風グローブなら、風を遮断しつつ操作性も保てるため、長時間走っても疲れにくく安全です。
素手や薄い手袋では、冷えるだけでなく転倒時のケガも深刻になります。
加えて、素手でグリップを握り続けると汚れやベタつきが蓄積し、グリップの劣化も早まります。
シューズ・ブーツ
足元にはライディングシューズやブーツが必須です。
スニーカーではくるぶしが守られず、転倒時にひねりやすい上に、靴紐がチェーンに巻き込まれる危険もあります。
ライディングシューズならくるぶしを保護しながら、シフト操作もしやすく、滑りにくいソールで安定した走りをサポートしてくれます。
レインウェア
レインウェアは雨対策だけでなく、防風着としても活躍します。
気温20度前後のツーリングでは特に便利で、少し寒いと感じたときにサッと羽織るだけで体温の低下を防げます。
初心者ライダーこそ、必ず持っておきたいアイテムです。
気温に合わせたバイク服装とは?
季節によって気温の特徴は大きく変わります。
ここでは、それぞれの季節に適した服装を見ていきましょう。
春(3~5月)
春は朝晩が冷え込み、日中は暖かくなる寒暖差の大きい季節です。
出発時の冷えを防ぐために防風アウターを着て、薄手のフリースや速乾インナーといった脱ぎ着しやすいレイヤーで、体温調整すると快適です。
風が強い日も多いため、防風対策はしっかりしておきましょう。
夏(6~8月)
夏は気温が20度を遥かに超えるため、暑さ対策が最優先となります。
直射日光や熱中症の危険があるため、メッシュジャケット、速乾インナー、通気性の良いライディングパンツなど、風を通して熱を逃がす組み合わせが理想です。
肌を露出すると逆に熱がこもりやすくなるため、避けた方が快適に走れます。
秋(9~11月)
秋は日中こそ快適ですが、夕方以降や山間部では一気に冷え込みます。
防風性の高いジャケットに、軽めの保温インナーを合わせると体温を保ちやすくなります。
特に秋は寒暖差が激しいため、ネックウォーマーや防風グローブといった、冷えやすい部分をカバーする装備があると安心です。
冬(12~2月)
冬は外気温が一桁台となり、走行中の体感温度は氷点下に達することもあります。そのため、防寒が最優先の季節です。
気温が低いぶん、走行風によって体温が急激に奪われるため、電熱ウェア、厚手のインナー、冬用グローブでしっかりと冷気を遮断する必要があります。
路面凍結の可能性もあるため、服装だけでなく走行計画も慎重に立てることが大切です。
気温20度の時のダメな服装とは?
気温20度でのツーリングは、一見快適に思えても、走行中には体感温度がかなり下がります。
ここでは、気温20度で避けたい服装を紹介します。
半袖・普通のデニム
半袖やデニムだけの軽装は、動きやすく快適そうに見えますが、風をまともに受けてすぐに体が冷えてしまいます。
転倒時のダメージも大きく、半袖では日焼けも避けられないため、おすすめできません。
薄手のパーカー
街歩きではちょうど良い厚さでも、バイクでは風を通しやすいので長時間の走行には向いていません。
気温20度は快適に感じる気温であるがゆえに油断しやすく、実際に走り出すと想像以上の冷えを感じることが多いのが注意点です。
プロテクターなし
気温20度はツーリングに出るライダーが増える時期で、初心者ほど「大丈夫だろう」と軽装になりがちです。
しかし、プロテクターは万が一の転倒時に命を守る装備です。
薄着や日常着だけで走るのは、大きなリスクに繋がります。
スニーカーやグローブなし
スニーカーや素手での走行も危険です。
足首や指先は風を受け続けるとすぐに冷え、操作性が低下します。
スニーカーは衝撃に弱く、事故時のダメージが大きくなるだけでなく、濡れた路面では滑りやすくなります。
素手での運転は、冷えるだけでなく転倒時に手を深く傷つける原因にもなるため、必ず避けましょう。
気温20度服装の選び方
ここでは、気温20度での服装の選び方を紹介します。
防風性を重視
薄手でも問題ないので、防風素材のジャケットを着用することをおすすめします。
ただし、朝晩の寒暖差があるため、ベンチレーション機能が付いているものを選ぶと、体温調整がしやすくより快適に走れます。
長袖・長ズボンが基本
肌が露出していると、体が一気に冷え込んでしまうため、長袖・長ズボンは必須です。
肌の露出を抑えることで、走行風による疲労も防ぐことができます。
プロテクターをつける
プロテクターは安全のために欠かせません。
長袖・長ズボンにプロテクターを装備することで、より安全に走行できます。
また、プロテクターには防風効果もあるため、快適性の面でもおすすめです。
グローブ・ライディングシューズ
手足は風を受けやすい部位なので、バイク用の装備を選びましょう。
春秋用でプロテクター付きの少し厚めのグローブと、バイク専用のライディングシューズやブーツでしっかりと保護することが大切です。
レインウェア
レインウェアは雨対策だけでなく、防風効果も期待できます。
気温20度のツーリングでは、薄手でコンパクトなものを1枚持っておくだけで快適度が大きく変わるため、用意しておくことをおすすめします。
気温20度のツーリングでおすすめの服装とは
ここでは、気温20度のツーリングに適したおすすめの服装を紹介します。
防風性のある3シーズンジャケット
3シーズンジャケットは、冬を除いた春・夏・秋に着用できる万能アイテムです。
薄手でも風をしっかり遮り、朝晩の冷えに対応しやすくなっています。
インナーを脱着できるタイプなら、気温差の激しい日でも快適にツーリングできます。
薄手のフリース・ウィンドブレーカー・レインウェア
気温20度前後でのツーリングでは、寒暖差が大きくなることがあります。
気温が下がったときにすぐ羽織れる調整用インナーがあると非常に重宝します。
荷物にならず、コンパクトに携帯できるものがおすすめです。
レインウェアも防風効果があるため、雨に備えるだけでなく風対策としても効果的な役割を果たします。
レインウェアも、折りたたんで携帯できるタイプを選ぶと便利です。
グローブ・パンツ
春・秋用のプロテクター付きグローブは厚みがあり、防風性に優れています。
手の冷えを抑えることで操作性をキープできます。
また、防風仕様のパンツは走行中の足の冷えを防いでくれます。
膝にプロテクターが入っていると、より安全性が高まります。
ライディングシューズ・ミドル丈のブーツ
バイク専用のライディングシューズやミドル丈のブーツを選ぶことで、安全性を確保できます。
くるぶしを保護しつつ、風を受けても冷えにくいものがおすすめです。
操作性と安全性の両立が可能になります。
ネックウォーマー
ネックウォーマーは、首元を温めるだけで体感温度がぐっと上がる必須アイテムです。
気温20度でも風が強い日には特に効果を発揮します。
気温20度程度なら、薄手のもので十分でしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は最高気温が20度のときのおすすめのツーリングの服装について紹介しました。
気温20度は、一年の中でも特に走りやすい気候だと言えます。
しかし、走行中は風によって体感温度がぐっと下がるため、服装の選び方を誤ると思った以上に冷えを感じてしまいます。
基本装備をベースに、風を遮るジャケット、気温に応じて調整できるインナー、手足をしっかり守るアイテムを組み合わせれば、一日を通して快適に走れます。
薄着で済ませたくなる気温だからこそ、安全性と防寒のバランスを意識することが重要です。
万全の準備を整えて、爽やかな風を全身で感じられる快適なツーリングを楽しんでください。
















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