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前回の記事:【教習日記】大型二輪免許取得までの道のり~教習所8日目~
前回は要件を満たすコースを自分で考えて走行…ということで、コースを覚えることなど色々と苦労したわけですが、今回はS字にスラローム…と、これもまた、自分としては不得意分野になるため、ちょっと緊張しながら臨みました。中型に乗っているというのに、スラロームやS字が不得意?なんて言われそうですが、教習所みたいなスラロームやS字って、正直公道ではそう体験することはなくて、あってももっとS字が大きかったり、スラロームっぽくても教習所ほどコースがきつくありません。
今回大型自動二輪免許を取得するにあたって、コース走行にしても今回のスラローム、S字にしても、もう1度、運転を見直すいい機会になったと思います。それに、中型と大型を比較すると、中型になれていても操作が難しいということ、こうした点を感じました。
特に私の場合、波状路という不得意な技術、また勝手にトラウマとしている技術について克服しないと合格が見えないぞ…という課題も見つかって教習9日目となりました。中型バイクに乗っていてもやっぱり大型自動二輪免許の取得はそれなりに大変(自分が下手なんですけど)だと思い知ったところでもあります。勿論めげずに頑張りますが!
では、教習9日目、特殊な状況の体験についてお伝えします。
教習9日目~特殊な状況の体験~
今回は特殊な状況の体験ということで、S字、スラローム、低速走行でのバランス維持などを体験します。特殊な状況ということですから、心していったのですが、「ええ?これまでのと違う」と思うことが多く(だから特殊な状況なのですが)結構焦りながらの教習となりました。
いきなり始まった波状路にすっかり動転
まずはウォームアップ走行。ここでしっかりバイクの乗り心地というか、バイクに体をしっかり合わせていくことが必要です。ウォームアップ走行を甘く見てはいけない…と考えつつ走っていたら、先頭を走っていた教官がいきなりS字からスラロームへ先導するではないですか!いきなりかと思いつつ先導されてS字からスラロームに入ります。すでにいくつかの特殊な状況を体験していたわけですが、ウォームアップからいきなりいく?とびっくりでした。
まあいつも通りに行けばいいだろうと教官の先導にそって入っていくと「あれ?」と思いました。通常スラローム課題は直線状に4.5m間隔のパイロンが5本置かれていて、それをくねくねと走っていくのですが、今回はいつもよりパイロンの位置が左右にずれているではないですか。ということは、今までやってきたスラローム走行よりも大回りする事になります。そんないきなりなー・・・と思っていると案の定、パイロンを避けられずに接触。
何とかその後、パイロンを倒すことなくイケたのですが、今度は通常と逆の展開。普段は右からの左折スタートですが、今回はその逆も経験。冷や汗たらたらでしたが、今度はパイロンに接触することなく終えることができました。教官もここまで来ると、こういうことをしますよーという簡単な説明のみで、細かく説明をしてくれません。これまでやったことがあることなんだから、いきなりやっても基本的にできるでしょ?といわれているようで正直焦りました。
低速走行でのバランス維持
まだドキドキしていましたが、こちらの心情などお構いなしに教習が進みます。今度は低速走行でバランス維持の教習です。クランク、S字という元々得意ではないものを「ゆっくり」走る教習なのでこちらもドキドキ。教官の先導でクランク、S字…と走るのですが、まったくぶれずゆったりと安定した走りを見せる教官にすごいなあ…とのんきに見惚れる暇もなく、先導についていかなければなりません。
教官の様にゆったりとバランス維持しながら走行なんてやっぱり無理で、低速走行だからこそバランスが崩れてすぐに足をついてしまうのです。中型と比較すると大型は車体が重いのでそれを維持するだけでも本当に大変です。重い…と感じつつ、足をバンバンつきつつ…走行しました。
最後は濡れたマンホールの上でスリップの体験です。中型バイクで公道を走行中、マンホールの上でスリップした体験が実際にあるため、スリップするのが怖くて(いや、それが教習なんですけどね)つい速度を落としてしまいます。そのため速度不足であまりスリップできず、自分も苦笑いですが教官はもっと苦笑い。ただ今回の教習はあくまでも特殊な状況の「体験」ですから、合格も不合格もなく無事終了です。
教習9日目~波状路~
特殊な状況の体験が終わり、ここからが教習9日目の本格的な教習「波状路」です。波状路は中型自動二輪免許取得の際、体験項目でした。しかし大型自動二輪免許では「検定課題」となります。実は、自分が中型自動二輪免許の検定を受けていた時、近くで大型の検定を受けている方がいて、その方がこの波状路の課題でエンスト…不合格…という状態を見ていたのです。そのため、そのイメージが強く、勝手に自分の中で軽いトラウマのようになっていました。
波状路はこういう課題
波状路は1mから1.3mの間隔で不規則に置かれている高さ5㎝、9本の棒をだいたい5秒くらいかけて乗り越え通過するという課題です。公道を走っているとき、悪路を走る場合には立ち乗り…のような、腰を上げて立った姿勢でバイク操作する事があります。この方が地面からの吸収を膝でうけて、膝をクッションのようにして受け流すことができるのです。波状路もこの感覚で行う、悪路走行を想定した課題だと思います。
理論はわかっているけど結局20回くらい繰り返した波状路
中型自動二輪免許をもっているとはいえ、波状路ってこんなに難しい?と思うくらい、必死でした。頭の中では理論的なことがわかっているのです。障害物のちょっと手前でアクセルを入れてちょっとだけクラッチを繋ぐ、これを書く障害物の前で行えばいいのですが、このタイミングが非常に難しいのです。スピードが出過ぎてもダメ、遅いとバランスが崩れて足をつく、アクセルが弱くてもクラッチをつなぎすぎてもダメ…エンストや足つきを繰り返しながら20回くらい行ってやっとコツをつかんだ…という感じです。いや本当に今回は苦戦しました。
今回苦戦の上に苦戦した波状路ですが、20回くらいやって何とかコツをつかんだと思っていたのに、コツをつかんだ…だけじゃなく、しっかり出来るようにならないとダメなんだと感じました。教習では1回できたからいいぞ!!と思っても、もしもこれが公道で練習もなくこういうことが必要だったら?明らかに私はできずに転倒、大けが…となるでしょう。そうならないように、ここでしっかり覚えさせるのも教官の仕事なのでしょうね。
大型免許でなくても車検が必要?排気量400㏄のバイクは?
排気量250㏄を超えるバイクは車検が必要となるため、排気量400㏄のバイクに乗る人は大型免許でなくても車検が必要です。排気量とバイクについて、など、バイクと排気量、免許について理解しておくといいでしょう。
【免許と排気量】
原付免許
排気量 50cc以下
小型限定普通二輪免許
排気量 125cc以下
普通二輪免許
排気量 400cc以下
大型二輪免許
排気量 無制限
【車検と排気量】
排気量250ccを超える車両は車検が必要
【車検はなぜ必要なの?】
車検は国の法律によって決まっているもので、公道を走る自動車は車検が必要となります。しかし二輪の場合は、排気量250㏄を超えるバイクに車検が必要で、排気量が250㏄を超えないバイクには必要ありません。なぜ車検が必要なのかというと、もちろん車両の安全性の確保のため、また技術基準の規定の中で、二輪の小型自動車という区分になるためです。二輪であっても小型「自動車」ですから、初回新車登録後3年、以後継続して使用する場合は2年毎に車検を受ける必要があります。
【車検ってどんなことをするの?】
排気量250㏄を超えるバイクは定期的に車検を通す必要があります。車検では以下のように6つの項目を検査します。
車検証記載の内容との相違・外観確認
バイクの車検証に記載されている内容に相違がないか、外観を確認する項目です。乗車定員、ハンドルロック、タイヤなど検査員が車検証を見比べながら行います。
灯火類の検査
ヘッドライト、ブレーキランプ、ウィンカー、ホーンが正常に機能、動作するかどうかを確認します。実際にバイクのエンジンをかけてヘッドライドなど作動させながらの検査です。
排ガス・騒音検査
マフラーの排気口に測定装置をあてて実際にエンジンをかけ、基準を満たしているか検査します。
スピードメーターの検査
検査ラインにあるローラーの上にタイヤを乗せ、徐々に上がるスピードメーターが時速40キロとなったとき、ローラーとメーターの時速があっていれば合格となります。
ブレーキの制動力検査
スピードメーターの検査で利用したローラーを使い、検査員がローラーを回転させ一定の速度になったらブレーキを強くかけ、ローラーが一定の時間内に止まれば合格となります。この検査は前輪と後輪両方行います。
ヘッドライトの光軸・光量の検査
バイクを検査機器の前に置いて実際にバイクにまたがり水平にしたうえでエンジンをかけてヘッドライトをロービームでつけます。光軸と光量が規定に入れば合格です。この後軸が不合格となることが多いのですが、車検場の近くにはこうした後軸を調整してくれる工場があるので、そこで調整してもらい再度検査を受け直すといいでしょう。
【車検費用っていくらくらいするの?】
大型自動二輪に乗るようになれば、新車購入から3年で車検ですし、その後2年おきに車検が必要となります。そこでやっぱり気になるのは費用です。いくらくらいかかるのか調べてみました。車検費用は法定費用と業者に依頼する費用がかかります。自分で車検を行うユーザー保険なら、車検費用は法定費用のみとなります。
車検にかかる法定費用
自賠責保険費用・・・37か月分 14,950円
印紙代・・・1,750円
車検を業者に依頼する場合の費用
基本料金・・・10,000円くらいから
代行手数料・・・10,000円くらいから
業者で車検を受けて交換が必要な部品などがあれば実費がかかります。部品交換などがなければだいたい20,000円くらいでできると考えておけばいいでしょう。
まとめ
さて…波状路に苦戦しまくった私ですが、もうすぐそこに大型自動二輪免許が見えているような状態となりました。
実は運よくキャンセル待ちが当たったので、検定を受験できる程度に技術が仕上っているか確認する「みきわめ」に挑んだのです。
よっしゃ、キャンセル待ちが当たるなんてラッキーだ、これは一気に行くぞーと意気込んで挑んだのですが、やはり不得意(20回もやった)な波状路を失敗。結果、検定はお預けとなってしまいました。
免許取得まで残り1時限!