WEBによる一般投票と審査員により決定される日本バイクオブザイヤーは、その年の人気ナンバーワンを決めるお祭りイベントの1つ。2018年からスタートした日本バイクオブザイヤーもすでに4回を迎え、年々注目度が高まってきていますね。

この記事では、第1回から第4回までの大賞を受賞した車両を振り返るとともに、部門別の最優秀金賞受賞車両もご紹介しています。注目のカワサキバイクも登場していますので、ヘビーユーザーはもちろん、バイクに興味がある方もぜひチェックしてみてくだいね。

バイクオブザイヤーをご存知?

バイクに興味がある方なら、バイク雑誌やバイク特集記事などで「バイクオブザイヤー」という言葉を目にされる機会も多いでしょう。ですが「人気のバイクを選ぶ賞」ということはわかっていても、実はどんな賞なのかあまりよく知らないという方も多いのでは?

ここでは、バイクオブザイヤーとはどのようなアワードなのか、受賞車種と合わせて詳しくご紹介します。

バイクオブザイヤーとは

一般社団法人 日本二輪車文化協会主催で開催されている「日本バイクオブザイヤー」は2018年に創設された賞で、その年の人気や機能性、デザイン性などが秀でたオートバイに贈られます。二輪大国である日本のバイク業界の活性化やライダーの社会的地位の向上、バイク文化をもっと身近に感じて欲しいなどの想いから企画されたもので、毎年12月に授賞式が行われています。

選考基準はWEBによる一般投票で上位に選ばれた車両が候補としてノミネートされ、選考委員会の最終審査による投票を合わせた合計ポイントで選定。部門ごとにポイントの高い車両が最優秀金賞、金賞に選ばれ、最もポイントの高かったオートバイがその年の「日本バイクオブザイヤー」になります。それぞれ原付部門、軽二輪部門、小型二輪部門、外国車部門、電動部門に分かれているので、見ていてとても楽しいですよ。

大賞に選ばれたバイク 日本バイクオブザイヤー第1回から第4回まで

全部門の受賞車両の中で、最も合計ポイントの高いオートバイがその年の大賞となります。2018年の第1回から2021年の第4回まで、どのようなバイクが選ばれたのでしょうか。では、栄誉ある大賞を受賞した4台をご紹介します。

第4回 日本バイクオブザイヤー2021 Ninja ZX-25R/カワサキ

カワサキのNinja ZX-25Rは、250ccクラスでは唯一の並列4気筒エンジンを搭載したスーパースポーツモデルです。バリオスII以来13年ぶりとなるエンジンを備え、最大出力は45ps、サーキットの走行性能の高さのみならず、爽快感や楽しさ、抜群の操作性など、街乗りでの快適性も実現しています。

第3回 日本バイクオブザイヤー2020 CT125/ホンダ

ホンダのCT125(ハンターカブ)は、発売以降国内販売予定の8000台以上のセールスを記録、オートバイの世界市場で注目を集めたアウトドアレジャー向け派生モデルです。2019年もホンダのスーパーカブC125が大賞を受賞していますので、2年連続の快挙となります。

第2回 日本バイクオブザイヤー2019 スーパーカブ(SuperCub) C125/ホンダ

ホンダのスーパーカブC125は、初代C100のイメージを受け継ぎながらも、ヘッドライトにLEDを採用するなど先進性を持つ進化版モデル。ビジネスシーンで活躍する印象が強いカブとは異なり、キャストホイールやスマートキーを採用するなど、街乗りを楽しむユーザー向けの訴求力がアップしています。

第1回 日本バイクオブザイヤー2018 Z900RS/カワサキ

初開催で選ばれたカワサキのZ900RSは、2017年12月より国内販売が始まったZシリーズの最新型レトロスポーツモデルです。Z1のイメージを受け継ぎながらも、時代のニーズに合わせて最新技術を投入、発売以降約1年で5000台の登録実績を記録したトップシェアを誇る人気のバイクです。

部門別で最優秀金賞を獲得したバイク紹介 日本バイクオブザイヤー第4回

では次に、原付・軽二輪・小型二輪・外国車の部門別に最優秀金賞を獲得したバイクをご紹介します。

【原付部門】

原付部門はホンダが強いですね!第1回から第4回まですべてホンダが選ばれています。受賞車両は以下の通りです。

第4回 日本バイクオブザイヤー2021 グロム(GROM)/ホンダ

ホンダのグロムは、12インチホイールを履いたかわいくコンパクトなスタイルと、125cc空冷シングル搭載による軽快なライドが楽しめる4ミニ・スポーツモデルです。日常使いでも活躍するトルク特性で、街乗りでも快適に走れるように設計されており、ビギナーからツーリング好きまで高い人気があります。

第3回 日本バイクオブザイヤー2020 CT125/ホンダ

ホンダのCT125(ハンターカブ)は、ラグジュアリーなスーパーカブC125をベースに、タフ仕様に再設計されたダート仕様モデルです。ブレーキやライトに高級感をもたせつつ、カブのカジュアルさも両立、カブシリーズの中でもハイグレードな装備を誇り、オールマイティに活躍します。

第2回 日本バイクオブザイヤー2019 スーパーカブ(SuperCub) C125/ホンダ

ホンダのスーパーカブC125は、生産台数累計1億台以上、2018年に発売60周年を迎えた大人気ロングセラーモデルです。気品のある普遍的なデザインに加え、構成部品の剛性を高めたり、サスペンションのストローク量を最適化したりするなど車体挙動の高い安定感を実現。スマートな操作性と上質感がアップ、ワンランク上のスムーズな加速感を楽しめます。

第1回 日本バイクオブザイヤー2018 モンキー125/ホンダ

ホンダのモンキー125は、1967年に初代が登場してからその可愛らしいデザインで50年以上愛されてきた50ccモデルが、ネームバリューとデザインはそのままに、時代に合わせてクラスアップした125cc新型モデルです。モンキーらしい愛らしさと、トランスポーターとしての実用性も兼ね備えた幅広いファンを持つ人気のバイクです。

【軽二輪部門】

軽二輪部門ではカワサキとヤマハが強いようですね。特にカワサキは第2回を除いて3年間選ばれています。受賞車両は以下の通りです。

第4回 日本バイクオブザイヤー2021 Ninja ZX-25R/カワサキ

カワサキのNinja ZX-25Rは、第3回に続いて軽二輪部門で最優秀金賞を2年連続で受賞、さらに第4回では大賞を受賞するなど圧倒的支持を受けるスーパースポーツモデルです。現行唯一の4気筒250ccが復活したことと、豪華装備であるにもかかわらず、価格のリーズナブルさがファンの心を掴んだ結果と言えます。

第3回 日本バイクオブザイヤー2020 Ninja ZX-25R/カワサキ

カワサキのNinja ZX-25Rは、2019年の東京ショーで初披露され、2気筒スポーツ全盛期の中において登場した4気筒旋風に、カワサキバイクのヘビーユーザーをはじめ多くのバイクファンの間で話題沸騰となりました。卓越した性能と作り込まれた高い完成度を誇る、カワサキ自慢のスーパースポーツモデルです。

第2回 日本バイクオブザイヤー2019 セロー250/ヤマハ

ヤマハのセロー250は、2017年の生産終了から見事に復活を遂げた最新モデルです。見た目はがっつりオフロードスタイルでありながら、実は小柄でモトクロッサーのようなエッジの効いたラインはなく、丸みのある乗りやすい設計が魅力です。エンジンが軽いため街乗り、オフ、ツーリングなど走る場所を選びません。

第2回 日本バイクオブザイヤー2019 Ninja250/カワサキ

カワサキのNinja250は2008年にNinja250Rとしてデビューし、2018年にはフルモデルチェンジが行われ、新設計のフレームとパワーユニットを搭載したフルカウルスポーツモデルです。フルカウルを採用しながらも抜群の視界と快適なハンドリングを実現、スリムな見た目とパワフルな走行性能で、快適な乗り心地に配慮されています。

第1回 日本バイクオブザイヤー2018 Vストローム250/スズキ

スズキのVストローム250は、2017年に発売が始まったスポーツアドベンチャーツアラーのVストロームシリーズ250ccモデルです。Vストローム1000/650よりもコンパクトながら、パワフルさと扱いやすさを兼ね備えており、長距離ツーリングから日常使いまで誰でも気軽にアドベンチャーを楽しめます。

【小型二輪部門】

小型二輪部門でもカワサキが強いですね!スズキといい戦いが繰り広げられています。来年が楽しみですね。受賞車両は以下の通りです。

第4回 日本バイクオブザイヤー2021 Hayabusa/スズキ

スズキのHayabusaは、初代が登場したのは1999年、歴代モデルのスタイリングはそのままに、3代目では徹底したアップデートにより長所が伸ばされたフラッグシップモデルです。新型になり電子制御デバイスが投入されたことで、リスクを抑えた走りやABSとの連携作動も可能に。安定感も抜群、乗りやすいと評判です。

第3回 日本バイクオブザイヤー2020 Z H2/カワサキ

カワサキのZ H2は、2019年に東京モーターショーで初公開されたZシリーズのトップモデルです。Zシリーズ独特のSugomi デザインと、NinjaH2から受け継いだ過給エンジンが組み合わさリ、高いスポーツ性能と快適性を両立。そのパワフルさで街中から峠道までオールラウンドに走り抜ける最強のスポーツネイキッドです。

第2回 日本バイクオブザイヤー2019 KATANA/スズキ

スズキのKATANAは、1980年に登場以降、日本刀をモチーフにした独特のスタイリングで絶大な人気を誇り、2000年に1度は販売終了となったものの、19年ぶりに復活を遂げました。シャープで美しい曲線美ということもあり、見るものを魅了し続けており、美しく扱いやすいストリートスポーツとして現在も熱烈なファンに支えられています。

第1回 日本バイクオブザイヤー2018 Z900RS

カワサキのZ900RSは、日本人ユーザーに根強い人気の70年代スタイルのクラシックなネイキッドモデルです。永遠の名車と名高いZ1の古典的スタイルに、Z900をベースにした最新型メカニズムを融合。900ccクラスの並列4気筒を搭載し、パワーと操作性を両立、流麗なデザインと現代的な走りを実現しました。

【外国車部門】

外国車部門では、大御所・ハーレーやBMWの他、イタリア・ドゥカティのパニガーレが第1回と第3回に選出されています。受賞車両は以下の通りです。

第4回 日本バイクオブザイヤー2021 Pan America1250 Special/ハーレーダビッドソン

ハーレーダビッドソンのPan America1250 Specialは、2021年2月にデビューしたハーレー初・新世代のアドベンチャーツアラーモデルです。大きな見た目ながら、足付きもよく安定感があり、オフロードも快適に走行できます。基本ライディングモードには、レイン・スポーツ・ロード・オフロード+の4パターンを装備しており、天候や状況に合わせた走りを楽しめます。

第3回 日本バイクオブザイヤー2020 Panigale V2/ドゥカティ

ドゥカティのPanigale V2は、スーパーバイクファミリーのL型2気筒エンジン搭載のトップモデルで、ドゥカティは2018年の第1回に続く2度目の受賞となります。Panigale V2は慣性プラットフォームに基づく電子制御システムを採用しており、新デザインのライダー・シートとサスペンション設定をプラス。ハイパフォーマンスでありながら、安全性の高い快適な走りをサポートします。

第2回 日本バイクオブザイヤー2019 S1000RR/BMW

BMWのS1000RRは、2010年日本市場にてデビュー、ロードレースとは無縁とされていたBMWから初登場のスーパースポーツモデルです。10年目にしてフルモデルチェンジとなり、エンジンの高出力化と軽量化を実現。革新的な高性能技術と優れた走行性能を兼ね備えており、公道でもサーキットでも抜群の走行性能を発揮します。

第1回 日本バイクオブザイヤー2018 Panigale V4S/ドゥカティ

ドゥカティのパニガーレV4Sは、MotoGPマシンから直接派生したエンジン、デスモセディチ・ストラダーレ・V型4気筒エンジン搭載の史上初・量産型ドゥカティモデルです。新開発のフロントフレームにより超軽量化を実現、コーナリングABSやクイックシフターなど、新世代の電子制御システムも搭載しており、ドゥカティの技術とスタイル、パフォーマンスが凝縮されたスーパーバイクです。

まとめ

前回の記事では電動バイクの波が来ていることを書きましたが、やはりその波が影響しているのか、日本バイクオブザイヤーも第4回から「電動部門」が新たに加えられましたね。ちなみに最優秀金賞はホンダのPCX e:HEVでした。日本のバイク文化はこれからますます活性化していくことが期待されますね。今後の日本バイクオブザイヤーも楽しみです!