ツーリングに行く前には、必ず燃料を満タンにして出かけますよね。
行くたびに「ガソリンの値段が違う」「高くなっている…」とガッカリすることはないでしょうか。
「オミクロン株」の出現で経済が停滞したために、原油の先物価格が一時下落、ガソリン価格に影響を与えています。現在(2023年4月)ではレギュラーガソリン平均価格は160円台で高止まり、ハイオクは173円とガソリン価格は高騰中です。
これから天気が良くなれば、あちこちに出かけたい!でもハイオクは値段が高いし…安いレギュラーにしようか迷っていませんか?
自分のバイクにはどの燃料が必要なのか、燃料が違うとどんな影響があるかについて解説します。
目次
ハイオクは高い!ついついレギュラーを入れてしまえと思ってしまいますが……
バイクは燃料がないと走りませんし、燃料切れでエンストを起こすなんて恥ずかしいマネはできませんよね。
バイクはスペックによって必要な燃料が異なります。
たとえレギュラーガソリンの方が安くとも、自分のバイクがハイオクであればハイオクが必要になります。
ハイオクとレギュラーの価格差は1Lあたり10円程度ですが、年間で考えるとかなりの差がありますし、お小遣いの中でやりくりするには少々厳しい感じもします。
ガソリンの原料、原油価格は先物取引価格と為替レートによって決まり、これらは世界的な需要と供給のバランス・各国の政策が影響します。コロナの関係で世界的に景気回復が遅れているのもありますが、山間部や離島は輸送費が高くつくため価格が高めです。
ツーリングに出かけて「ここはガソリンが安い」とか「高い!」と思ったことはありませんか?
セルフスタンドは通常のスタンドよりもガソリンは安い傾向にありますが、同じ市内や県内でも1〜2円の誤差があります。
少しでも安いところに入れたい!とガソリンスタンドを回った挙句にガス欠になってしまい、バイクをひいてスタンドまで歩いたことがあります。
しかも、かなり街はずれでガソリンスタンドが遠いのなんのって…あんなに恥ずかしい思いをしたことはありません。
途中で親切な方が軽トラにバイクを積んでくれて、ガソリンスタンドまで走ってくださいました。
結構な距離がありましたし、その方に声をかけてもらわなかったら永遠に歩き続けていたかもしれません…トホホ。
そもそも、どうして自分のバイクにハイオクが必要なのか考えたことありますか?
スペックがハイオクだからハイオクを入れていたけれど、レギュラーガソリンでもよくない?って話ですよ。
そんな疑問が浮かんだところで、今回は「ハイオクバイクにレギュラーガソリンを入れても大丈夫か?」について書いていきます。
たまーに、スタンドで入れ間違いを指摘されている人を見かけますが、大丈夫ですかね?
もちろん、ガソリンを入れ間違えたときの対処法も書いていますので、是非最後まで読んでいってください。
結論:レギュラーバイクにはレギュラーを、ハイオクバイクにはハイオクを入れましょう
これは当然のことなんですが、「同じバイクなのにガソリンが違うのは納得できない」はやっぱりあります!(キッパリ)
バイクが走るためには、「吸気、圧縮、爆発(燃焼)、排気」の4つの工程が必要です。
この働きに欠かせないのがガソリンで、レギュラーガソリンとハイオクの違いは「オクタン価」にあります。
圧縮により自己発火しにくいので、高圧縮化による高出力化エンジンのスーパースポーツなどに使われています。
逆にレギュラーはハイオクより自己発火しやすいので、高出力化エンジンに使うと燃えてしまう危険性があるということです。
レギュラーガソリン仕様のバイクにハイオクを入れても、圧縮比が変化するわけではないので特に性能が上がるわけではありません。
では、ハイオク仕様の高出力化エンジンにレギュラーガソリンを入れるとどうなるのでしょうか?
正解:異常燃焼を起こす
ハイオク仕様のエンジンにはノックセンサー(ノッキング・異常を感知する)が装備されています。リタード(圧縮比を下げたのと同じ効果)対策がされるので、パワーはダウンします。
厳密には「特に何も起こらない」のが正解ですが、レギュラーガソリンを入れ続け走り続けた結果、異常燃焼してしまうとエンジンが壊れてしまう可能性があります。
高い…とはいっても10円です。
愛車のエネルギー源であるガソリンをケチったことで、大損害を受けないように自分のバイクにマッチしたガソリンを入れましょう。
ハイオクバイクに間違えてレギュラーを給油してしまった!そのまま走って大丈夫?
ハイオクバイクにレギュラーガソリン給油して乗り回すのは絶対にだめです!
ですが、ツーリング疲れで間違えて給油したことに気が付いた!ヤバい!ってこと、結構あるんですよね。
特に車も運転する人は、なにかの拍子に間違えることもあるようで…ツーリング仲間がやらかしていました。
パワーが落ちる・走りにくくなることがありますが、すぐに壊れることはないので焦る必要はありません。
ただし、ノックセンサーが装備されていない型番の古いバイクは要注意です。
すぐに動かなくなったり壊れることはありませんが、せっかくの高性能エンジンをだめにしてしまうので、ガソリンの入れ間違いには注意しましょう。
レギュラーバイクにハイオクを入れるとどうなる?
では反対に、レギュラーバイクにハイオクを入れるとどうなると思いますか?
価格は違いますが、そもそもレギュラーバイクにハイオクを入れるとどうなるのか、これから詳しく説明します。
結論:変化なし
数年前に近くのガソリンスタンドで「レギュラーガソリンが売り切れる」異常事態がおきまして…、事故に巻き込まれ給油車が走れなくなったことが原因でした。
困るのは、レギュラーガソリン車やバイクです。
レギュラーガソリン車にハイオクをいれても特に問題はないのですが、地方によっては2円近く値段が違ったりするので大問題!
スタンド周辺はてんやわんやの大騒ぎで、「普段あるものがないと、こんな大騒ぎになるんだ」と思った記憶があります。
たまに、ハイオクにはエンジン洗浄剤が入っているから洗浄効果があるとか、ノッキングしにくくなるなんて方もいます。
ですが、バイクメーカーが推奨しないのはそれなりの理由があるからで「入れていいとは言ってない」ですよね。燃費や馬力が変わるわけでもなく、洗浄効果もレギュラーバイクでどれだけの効果があるかも数値化されていません。
はっきり言って、コンディションを良くするのであれば添加剤を買って使った方がどれだけ効果的なのか分からないですね。わざわざ高いガソリンを入れる意味もないですし、自分の大切なバイクに入れるガソリンは間違えないでくださいね。
豆知識:レギュラーとハイオクの違いって何?どうして値段が違うの?
ハイオクガソリンは高級車や外国車、スポーツカーやバイクに使われ、普通車はレギュラーガソリン、ディーゼル車は軽油です。
原油から製油される段階での温度の違いによって、ガソリンと軽油に分かれます。
ディーゼルは240度〜350度の高温、ガソリンの場合は35度〜180度で留出されています。このガソリンの中でもオクタン価の高いものをハイオク、オクタン価の低いのがレギュラーです。
オクタン価とは
ガソリンは燃やして使うものですが、異常燃焼を起こさないためには添加物を配合しコントロールする必要があります。
オクタン価が高いと燃焼率がアップしパワーを発揮します。
JIS規定では、オクタン価96以上をハイオク、96未満で89以上はレギュラーとしています。
ハイオク車にはハイオクガソリンが必須ですが、頻繁にツーリングに出かけると気になるのがガソリン代金です。
「バイクはお金がかかる趣味」と言われるように、ガソリン代以外にも消耗パーツの取り換え・任意保険とお金がかかることばかりです。
節約するとなると、やはりガソリン代だ!ということになるのですが…実はめちゃくちゃ良い方法があるんです。
それが株主優待を利用する方法です。
「株主優待って、元プロ棋士で投資家の桐谷広人さんが使ってるアレ?」ってイメージがあるかもしれません。株主優待にはガソリンが割引になるものがあるので、ぜひ利用してみてください。
株主優待についてはこちらの記事もご覧ください
バイク乗りにオススメの株主優待はこれだ!ガソリン・バイクグッズをおトクにゲット!
番外:間違えてバイクに軽油を入れてしまったら、迷わずレッカーを呼ぼう!
ガソリンスタンドでは「レギュラーは赤・ハイオクは黄色・軽油は緑」と色分けされています。
これはガソリンの入れ間違いを防ぐための色分けなのですが、まれに入れ間違いをする人がいるので注意してください。
一番やってはいけないのが、バイクに軽油を給油してしまうことです!
以前、混んでいたガソリンスタンドで見た光景なんですが…中年男性が、スーパーカブに軽油を給油していたんです!
「あれ?給油ノズルの色が違うんじゃない?」と思ってたんですが、あまりに自然な感じで入れてるので最初はわからなくて。
まずい!と思いバイクを下りて「このバイク、レギュラーですよ!軽油はだめです」って声掛けしました。普段は家族が給油しているので知らなかったそうで「バイクって軽油で走らんの!?」と言われました。
すぐにスタンドの人を呼んで軽油を抜いてもらったので事なきを得ましたが、あのまま走って行ったら…と思うとゾッとします。
間違いなくエンジン出力が低下し、異音がするようになりエンジンが止まってしまいます。
セルフスタンドなどで対処してもらえない場合には、ロードサービスやJAFに依頼して整備工場までレッカー移動してもらい作業してもらいましょう。
まとめ
セルフ式ガソリンスタンドは、通常のガソリンスタンドと比較すると値段が安いので利用する人も多いでしょう。
燃料の入れ間違い防止に給油ノズルは色分けされていますので、大切なバイクを守るためにも、しっかり確認して入れるようにしましょう。
レンタルバイクに乗る時や新車を購入したときは、取扱説明書をよく読んでからスタンドに給油しにいきましょう。
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